毎日、習慣的にビールを飲むようになってから1年半ぐらいになる。
一昨年の秋にスリップして以来、ビールの味を「旨い!!」と心の底から感じた日は、未だに1日もないように思う。
けれど、
ビールを1本、2本と空け、徐々に陶酔してゆく感覚はいつでも変わらない。
その心地いい陶酔した感覚を味わう為だけに、スリップしてから今まで呑んできた。
その酔いが、気持ち悪さに変わる寸前に眠りにつく毎日。
アルコールのお陰で眠りにつく習慣が身に付いてしまっているせいなのか、眠りは浅く、夜中に何度も目が覚めたりする。
そんな日々をずっと、1年ぐらい送ってきた。
でも、
ここでこれから、一切アルコール抜きの生活を送ってゆくには、私的にはかなりの不安(恐れ)がある。
もちろん、酒を一切断ち切り、それでも今まで通り、通常通りの生活を送れるのであるならば、それが一番良いに決まっているし、当たり前のこと。
そんなことはアルコール依存症者でなくとも、猿でも分かること。
その"当たり前"のことすら、今の私には困難な状況だった。。。
自分でも、知らず知らずのうちに、「断酒」というものに対するハードルを、かなり高いところまで上げてしまったように思う。
不安がよぎる。
そういえば………
病院、主治医のところにも全然行っていないよな。病院にも行かなくなってから、すでに1年ぐらい。
眠れない時に飲んでいた眠剤も、とっくの昔に切れて無くなっていた。
「眠れない。ビールがなくては。」
これから、もし断酒をするとしたなら、私にはアルコール無しでも眠れるようになる為の眠剤が必要不可欠だった。
眠れない毎日はきっと過酷だろう。
どうする?
医者へ行くか?
いや、
これは行かなきゃならんだろ!!
私は焦っていた。
翌日………
会社の常務に仕事を早退する旨を伝えてみた。
社長、常務共に私よりも若く、まだ40代前半、常務は社長の奥さん。日々の実務予定などを組んでいる。
◆◆◆◆◆◆
私:
「おはようございます常務。
申し訳ありませんが、今日チョット医者へ行ってきたいので、仕事を早退させてもらえませんか?」
常務:
「早退???
いいですよ。
いいですけど……………?
もしかして、また○○町のお医者ですか?」
(-_-)💧なんでこの人はこんなにいつも鋭いんだろう…………
私:
「あ、はい、そうです。
もう、1年ぐらい顔を出してないし、前に処方してもらっていた薬がもう全然無いので、薬を貰いに行ってきたいんです。」
常務:
「でも、何故わざわざあんなに遠い○○町まで行かれるんですか?
それって、何の薬です?」
私:
「(え!?」
心の声(そ、それ聞くかなぁ…………)
【そんな話を常務としているうちに、
なんだかもう…………
今更嘘をついたり、隠したりすることが面倒というか、キツくなってきたので、ありのままを伝えてみることにした。】
私:
「実はですね、
昨日、オレが常務や社長と一緒に仕事をしていた3時頃、オレに電話がかかってきていたじゃないですか。
あれって、この前健康診断を受けた○○病院からの電話でしてね。
肝臓の数値があまりにも悪いので精密検査に来てください、という電話だったんですよ。」
常務:
「そうだったの?」
私:
「はい。
実は、この会社に入ってからもずっと断酒してきていましたけれど、去年辺りから、また晩酌するようになっちゃいまして……………
毎晩、ビールを飲まないと眠れないような状態が続いていました。
肝臓の数値が悪くなってしまったのも、その毎日の晩酌が原因だと思います。
因みに、病院からの報告によると、Γ-GDPが370らしいです。
ですので、この際だからまた断酒しようかと考えてます。
薬はそのための眠剤です。」
常務:
「そうだったの。なんだ。
だったら、言ってくれれば良かったのに。
1日にどれぐらい飲むんですか?ビール。」
私:
「大体、500mlのビール、2本ぐらいですかね。」
常務:
「私たちも毎晩そのぐらいは飲みますよ。○○ちゃん(社長)も。」
私:
「は?、はい!?
