トランプ氏 新政権始動へ ハリス氏が敗北宣言 議会選でも共和党優勢で「トリプルレッド」に
2024/11/07
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【解説人語】「米国の傷を癒やす」?マイノリティーにも支持広げたトランプ氏 「最終形」の4年間で何をするか
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米大統領選挙は5日投開票され、米東部時間6日午前5時半(日本時間午後7時半)過ぎ、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。BBCが提携する米CBSなど、主要現地メディアが相次ぎ報じた。勝敗を決めるとされた激戦7州のうち、5州でトランプ候補の勝利が確実とされている。トランプ候補は4年ぶりに政権に復帰する。
トランプ候補は、激戦州ペンシルヴェニアでの勝利が確実となった午前2時半ごろ、支持者らを前に「勝利演説」をした。
過去に再選を逃した大統領経験者が復権するのは、米史上2人目。
一方、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(60)は、この夜は演説しないと陣営が発表した。トランプ候補の当選が確実となったことで、女性およびアジア系として初の大統領誕生は実現しない見通しとなった。(後略)
米著名実業家イーロン・マスク氏は、ドナルド・トランプ前米大統領のホワイトハウス返り咲きを後押しするために1億ドル(約152億円)以上を費やした。トランプ氏が勝利した今、富豪で電気自動車(EV)メーカーのテスラとロケット打ち上げ企業スペースXの最高経営責任者(CEO)であるマスク氏は、莫大(ばくだい)な経済的見返りを得られる可能性がある。そうなれば、政府の最上層部における前例のない利益相反となりかねない。
マスク氏の企業の売り上げ数十億ドルは政府の決定にかかっている。宇宙船打ち上げにどのロケットを使うか、低軌道上にどれだけの衛星を許可するか、自動運転車が運転手なしで幹線道路を走行することを許可するか、などの決定だ。
マスク氏は次期トランプ政権で歳出と規制の監査役を約束されており、設立予定の「政府効率化省(Department of Government Efficiency)」を通じて、こうした多くの決定に立ち会うことになるかもしれない。つまり、自身の経済的利益になるよう政策を調整できるということだ。
マスク氏はテスラやスペースXなど6社を率いており、投資家が保有するこれら企業の資産は合計1兆ドルを上回る。
マスク氏と同氏率いる各企業は、X(旧ツイッター)の個人情報保護やEVの安全性、スーパーPAC(政治活動委員会)の選挙活動を巡り、米連邦取引委員会(FTC)や米証券取引委員会(SEC)、米司法省などから再三調査を受けている。
トランプ氏は選挙運動中、マスク氏の利益に配慮する姿勢を示した。10月下旬には「イーロンは素晴らしい人だ」とし、「この時代の天才の一人で、われわれは天才を守るべきだ」と語っていた。
トランプ氏は6日未明にフロリダ州パームビーチの邸宅マールアラーゴで勝利演説を行い、マスク氏を政界の新たな名士と呼んで称賛した。「スターが誕生した、イーロンだ!」
マスク氏は、多様性やジェンダー、移民を巡って対立を招くようなトランプ氏の見解に公の場で共感を示し、10月上旬以降、選挙運動のマスコット的存在となった。投票日の夜はトランプ氏とマールアラーゴにいた。
マスク氏が親しくなった首脳はトランプ氏だけではない。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と非公開で話したり、中国の要人と会ってテスラを売り込んだり、インド参入を視野にナレンドラ・モディ首相と会談したりしている。外国からの投資も受け入れており、サウジアラビアやカタールはXの大株主だ。こうした関係はトランプ氏の外交政策に影響しかねない。
次期トランプ政権がマスク氏に何らかの役割を与えれば、自身の富と規制回避のために動くお膳立てをすることになると危惧する声もある。
「この世界一の富豪による露骨で大胆不敵な試みは、前例のない、違法の可能性もある手段で選挙に介入し、実質的に影響力を手に入れようとするものだ」。米下院外交委員会のゲリー・コノリー議員(民主、バージニア州)はこう述べた。
米下院監視委員会のジェイク・ラターナー議員(共和、カンザス州)は、利益相反を封じる策を講じるのは可能との見方を示す。マスク氏が連邦予算削減の助言役を担う案について、「逃すには惜しい能力だ」と語った。
マスク氏と代理人、および同氏の企業の広報担当者はコメント要請に応じなかった。同氏は投票の数日前、Xに「はっきりさせておく、私は@realDonaldTrumpに何の便宜も求めたことはないし、彼も何も申し出ていない」と投稿した。
火星、ロケット、衛星
富豪のマスク氏に最大の利益をもたらすのはスペースXだ。同社がこの10年間で政府と結んだ契約は150億ドル超に上る。
米航空宇宙局(NASA)は注目度の高いミッションの一部でスペースXに頼っている。宇宙飛行士の国際宇宙ステーションへの移送と帰還を行っているのは現在、同社だけだ。さらに、米国防総省のロケット打ち上げを担う主要企業でもあり、情報機関の衛星プログラムに関わる事業も拡大している。
マスク氏はスペースXのロケット打ち上げ数の増加とそれに伴う収入増を狙う。中でも、開発に巨額の費用を投じた大型宇宙船「スターシップ」に期待を寄せる。米連邦航空局(FAA)がスペースXに制限を課していることについて、同氏は頻繁にXで不満を漏らしている。
