【安倍政治における「単純化」と岸田首相の政治手法、G7サミット後の”政局”の見通し】郷原信郎の「日本の権力を斬る!」#245
2023/05/25
山田惠資氏と、安倍「単純化」と岸田、今後の「政局」(解散総選挙の可能性は●%!)について語りました。
山田 惠資(やまだ けいすけ、1958年6月2日 - )は兵庫県宝塚市出身の通信社記者。ウィキペデイア
上智大学文学部卒。1982年、株式会社時事通信社入社。福岡、大阪支社を経て、1991年東京本社政治部に配属される。以後、自由民主党や、公明党、非自民連立時代の小沢一郎らの番記者や、外務省、野党キャップなどを歴任する。
1997年ワシントン支局に勤務し、主にホワイトハウスでアメリカ大統領や日米関係などの取材を行ったのち、2001年帰国し本社政治部記者に復帰、首相官邸キャップに就任し、当時の内閣総理大臣・小泉純一郎による日本の国家元首初の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮・北韓・北鮮)訪問に同行取材する。
その後2002年政治部デスク、編集委員を兼任。2007年本社整理部長兼解説委員、2008年政治部長、2011年編集局総務兼解説委員、2014年編集部長兼仙台支社長を経て、2016年より解説委員長を歴任する。
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2023年5月14日に日本でレビュー済み
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第二次安倍政権とその後の菅、岸田政権に至る日本の政治を巡る病。「単純化」をキーワードに、その病状をわかりやすく、かつ単純化せずに説明した書である。具体的には森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会問題を取り上げ、それぞれの経緯とその構造的な問題の本質を丁寧に語る。各問題が発生した時点でこれまで著者がブログ等で発信した内容を、こうして単純化という視点から整頓してみると、今の我が国が抱える病の重さが、ひしひしと感じられるのだ。
「法令遵守と多数決」ですべてを押し切る、という単純化の手法。そのやり方が「安倍一強体制」を作り、現在もまかり通っている。「『法令遵守』が日本を滅ぼす」(2007年; 新潮新書)などで、長年コンプライアンスの第一人者として法令遵守という考え方の危険性について、警鐘を鳴らし続けている著者ならではの視点といえよう。
この世は複雑に入り組んで、現実にはいろいろな問題を生み続ける。ヒトという生き物は、その複雑さから目を背け、単純に素早く解決する道を進みたがる。扱う情報量が爆発的に増え続ける昨今では、そうしたヒトの本性は強化される一方だ。単純化した政治手法は、そうした一般大衆の性向に合っているのだろう。しかし問題を解決するには、複雑さに向き合い、構造を探り、本質を見つけ出す努力が欠かせない。なぜうまくいかないのかを客観的に検証し、失敗から学習し、一歩ずつ改善を積み重ねる。あるいは同質のメンバーだけではなく、異質なメンバーが参加して、多様な意見を出し合う。解決に当たる集団のリーダーには、そうした、学習するための忍耐強さや、多様性を受け入れる度量が要求されるはずだ。
「単純化って、どういうことでしょうか」と、ChatGPTに訊いてみた。その答え。「単純化は、何かをより単純で理解しやすくするために、要素や情報を減らすことを指します。複雑な問題や概念を簡潔に表現することで、理解しやすくすることが目的です。単純化は、さまざまな分野で使用されます。例えば、科学や数学において、複雑な理論や問題を簡潔なモデルや公式で表現することがあります。これにより、複雑な現象を簡単に説明できるようになります。また、コミュニケーションや教育の分野でも単純化が重要です。専門的な知識や情報を一般の人に伝える際には、専門用語や複雑な詳細を省略し、よりシンプルな言葉や概念に置き換えることが求められます。これにより、理解しやすくなります。ただし、単純化は必ずしも完全な正確性を保証するものではありません。情報や要素を省略することで、必要な詳細や複雑さが欠落する可能性もあります。そのため、文脈や目的に応じて適切なレベルの単純化を行うことが重要です。」
このまま行けば、日本の総理大臣はAIに置き換わるかもしれない。(朱字は管理人)