12歳、誕生日おめでとう。」
今では年に一度か二度ほどしか会っていない息子。
今日は私の息子の誕生日。
離婚してから10年、現在息子は私の自宅より60キロほど離れた元嫁の元で暮らしている。
このブログにも書いている通り、この10年の間には、私自身、元嫁、そして息子にとってもイロイロあった10年間だった。
📞私:
「久しぶり大悟。
オマエ、もうじき誕生日だろ。
なんか欲しいものあるか?」
📞息子:
「うーんとね。。。
!!!
任天堂、スイッチ!!」
📞私:
「は?
おいおい、チョットまてよ💦」
心の声
(アレ………って、確か………
30000円ぐらい………だったよなぁ。。。)
📞私:
「だ、大悟くん。
ほ、他に欲しいものは、無いのかな???
(-_-;)💦💦」
PM12:40
私は現在息子が暮らしている土地へ出向き、元嫁と娘、そして息子の3人が暮らしている家近くのコンビニで落ち合った。
コンビニの駐車場で息子と久しぶりに再会。
元嫁の都合上、30分ほどしか会っている時間がなかったものの、しばし息子の成長を観察しつつ、プレゼントを渡してから私はその場を去った。
私と元嫁、不甲斐ない両親の間に生まれてきた子供ながら、私の心配をよそに逞しく成長していた息子の姿を久しぶりに見ながら、ほっと胸を撫で下ろした。
私:
「ウチに帰ったらソレ開けていいぞ。
あんまし夢中になりすぎて、学校休むなよ。」
息子:
「なんだろう?、これ。
とうちゃん、何?これ。」
私:
「ないしょ。
そういえばオマエ、GWだし、明日は何すんだ?」
息子:
「えーとねー。
明日は同級生の彼女とスタバでデートなんだ👫」
私:
「は、はい???
なーにがスタバでデートだよ。
恐れ入るよ、まったく(-_-)💨」
息子:
「とうちゃんは?」
私:
「父ちゃん今日は休みだけど、明日は仕事だよ。
今日はママとオマエたちはこれから用事があるみてーだしな。
しょうがねぇから父ちゃんはこれから川でも行ってくるよ。」
息子:
「魚が恋人…だね、とうちゃんは😄」
私:
「そうかもな。
オマエみてーに父ちゃんはもてねーからな、羨ましいわ(笑)
じゃー、またな。」
短い時間だったものの、息子との久しぶりの再会を果たし、一抹の寂しさを覚えながら私は車を走らせた。
私は私の道を歩いていくのみ。
PM:2:00
久しぶりの連休。
自分の中の新たな場所を開拓すべく、私は車を走らせた。
流れはいい雰囲気だけど、濁りが酷いな。
「どうしよう。」
未開の地、
少し迷ったけれど、歩いてみなければ、竿を出してみなければ、どんな魚がいるのか分からない。
支度を整え川へ降りてみた。
川辺に降り立つと、上から見ていたよりも一層濁りが酷い。
魚が居るような気配は感じられなかったけれど、とりあえずミノーを流芯の脇へ投入し軽くトゥイッチしてみた。
すると「グン!」とすぐに魚信があった。
サイズもソコソコあるようだ。
ゆっくりとリトリーブしながら魚を寄せてみる。
「???」
バス………か。。。
即座にリリースし、再び同じポイントにキャスト。
「グン!」
また同じような引き方(-_-)
やっぱりオマエさんか・・・(苦笑)
どうやらこの付近にはバスしか生息していないようだ。
楽しいけれど、お目当ての魚とは違う………
場所を変えよう。
また暫く車を走らせると、先程の川とは違い、キレイな水が流れている小川を発見した。
入渓する前に購入していた遊漁券のエリアだったので、この川に入ってみることにした。
ここも未開拓の地なので、やはり入渓してみなければ何がいるのか分からない。
そもそも魚が生息している川なのかどうなのかも分からない。それを確かめてみるのも楽しみの一つではあるけれど、期待を裏切られることもしばしば・・・
そういえば、一昨日には結構な量の雨も降った。
普段は枯れ果てていて、たまたま降った雨により増水し良い流れに見えるだけの、そもそも魚など生息していない川もある。
私は比較的 、普段から入渓した川に見切りをつけるのが早いほうだと思う。
自分なりにみつけた良いポイント、そのポイントに対して自分なりのベストなトレースをしてもチェイスすら見られない場合、そういった場合は早めに切り上げて別の川へ移動する。
けれど、
今日はなんとなく、センチメンタルな気分もあったのだろうか。
キレイな水流に身を任せていくように、とくに魚が釣れているわけでもないのに未開の地へと、どんどんと足を進めていた。たまに木陰でボーッとしてみたりしながら、ゆっくりと歩く。
ここまで一時間半ほど歩いて、チビのチェイスが1回だけ。
未だにヒットは無し・・・
けれど、その①チェイスがあったという希望の光を頼りに、再び歩くこと一時間ほど。
「ここで出なかったら川を上がろう」
そう思いながらポイントめがけてルアーを投入。
そして軽くトゥイッチ。
「グン!!」
ウルトラライトのベイトロッドがUの字を描くように絞りこまれた。
「やった!
居たよ、やっぱり!」
思わずそう言いながらネットを取りだし、無事にランディング。
「コイツ………
スゴい。」
ネットに入ったアマゴをマジマジと見つめた。
サイズは尺には届かない。
けれど、まだ錆が残るその全身に、散りばめられたパーマーク。そのなかに淡い朱点がパーマークと同化している。
素晴らしい。
ヒットルアーは自作したハンドメイドミノー5cm
(ボロボロだけど)
最高の瞬だった。
「本当にありがとう」
感謝を込めて、リリース。
思い残すことなく脱渓し、停めてきた車まで歩いて戻る帰り道。
春告鳥の鳴き声が聞こえてくる。
心地いい。
「大悟……
父ちゃんも最高の彼女と会ってきたよ。」
★タックル
ロッド: メジャークラフト ファインテールFTS-B4102UL
リール: シマノ 17カルカッタコンクエストBFS-HG
ライン: PE0.8+フロロ7lb
ルアー: 自作ハンドメイドミノー