え、えぇ!!
ま、マジですか!?」
常務:
「はい(* ̄ー ̄)飲んでます!キッパリ
ビールだったら大体、毎晩一リットルぐらいは。」
私にとっては衝撃の事実だった。
二人とも(社長と常務)かなり呑むことは知ってはいたけれど、毎晩約1リットルも飲んでいたとは思いもしなかった。
更に、
常務はこうも話してくれた。
常務:
「私たちも何年か前までは健康診断の度に肝臓の数値が悪くなったりしてましたよ。その度に先生から『お酒を辞めなさい』ってずっと言われてきたんたけど、『ムリです!!お酒は辞められない!』とハッキリ言ったんですよね。
そしたら先生が『じゃ、米を食え!!飲んだ後に必ず米を食え!!』って教えてくれたんですよ。
それをずーっと実践してきたら、不思議と今ではΓ-GDPとか普通に戻ってきたんだよね。
不思議だよね。」
これも又々、衝撃的な話だった。
常務:
「○○さんも、ビールの後には米を食べてみたら?
もしかしたら良くなるかもよ。」
その常務の言葉にぐらぐらと揺れる断酒への想い。
それと……
こんなんだったなら、「もっと早くに話しておけば良かった……」
という自分に対しての自責が込み上げてきた。
私:
「いや、
せっかくなので、今日は○○町の病院へ久しぶりに行って薬を処方してもらってきます。
オレは社長や常務のように器用じゃないと思うので、また断酒するしか方法がないでしょう。
節酒してみるとかは、多分ムリな気がしますし。」
常務:
「そう。
じゃーしょうがないですよね。
チョット勿体ないような気もするけど。
じゃ、まぁ、がんばって断酒してくださいよ。」
◆◆◆◆◆◆
ウチの会社は呑む人がほとんど。
でも、
そのなかで、今回の検査で肝臓が引っ掛かったのは私一人だけ。
他の人たちと何が違うんだろう。。。
「米を食え!!」………か。
1度は決めた断酒への想いが、グラグラと再び揺れて始めている。
一昨年の秋にスリップして以来、ビールの味を「旨い!!」と心の底から感じた日は、未だに1日もないように思う。
けれど、
ビールを1本、2本と空け、徐々に陶酔してゆく感覚はいつでも変わらない。
その心地いい陶酔した感覚を味わう為だけに、スリップしてから今まで呑んできた。
その酔いが、気持ち悪さに変わる寸前に眠りにつく毎日。
アルコールのお陰で眠りにつく習慣が身に付いてしまっているせいなのか、眠りは浅く、夜中に何度も目が覚めたりする。
そんな日々をずっと、1年ぐらい送ってきた。
でも、
ここでこれから、一切アルコール抜きの生活を送ってゆくには、私的にはかなりの不安(恐れ)がある。
もちろん、酒を一切断ち切り、それでも今まで通り、通常通りの生活を送れるのであるならば、それが一番良いに決まっているし、当たり前のこと。
そんなことはアルコール依存症者でなくとも、猿でも分かること。
その"当たり前"のことすら、今の私には困難な状況だった。。。
自分でも、知らず知らずのうちに、「断酒」というものに対するハードルを、かなり高いところまで上げてしまったように思う。
不安がよぎる。
そういえば………
病院、主治医のところにも全然行っていないよな。病院にも行かなくなってから、すでに1年ぐらい。
眠れない時に飲んでいた眠剤も、とっくの昔に切れて無くなっていた。
「眠れない。ビールがなくては。」
これから、もし断酒をするとしたなら、私にはアルコール無しでも眠れるようになる為の眠剤が必要不可欠だった。
眠れない毎日はきっと過酷だろう。
どうする?
医者へ行くか?
いや、
これは行かなきゃならんだろ!!
私は焦っていた。
翌日………
会社の常務に仕事を早退する旨を伝えてみた。
社長、常務共に私よりも若く、まだ40代前半、常務は社長の奥さん。日々の実務予定などを組んでいる。
◆◆◆◆◆◆
私:
「おはようございます常務。
申し訳ありませんが、今日チョット医者へ行ってきたいので、仕事を早退させてもらえませんか?」
常務:
「早退???
