オリンピック候補のトップアスリートから、26歳にしてセレブが集う高額ポーカーの経営者へ
ハリウッドで一大スキャンダルを巻き起こした実話を映画化
「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー賞脚色賞を受賞、
他にも「マネーボール」「スティーブ・ジョブズ」の脚本家としても知られるアーロン・ソーキンの初監督作品。
なんとこのポーカールーム、レオ様、ベン・アフレック、トビー・マグワイアをはじめとするハリウッドスターが顧客リストに並び
賭け金の最低額は1万ドル(100万円相当)だが、どんなにキャッシュを積もうがオーナーからの招待がなければ入ることのできない
セレブの集う場。そのオーナーは26歳の独身女性、モリー・ブルーム。
のちに手数料を取る違法なゲームの主催容疑でFBIに逮捕される。
オリンピック候補にもなったトップアスリートから、どうして全く違う世界へ足を踏み込んだのか?
どうやって富を手に入れ、そしてそれを失ったのか?
モリー演じるのは、才女で気品のある女を演じたら右に出るもの無し、ジェシカ・チャステイン。
こんなに胸あったっけ?
ご本人はまるでジーナ・ガーション。笑 見た目結構派手なお方。
実話の映画化なので、本人が出版した本もこのように同じように。
モリーの弁護士にイドリス・エルバ。厳格な父親にケヴィン・コスナー、
ポーカーゲームの常連セレブ俳優に、マイケル・セラ。
いや〜マイケル・セラってコメディに出てるイメージ強すぎで
うーんなんか違うな〜。大物感とかカリスマ性全く感じないのよね。
「ゼロ・ダークサーティ」でもジェシカと共演済みのジェレミー・ストロングは
ポーカールームの最初のオーナーで彼に雇われることで徐々に頭角を現す。
モリーの厳格な父親にはケヴィン・コスナー。久々。
モーグルのオリンピック候補だったモリー・ブルームは、選考をかけた大会で怪我を負い、アスリートの道を諦める。ハーバード大学へ進学するまでの一年を、ロサンゼルスで気ままに過ごすことにしたモリーだったが、勤めていた会社のボスから、アンダーグラウンドなポーカー・ゲームのアシスタントを頼まれる。そこでは、ハリウッドスターや大物プロデューサー、大企業の経営者らが法外な賭け金でポーカーに講じていた。やがて、彼女はその才覚で26歳にして自分のゲームルームを開設するのだが、10年後FBIに逮捕される。彼女を担当した弁護士は、打合せを重ねるうちに、目の前の女性がタブロイド紙に書きたてられるような人物でないことを知るのだが─。
一度は手にした成功と栄光、それを一瞬にして失っても不屈の精神で立ち上がる、実在の女性の生き様。
7/10(74点)
相変わらず超スピードで畳み掛ける情報量の凄さで最後まで飽きさせない脚本はアーロン・ソーキンならでは。
140分はちょっと長いけど、ポーカーに詳しくなくても退屈はせずに観られる。
ジェシカ・チャステインは個人的に好きな女優なので、はじめは88ドルの手持ちのドレスだったのが
だんだんと派手で煌びやかなスーツやドレス、そしてシャネルのアクセなどを身にまとい
プレイヤーたちの目の保養、いやプレイヤーたちを泳がせるオーナーとしてイイ女に変貌していく姿にも惹きつけられ、
その衣装や小物にも注目して観てた。
このカシミアかな?ベージュのカーデ、ゆるかわ
あ、そうそうジェシカ・チャステインって映画の発音がすごく聞き取りやすくていいな〜といつも思うんだよね。
オリンピックを目指していた学生時代も家族のシーンを描き、ある一件から父親には反抗的で、確執があった二人だったけれど
父親が望む一流の選手から程遠い真逆とも言える職業で成功。ある夜偶然再会し、父と和解するシーンは
どんな親であれ、子供を心配する気持ちは同じ。
ここで涙してる人もいた。
モリーの弁護士のチャーリー・ジャフィ役のイドルス・エルバも素晴らしく、彼女のために熱弁するシーンはかなり引き込まれる。
ポーカーのルールなどの知識は、ポーカー題材の映画で知った程度しか知らないのだけどそれでも楽しめる。
一人、負けず嫌いの禿たおじさんが大負けして、みるみるうちに大金をすっていくのが哀れで可哀想でちょっと見てられなかった 笑。
それにしても、ベン・アフレックとか本当にポーカー大好きという噂は聞いてたけど
ここの会員制クラブにもいたなんて、マイケル・セラの役は一体誰がモデルだろ?
これは、「正しい決断をした人の物語」と監督は言う。
最終的にモリーはどんな結末を迎えたか。
興味ある人は是非劇場で
MOLLY’S GAME 2017年 アメリカ 140min
5月11日〜ロードショー
プレミアにて。
本物のモリー(左)は、元アスリートには悪いけど思えないほどケバケバ