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ランナウェイ・ブルース/THE MOTEL LIFE

2014-03-26 12:06:38 | 劇場&試写★5

 

 

 第7回ローマ国際映画祭で観客賞を初めとする4冠を受賞したインディードラマ。

片足を失った兄と、孤独で優しい弟。

固い絆で結ばれた兄弟の、切ない逃避行。

 

原題は 「the motel life」ってことで訳だと住居がない意味を示唆してるんだろうけど

それじゃちょっといただけないもんね。日本オリジナルなタイトル。

 

弟フランクに、「イントゥ・ザ・ワイルド」「キラージョー」などのエミール・ハーシュ。

兄、ジェリー・リーにスティーヴン・ドーフ。

 

フランクの恋人アニーに、ダコタ・ファニング。

 

 

 

父のようにフランクを見守る存在のアールに、「ビリーザキッド」「天国の門」などの

クリス・クリストファーソン。御年77歳。

 

監督はこれがデビューとなる兄弟、アラン・ポルスキーとガブリエル・ポルスキー。

 

とことん不運な兄弟の、それでも懸命に生きようとするドラマ。

 

 

5/10(57点)

 

 

 ローマ映画祭などで評論家たちの評判はいいけど

期待したほどじゃなかった、兄弟の絆を描いた普通のドラマ。

 

何をやっても巧くいかず、すべて事故で失った片足のせいにし、

こんな自分を愛してくれる女などいないと自暴自棄になる兄。

そんな兄に尽くし世話をしてやる優しい弟。

兄が子供を車で跳ねてしまい、そのままひき逃げ。その罪から逃れたくて自殺未遂を起こし入院

本当に自分勝手でとんでもない兄貴だ。

ひき逃げしたことを聞いて、弟は自首しろよというかと思いきや

バレないから大丈夫だ、と根拠もない自信で勇気づけ

警察が嗅ぎ付けて回ると病院からの逃亡をお手伝い。

 

弟は、金をつくるために兄貴が昔貸した男のもとへ。

金は返せない代わりに、マイクタイソンの試合の賭けでのもうけ話を提案する。

そして、父親の形見の珍しい銃を売ってその金で賭けに出る。

 

ここで負けてたらもう終わりだったけど。

 

運良く勝ったのでお金は出来たものの

逃亡は長くは続かない。

弟、フランクは遠距離の恋人アニーのもとを訪れる、、、、、。

がその彼女も、貧しさから望まない家庭内事情で病んでいて。

 

 

とにかく全体的に暗く絶望的な空気が流れる映画。

 

それでも、空想好きで物語りが好きなフランクの語りをアニメーションで表現し

語り手として随所に挿入することで

このイマジネーションの世界観が希望につながる。

 (そういう効果を狙ってではないけど映画としてはアニメーションの挿入は

「キル・ビル」でタランティーノが既に10年以上前にやってるけどね)

携わったのは、コッポラやオリヴァー・ストーンとのコラボで知られるアーティスト、マイク・スミス。

 

ダコタが結構ちょい役でもったいない。

キャスト3人は素晴らしく申し分ないけど

話としては淡々としすぎで、前半はまあまあだったけど後半が物足りない。

これが上映されるなら、同じくエミール・ハーシュ出演でマコノヒー主演の

キラー・スナイパー」(原題「キラージョー」)が未公開だったのが納得いかない。

 

ボブ・ディラン&ジョニー・キャッシュの名曲「北国の少女」など、全編に流れる

ブルースが心地よく、映画全体の雰囲気にマッチしてるのが良かった。

 

 

幼くして両親を亡くしたジェリー・リーとフランクのフラナガン兄弟。兄のジェリー・リーは子どもの時に負った大怪我のせいで、何をやってもうまくいかない。それでもフランクが兄を見捨てることなど決してなかった。ある日、ジェリー・リーは車で子どもをはねて死なせてしまう。責任を感じて自殺を図り病院に運び込まれた兄を、フランクは病院から連れ出し2人で逃亡する。そして今も想い続けるかつての恋人アニーのもとへと車を走らせるフランクだったが…。

 

映画『ランナウェイ・ブルース』予告編

 

 公式サイト

THE MOTEL LIFE                2012年    アメリカ   85min

3月15日より、公開中~

 

確かに兄弟っぽい。

スティーヴン・ドーフはこれでダコタ姉妹ふたりとの共演済み☆