いいですよ。
いいですけど……………?
もしかして、また○○町のお医者ですか?」
(-_-)💧なんでこの人はこんなにいつも鋭いんだろう…………
私:
「あ、はい、そうです。
もう、1年ぐらい顔を出してないし、前に処方してもらっていた薬がもう全然無いので、薬を貰いに行ってきたいんです。」
常務:
「でも、何故わざわざあんなに遠い○○町まで行かれるんですか?
それって、何の薬です?」
私:
「(え!?」
心の声(そ、それ聞くかなぁ…………)
【そんな話を常務としているうちに、
なんだかもう…………
今更嘘をついたり、隠したりすることが面倒というか、キツくなってきたので、ありのままを伝えてみることにした。】
私:
「実はですね、
昨日、オレが常務や社長と一緒に仕事をしていた3時頃、オレに電話がかかってきていたじゃないですか。
あれって、この前健康診断を受けた○○病院からの電話でしてね。
肝臓の数値があまりにも悪いので精密検査に来てください、という電話だったんですよ。」
常務:
「そうだったの?」
私:
「はい。
実は、この会社に入ってからもずっと断酒してきていましたけれど、去年辺りから、また晩酌するようになっちゃいまして……………
毎晩、ビールを飲まないと眠れないような状態が続いていました。
肝臓の数値が悪くなってしまったのも、その毎日の晩酌が原因だと思います。
因みに、病院からの報告によると、Γ-GDPが370らしいです。
ですので、この際だからまた断酒しようかと考えてます。
薬はそのための眠剤です。」
常務:
「そうだったの。なんだ。
だったら、言ってくれれば良かったのに。
1日にどれぐらい飲むんですか?ビール。」
私:
「大体、500mlのビール、2本ぐらいですかね。」
常務:
「私たちも毎晩そのぐらいは飲みますよ。○○ちゃん(社長)も。」
私:
「は?、はい!?
え、えぇ!!
ま、マジですか!?」
常務:
「はい(* ̄ー ̄)飲んでます!キッパリ
ビールだったら大体、毎晩一リットルぐらいは。」
私にとっては衝撃の事実だった。
二人とも(社長と常務)かなり呑むことは知ってはいたけれど、毎晩約1リットルも飲んでいたとは思いもしなかった。
更に、
常務はこうも話してくれた。
常務:
「私たちも何年か前までは健康診断の度に肝臓の数値が悪くなったりしてましたよ。その度に先生から『お酒を辞めなさい』ってずっと言われてきたんたけど、『ムリです!!お酒は辞められない!』とハッキリ言ったんですよね。
そしたら先生が『じゃ、米を食え!!飲んだ後に必ず米を食え!!』って教えてくれたんですよ。
それをずーっと実践してきたら、不思議と今ではΓ-GDPとか普通に戻ってきたんだよね。
不思議だよね。」
これも又々、衝撃的な話だった。
常務:
「○○さんも、ビールの後には米を食べてみたら?
もしかしたら良くなるかもよ。」
その常務の言葉にぐらぐらと揺れる断酒への想い。
それと……
こんなんだったなら、「もっと早くに話しておけば良かった……」
という自分に対しての自責が込み上げてきた。
私:
「いや、
せっかくなので、今日は○○町の病院へ久しぶりに行って薬を処方してもらってきます。
オレは社長や常務のように器用じゃないと思うので、また断酒するしか方法がないでしょう。
節酒してみるとかは、多分ムリな気がしますし。」
常務:
「そう。
じゃーしょうがないですよね。
チョット勿体ないような気もするけど。
じゃ、まぁ、がんばって断酒してくださいよ。」
◆◆◆◆◆◆
ウチの会社は呑む人がほとんど。
でも、
そのなかで、今回の検査で肝臓が引っ掛かったのは私一人だけ。
他の人たちと何が違うんだろう。。。
「米を食え!!」………か。
1度は決めた断酒への想いが、グラグラと再び揺れて始めている。