生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

人生の冬

2016-04-12 00:41:46 | 日々の暮らし
四国に住む90歳になる詩人、坂村真民さんの
「冬がきたら」という詩を詠んでいます。

『冬がきたら

冬のことだけ思おう

冬を遠ざけようとしたりしないで

むしろすすんで

冬のたましいにふれ

冬のいのちにふれよう

冬がきたら

冬だけが持つ

深さときびしさと

静けさを知ろう

冬はわたしの壺である

孤独なわたしに与えられた

魂の壺である。』

この詩について、
シスターの渡辺和子さんは

この冬を「高齢期」という言葉に置き換えてみると深い味わいがあると述べています。

高齢期に入ったら、過ぎ去った季節のことをなつかしむのではなく、
〃暖房〃を入れて、冬の寒さをまぎらわそうとしたりしないで、

むしろ進んで

「冬のたましい、

冬のいのち」に触れようとすることこそ大切なのだ。

冬だけが持つ宝、

高齢期に入ってのみ

味わえる。


「深さと、きびしさと

、静けさ」を

あじわわせてくれる。

かくて高齢期は、

それまでに、その人が

味わったすべての経験

を融和し、意味づける

「魂の壺」となる。

また、「老いる」とい

うことは、

「まことのふるさと」

に至るために、

人間にとって必要なことなのだ。


高齢期こそは、恵みの時期となるのですと述べています。

たくさんの経験をしてきた高齢者に、勇気を与える言葉だと思います。

人生の冬に逃げ出すこともなく、

楽しむゆとりさえ持ち

まことのふるさとに

帰るのです。




今日一日で風邪を治さねば。
ご心配おかけしました。

合掌
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