自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)で罰金100万円と公民権停止3年の略式命令を受けた谷川弥一・前衆院議員(82)の有罪が14日までに確定した。三宅浩子・元秘書(47)も罰金30万円などが確定した。一連の事件で有罪が確定したのは初めて。
「清和政策研究会」(安倍派)に所属していた谷川氏は三宅元秘書と共謀し、2018~22年、安倍派から還流を受けたパーティー収入計約4300万円を資金管理団体の政治資金収支報告書に記載しなかったとして、先月19日に略式起訴された。
また、計約3000万円の不記載があった「宏池会」(岸田派)で、罰金100万円などの略式命令を受けていた佐々木和男・元会計責任者(80)についても、14日までに有罪が確定した。
(谷川弥一)
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自民党の二階俊博元幹事長が代表を務める政治団体が、3年間で書籍代3472万円を支出していたことについて、二階氏の事務所は14日、「選挙区外の行政、議会関係者らに配布し、政策広報に努める」ためだったと説明した。具体的に購入した書籍のタイトルと、その領収書を添付した書面を公表した。
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書面での説明によれば、購入したのは17種類、計2万7700冊。購入した書籍は、二階氏が推進する国土強靱(きょうじん)化などの政治活動を紹介する目的で出版されたものと、与野党の政治家から紹介されてまとめて購入したものに分類されるという。出版記念会を開催し、配布する予定だったが、コロナ禍で「開催に至らなかった」などとした。
『ナンバー2の美学 二階俊博の本心』(大中吉一氏監修、林渓清(けいしん)氏著=5千冊、計1045万円)、『政権奪取秘史 二階幹事長・菅総理と田中角栄』(大下英治氏著=3千冊、計475万2千円)、『小池百合子の大義と共感』(大下英治氏著=3千冊、計396万円)などを購入していたという。
国会審議で野党が「家一軒建つぐらいの書籍代だ」と批判を強めていたことから、公表に至ったとみられる。(森岡航平)
(二階俊博)
ハグ一つで大騒ぎだ。岸田政権と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係で国会が揺れている。解散命令請求を出した盛山正仁文科相がハグしたのか、してないのかが国会で議論されるほど。14日配信のデイリー新潮では岸田文雄首相に教会との新たな接点が浮上したと指摘されている。解散命令請求に影響はあるのか。
盛山氏は2021年の衆院選の際に、旧統一教会の関連団体から推薦状を受け取ったとされる。政策協定にあたる推薦確認書にサインをし、選挙支援を受けるだけでなく、旧統一教会関係者とハグしたともささやかれているのだ。国会審議で野党が「ハグは事実か」と大まじめに追及すれば、盛山氏も「私どもの年代でハグすること普通はありえない。ハグをした覚えはない」と懸命に否定した。
そんな中、〝ハグ国会〟とも呼べる状況に新たな燃料が投下されている。デイリー新潮は岸田氏が教会関連団体の冊子を持っている写真の存在を暴露。すでに岸田氏が政調会長時代に教会の友好団体関係者と党本部で面会していたことが明らかになっているが、それだけではない接点があると指摘したのだ。
何が起きているのか。旧統一教会問題に詳しいジャーナリストの有田芳生氏は、「韓国の本部から日本の統一教会に対して祈祷、お祈りして解散命令請求を崩せと指示が出ています。その一方で日本の信者には特に盛山氏に対して恨みがあるというのです」と明かした。
恨みとはどういうことか。「(盛山氏の選挙区である)神戸の現役の信者たちがあれだけ応援したのに(文科相として盛山氏が)解散命令請求を出したってことでね。盛山氏だけでなく、岸田氏、法相だからということで小泉龍司氏が狙われている。政権の動揺を狙うかく乱を始めた」と指摘した。
実際に盛山氏の件では旧統一教会の関連団体関係者がテレビ局の取材にいろいろと話をしている。解散命令請求を阻止したいという思いだけでなく、支援したのに裏切られたという不満も信者たちにはあるのだ。
有田氏の情報によると教会と政策協定を結んだ自民党議員はほかにもいるという。「(教会は)全部資料は持っているわけだから。岸田政権の暴露をしていくでしょう」(同)。ターゲットにされた岸田政権のメンバーには今後も旧統一教会との接点が暴露されるなどの報道が続くとみられている。
解散命令請求の行方に決着がつくまで情報戦が行われることが予想されるわけだが、もちろん出てくる情報のすべてをそのまま受け取るわけにはいかない。
「統一教会なら何でも悪いという風潮があるがそうではなく、あくまで政界への接近がよくなくて、そういうことをする統一教会を批判しないといけない。岸田氏の写真の話は2016年で、当時は(新潮記事に出てくる)国際指導者会議が統一教会と関係があるだなんて誰も知らなかったし、盛山氏のハグなんて、していても(本筋とは)関係ない。メディアまでかく乱に踊らされ始めている」(同)
では、岸田政権が旧統一教会問題で批判にさらされている間に解散命令請求はどうなるのか。トーンダウンしていくのか。有田氏は「ひっくり返ることはあり得ない。かく乱は意趣返しをやっているだけですよ」と指摘。自民党の政治家を応援してきた信者からすれば岸田政権に不満なのは間違いない。岸田政権は自民党が教会と蜜月だったことのツケを払わなくてはならないようだ。
(有田芳生)
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岸田文雄首相は15日、自民党の森山裕総務会長と首相官邸で面会し、政治資金パーティーの裏金事件を受けて党が実施した聞き取り調査結果について報告を受けた。面会後、首相は記者団に、裏金事件に関与した派閥幹部らの処分について「今回の調査や、関係者による今後の説明責任の果たし方を踏まえて党として判断していきたい」と述べた。
首相は聞き取り調査に関し「客観性、中立性にも最大限配慮した報告書を取りまとめていただいた」と評価した。議員の説明責任については「今回の聞き取り調査、政治資金収支報告書の修正をもって、果たされるというものではない。あらゆる機会をとらえて、国民の信頼回復に向けて説明責任を果たしてもらわなければならないと考えており、党としても求めていきたい」と強調した。【鈴木悟】
(岸田首相)