日本公開中止となって話題になった、ダーレン・アノロフスキー監督作品。
ようやくBlu-rayで鑑賞。
次々に押し寄せてくる迷惑な人間たち、
訳わからない展開に、引き込まれながらも途中「なにこれほんと酷い。こりゃ未公開当然!!」
ってなってたけど、宗教的なアレだなとラストで確信して調べたらなるほどあれかと。(それが何かは後ほど)
キャスト。
スランプに陥っている著名な詩人の夫 ハビエル・バルデム。
2人の家を修復しながら日々を過ごす従順な妻 ジェニファー・ローレンス。
本編を通して、2人の名前が明かされることはなく、エンドクレジットでも夫は「彼」、妻は「マザー」。
これはラスト近くで大体気づくような流れ。(鋭い人はもっと早く気づくかな)
家事で修復が必要になった家の中で進行するある意味、閉塞的な中のみの密室劇風なつくり。
招かれざる客人、エド・ハリスとミシェル・ファイファー。
その息子たち。ドーナル・グリーソンとその実の弟、ブライアン・グリーソン。
あんま似てないよね
新しい詩が書けずに苛立つ夫と、家の壁を塗り替え、一度家事で焼けてしまった家の修復をする妻。
ある日、夫が予期せぬ客人を招き入れたことから、事態は急変していく――。
4/10(42点)
ネタバレあり
最終的に作品の意図が分かればそんなにひどいとは思わないけど知らずに観てたら本当なんじゃこれ!になる。
はじめはたった一人だった客が、その家族やジャーナリストと、次から次へと招き入れ、妻が守ってきた家のなかは見知らぬ人々で溢れていく。
熱狂する客人たちは、暴力や金銭トラブル、窃盗、殺人など、ありとあらゆる人間の業を広げていき、家は崩壊状態。
そしてやっと授かった新しい生命。
妻が男の子を出産すると事態はさらに悪化していく。
自分たちが崇拝する詩人である夫が掲げている赤ん坊に触れようと荒れ狂い群がる群集。
次々に押し寄せて自分の家にとどまり出て行かない人々。
夫は何も説明せず、仕方ないとしか言わないので不安と混乱に陥いるばかりの妻。
不穏な映画、後味が悪くなる映画は個人的に大好きだけど、だんだん宗教めいてるなと感じた通り、
かなり日本人にはあまりピンとこないだろうし
とにかく後半になるにつれ押し寄せる変な人々にイラついてきてどんどん観てて不快にさせられる。
でもこの話、ラストに近づくにつれてわかったけど、調べたら聖書になぞらえていたのね。
(キリスト教信者でもないし、むしろキリスト教の考えには全く共感していないので知らなかった)
とはいえ、アダムとイヴやキリスト誕生、ノアの大洪水などはちょっとは知ってるので
出てくるキャラがみんなそれらになぞらえてて、
創造主である神は夫、大地=家は妻、キリストは生まれてくる赤ちゃん、客人はアダムとイヴなど。
なるほどね。いきなり妻のお腹開けて心臓取り出して、それが夫が大事にしていたガラスの水晶になるとか
群集たちが生まれたばかりの赤ちゃんを食べる。(赤ちゃんはキリスト)とか
そういうことなのね、とはなったので(変な訳わからん残酷な話!!って訳ではなかった)という意味では
まだよかったけど、だからってそれがすごい話!ってなる訳でもないので
聖書になぞらえたからってそれを映画化したのが凄いっていう風に見方が変わるというものでもないな。
ダーレン・アロノフスキー監督は観る者を選ぶと言ってたようだけどそりゃそうだね。という感じです。
自然豊かで静かな場所に建つ一軒家。そこにはとある夫婦が静かに暮らしていた。夫は作家で新しい作品に励み、妻は家の補修をしていた。ある日、2人の家に見知らぬ人が訪れる。医者だというその男は、民宿だと勘違いして来たと言うが、夫は彼をなぜか快く受け入れてしまう。夫の行動を不快に感じた妻であったが、すぐに出ていくだろうと我慢をすることに。しかし、次から次へと見知らぬ人たちが訪れるようになり、それを受け入れる夫に対して妻の我慢は限界に達してしまう。
MOTHER! 2017年 アメリカ
予告編
監督とジェファー、この時は交際中。