「ベティ・ブルー」のベアトリス・ダルが出産直前の妊婦を襲う謎の凶暴女を演じ話題となった、
2007年のフレンチ・バイオレンス・ホラー「屋敷女」 の
フランスの新鋭、ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロが再び仕掛けたホラーは、
映像も美しいゴシックヴァンパイアホラー。
ってことで、「屋敷女」は星7つつけたわたしとしてはちょっとこのテイスト、楽しみにしてました~。
母の自殺にショックをうけたリュシーは気分転換のために仕事を始めた仕事は
身寄りのない老人宅を回り、薬を与えたり身の回りの世話をする介護ヘルパー。
オッドアイの美形の子、リュシーにクロエ・クルー。
その母は時折、幻影としてリュシーの前に現れる。
「屋敷女」のベアトリス・ダルが母親。
指導係のウィルソンと最後の家を回るとそこには人工呼吸器を付けた老婆が寝たきりの状態でベッドに横たわっていた。
この老婆には、世界的バレエダンサーのマリ=クロード・ピエトラガラ。
かつては厳格なバレエ講師だったが、一人娘のアナに先立たれ昏睡状態となり今は死人のように眠ったままとウィルソンは語る。
さらにこの屋敷には途方もない財産が隠されているらしい。
その夜、リュシーは恋人のウィリアムとその友達ベンの3人で寝たきりの老婆のいる屋敷に「財産」を探す目的で忍び込む。
3人は一つだけ固く鍵のかかった部屋を見つける。鍵を探し出し侵入すると、死んだはずのアナが白いバレエ衣装を着て人形の様に佇んでいた。すると台座が回り出し、機械仕掛けの様 にアナが動き出す。あまりの恐怖にウィリアムはアナを殴り倒し、部屋を飛び出す。それと同時に、闇を裂く様な物音が響く。禁断の扉は開かれた。
5/10(54点)
ちょっと期待はずれかなー。
前作の「屋敷女」の場合は内容がなくても女の勢いと怖さに圧倒される恐怖を感じたけど、
本作では脚本の面白さとか、恐怖が物足りない。
ホラーあまり観ない人がみたら十分怖いのかもしれないし、
ゴシックホラー的ヴィジュアルは美しくなかなかいいので映像的に楽しめちゃうかもしれない。
ただ、グロ描写は「屋敷女」ほどではなくても血はもちろん容赦なく出るし、痛いシーンもある。
わたしがいいなと思ったのはバレエ姿で人形化されたの女の子の動きと無表情な傷ついた風貌。
本当は綺麗な子だけど、まぶたが縫われ、乾涸びた肌はぼろぼろとした質感で
行き場のない密室のなか機械仕掛けの動きで襲ってくるシーンはちょっとぞっとする。
バレリーナ×ヴァンパイアというモチーフで展開される物語。
とくれば、ホラーファンなら思い浮かぶダリオ・アルジェントの「サスペリア」。
この作品がその影響を受けていないはずはなく、
インタビューを読むとやっぱり、光や装飾の使い方がバロック調であるところや、
リュシーが屋敷のなかで発見する卒業証書は、ジェセルがドイツ・フライブルグのダンス学校の卒業生であることを示している。実は、フライブルグのダンス学校は、「サスペリア」の舞台となった学校のことで、ジェセルがフライブルグの魔女から教わっていたということをかき立てると語っている。
好きな作品のオマージュはいいけど
物語としてのオリジナリティと面白い部分をもっと見せて欲しかった。惜しいなー
フランスの小さな港町。若い女性リュシーは母の自殺のショックから立ち直ろうと訪問介護ヘルパーの仕事を始める。やがて古い豪邸を訪れた彼女は、女主人 ジェセルが彼女の遺言によって昏睡状態のまま生かされ、死んだように眠り続けていることを知る。ジェセル邸には資産家だった彼女の秘密の財宝が隠されてい るとの噂もあり、リュシーがそのことを恋人のウィルに話すと、すぐに強盗計画へと発展してしまう。渋るリュシーだったが、結局ウィルの悪友ベンを加えた3 人で決行することに。こうして、夜更けを待ってジェセル邸に忍び込むリュシーたちだが…。
LIVIDE フランス 2011年 92min
9月8日より、シアターNにて
モーニング&レイトショーのみで公開中
読んだらクリックしてくれると嬉しいな
ランキングクリックしてね
←please click