アイス・キューブ、ドクター・ドレー、イージー・Eらによって結成された伝説的ヒップホップ・グループ“N.W.A.”の
誕生から崩壊、その後の顛末を巡る真実を完全映画化した音楽ドラマ。
暴力に走らず、[ラップ]という表現で権力者たちに立ち向かい、
理不尽な社会や警察へのメッセージを暴力的なリリック(歌詞)で表現したことで注目された彼ら。
ちなみに、グループ名N.W.A.とはNiggaz Wit Attitudes(ケンカ腰の黒人たち)の略。
本国アメリカでは、トムちんの「ミッションインポッシブル ローグネイション」を押さえて初登場興行収入が全米1位。
プロデューサーは黒人、監督も黒人、主演ももちろん黒人ということで、なのか?
もうすぐ発表となるアカデミー賞では見事、脚本賞にノミネート
役者の方は黒人ということでなのか(そこが今年問題視されてる)あまりノミニーされなかったけどすごい勢いのある本作。
映画化にあたってN.W.A.メンバーは全員オーディションで選ばれた。
アイス・キューブ役には実の息子、オシェア・ジャクソン・Jr。
パパそっくりだけどもっと魅力ある。
ドクタードレーには、「ウォーキングデッドS6」でもちょこっと出演のコーリー・ホーキンス。
先日、「24」のスピンオフ「24レガシー」の主演に抜擢されたところ。今後も活躍しそう。
イージーEには、ジェイソン・ミッチェル。
いち早くその才能に目を付けデビューを持ちかけ、マネージャーになるジェリーに、曲者役といえば、のポール・ジアマッティ。
去年わたしの1位「ラブ&マーシー」とほぼ同じ役どころで笑える
こういうキャラがほんとにハマるんだよねこの人。相変わらず憎らしくていいわ。
製作には元メンバーのドクター・ドレーとアイス・キューブが携わってるからこそのリアル。
監督は「交渉人」「Be Cool/ビー・クール」のF・ゲイリー・グレイ。
もともと、アイスキューブやドクター・ドレー、ベイビーフェイス、TLC、ジェイZ、ホイットニーなどのMVを撮ってる人なので
その点でも音楽映画には適任!
(中央)
まだ若いし役者として紛れててもぜんぜん分からん感じ。笑
現在は次回作、「ワイルドスピード」シリーズ続編「ワイルドスピード8」を撮影中。
1988年にアルバム「Straight Outta Compton」が大ヒットし、あっという間に一躍ギャングスタラップの王に君臨したN.W.A.。
でも、限度を超えた過激さの楽曲は当然ながら各所に波紋を起こす。
とりわけ強烈だったのは「Straight Outta Compton」に収録された「Fuck tha Police」という曲。
その歌詞は、警察の野蛮性を非難と警察への暴力を正当化したものとなっていて
当然FBIも黙ってるわけがなく、音楽配給会社Priority Recordsに対して警告書を出すという異例の手段をとった。
そんな経緯は知らずとも、音楽好きであればこの映画楽しめるように出来ている
音楽の力で権力に立ち向かい、世界を変えろ
8/10(84点)
ブラックミュージックもラップももともと大好きなので、その評判の良さで気になってたので年明け観てきた。
2時間半あるも、全く無駄なし退屈なし
面白い映画はさすが長く感じないね~。
アカデミー賞脚本賞ノミネートだけど、作品賞ノミニーでもいいんじゃない?
会員たち爺さんばっかだからこういうの選ばれないのねきっと。
キャストは有名どころじゃなくても クール。
現在も俳優としても活躍するアイスキューブの息子がやっぱりなかなか魅力的。
今後も期待したいな。
音楽の世界ではよくあるギャラなどからくるトラブル、脱退、仲間割れや、プロダクションとの確執、マネージャーとのいざこざ。
夢を抱くただの若者からスターへ駆け上がり、その後のグループのゆくえ
もちろん、映画としてはありきたりな展開もありながらの実話ベース。
決別、友情、N.W.A.が成し遂げたもの。
世間が持っていたイメージと、彼らの中身 当時の葛藤がギャップとしてきちんと描かれているのも
本人たちが直接この映画に携わったからこそ。
しかし、今でも黒人というだけで白人の警察が暴力を振るう事件がやまないのは何とかならないものなのか。
人種の違いだけで 法と権力を振りかざして、そのあり方を避難した彼らをどのように当時扱っていたのかも
興味深かった。
あと、今ではヒップホップ界の大御所、スヌープドックや、2pacも登場。
人気が出ると自分勝手に突き進むボーカル。
グループ内でギャラが違うことで生まれる不信感とかメンバーの亀裂とか
定番ながらその辺がやはり面白いところ。
そしてやっぱり、ポール・ジアマッティが出てるだけで悪人と想像つくその通りのキャラで
楽しませてくれた彼の存在も面白さに拍車をかけてくれた。巧いなぁもう。
そして、イージーEはエイズで若くしてこの世を去った。
そのメッセージが多くの観るものにも響くであろう作品。
エミネムは「N.W.A.がいなければ俺は存在しない! とにかくこの映画を観ろ!」とコメント。
伝記ドラマとしてもエンタメ性をもってよく出来てるから
彼らを知らずとも楽しめちゃうので興味ある方はぜひ
1986年、アメリカ屈指の危険な街、カリフォルニア州コンプトン。暴力とドラッグがはびこるこの街では黒人というだけで警察から容赦ない取り締りの対象となる。そんな中、元売人のイージー・EはDJのドクター・ドレー、作詞ノートを持ち歩くアイス・キューブらとともに N.W.A.を結成、自分たちの周りで起きている現実をラップにして世の中に訴えた。彼らの才能に目をつけたジェリー・ヘラーがイージー・Eと共同でルースレス・レコードを設立、たちまち大ブレイクするN.W.A.だったが、その過激なリリックで“世界で最も危険なグループ”とレッテルを貼られ、警察との対立も深まっていく。一方で、グループ内部でもいつしか不協和音が生まれていく…。
『ストレイト・アウタ・コンフ?トン』予告編
映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』特別動画
Eazy E - Boys in the Hood N.W.A
Straight Outta Compton 2015年 アメリカ 147min
12月19日より、公開中~
L.Aプレミアにて
アイスキューブ/監督/ドクター・ドレー
アイスキューブJr./ジェイソン・ミッチェル/コーリー・ホーキンス