マスク氏の最大の目標は火星の有人探査で、人類が生き残るには必須だとしている。その実現に向け、政府内で影響力を行使する意向を明確にしている。10月にはXに「政府効率化省は、地球外に生命を広げる唯一の道だ」と投稿していた。
スペースXの衛星ブロードバンドサービス部門スターリンクも、420億ドル規模の新たなインターネット拡張政策の恩恵を受ける可能性がある。トランプ氏と米連邦通信委員会(FCC)の保守派委員ブレンダン・カー氏はいずれも、一部の農村地域ではスターリンクの方が固定の光回線よりインターネット接続に適していると述べ、衛星向けの補助金を増やすためにぎりぎりで規則を変更する可能性を示唆した。
NASAの幹部は、マスク氏の言動への懸念をしばしば口にする。数年前に同氏がポッドキャスト出演中にマリフアナを吸った時もそうだ。これを受け、NASAはスペースXと競合1社に安全性の見直しを命じた。
NASAの報道官は声明で、「契約相手は企業であり、特定の個人ではない」とした上で、「全ての人の利益のために」スペースXを含む請負業者と探査などの取り組みで協力していると述べた。
テスラ
テスラはバイデン政権のインフレ抑制法から大きな恩恵を受けている。同法を通じて数千億ドルの補助金が再生可能エネルギーのプロジェクトに支給されている。
テスラは米環境保護局(EPA)の規則に基づいて他の自動車メーカーに温暖化ガス排出枠(クレジット)を売却しており、2024年に入ってからの売却収入は20億ドル余りに上る。同社の時価総額は約8000億ドルだ。
トランプ氏は以前はEVとその促進策に懐疑的だった。EVを対象とする7500ドルの税額控除もやり玉に挙げた。その後は肯定する姿勢に傾き、8月には「EVを支持する」と表明。「そうせざるを得ない、イーロンが私を非常に強く支持してくれたからだ」と述べた。
トランプ氏が勝利したことで、マスク氏はテスラの成長の鍵となる自動運転車の規制策定にも関与する可能性が浮上。マスク氏は10月の決算説明会で、連邦政府に認証手続きを進めるよう求めた。米道路交通安全局(NHTSA)による長期の調査で、テスラの運転支援システム「オートパイロット」が「回避可能な衝突事故」を数百件起こしていたことが判明。規制当局は現在、同社の「フルセルフドライビング(FSD)」機能の安全性を審査している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、オートパイロットの事故200件余りの動画とデータを入手した。同社のカメラに頼る技術は以前から懸念されており、危険を伴うことがうかがえる。
Xとトランプ
マスク氏は2022年に440億ドルでツイッターを買収。検閲からツイッターを守るためだとしていた。だが、マスク氏がトランプ支持のメッセージを広め、トランプ氏を批判する人を攻撃する道具にもなった。議員も標的となった。
Xは、ゲーリー・ゲンスラー委員長率いるSECとリナ・カーン委員長率いるFTCから複数の調査を受けている。マスク氏は両氏を批判してきた。
FTCはXの個人情報保護を巡って調査している。マスク氏は10月下旬、カーン氏は「まもなくクビになる」と投稿した。
SECもマスク氏にとって頭痛の種となっている。SECは昨年、ツイッター株取得と同社株の保有状況開示を巡り、マスク氏の召喚を求めて提訴した。これに対し、マスク氏はSECの「抜本的改革」を求めた。SECの報道官は、調査についてコメントしないと述べた。
マスク氏のより小規模な企業も展望が大きく変わるかもしれない。人工知能(AI)関連規則の影響を受ける可能性があるxAIや、脳インプラントが米食品医薬品局(FDA)の規制を受けるニューラリンクなどだ。
マスク氏は、投票日の夜にXの動画配信で、選挙後も政治への関与を続ける考えを明らかにした。「アメリカPACはこの選挙後も継続する」とし、中間選挙および他の選挙に「大きく関与」すると語った。
マスク氏とトランプ氏が手を組むのは「政府効率化省」が初めてではない。マスク氏はトランプ前政権発足後の数カ月間、二つの諮問委員会に関わっていた。トランプ氏が気候変動対策の国際的枠組み「パリ協定」からの脱退を決めると、これに抗議して両委員会を去った。
以前の協力関係のつまずきは、今回の連携が短命に終わる可能性を連想させる。両者はいずれも注目を糧とするタイプだ。トランプ氏が再選に向けて準備を進めていた2022年、2人の関係の険悪さがあらわになった。マスク氏はトランプ氏について、「芝居がかっている」とXに投稿。「引っかき回されるような状況が毎日続くことを、われわれは本当に望むのか」。同じ頃、トランプ氏は集会でマスク氏について「大ぼら吹きだ」と語った。
(画像はネットから借用)
[6日 ロイター] - 米ホワイトハウスは、大統領選で勝利を確実にしたトランプ前大統領の就任式までに、使用されずに残っているウクライナ向け軍事支援の資金を迅速に支出する計画だという。複数の関係筋が6日明らかにした。
ある政府高官は「政権はウクライナをできる限り有利な立場にするため、支援を進める計画だ」と述べた。
トランプ氏はバイデン政権のウクライナ支援に批判的で、共和党がホワイトハウスのほか議会両院も支配するとみられる中、支援の先行きに懸念が高まっている。
共和党が多数派を占める下院はバイデン氏の要請から8カ月後となる今年4月、ウクライナへの追加支援をようやく可決した。このうち43億ドルがまだ拠出されていないほか、それ以前に可決された歳出法案の28億ドル、産業界からの兵器購入資金20億ドルも残っている。
ホワイトハウスからコメントは得られていない。
アナリストによると、共和党がホワイトハウスと上下両院のどちらかで多数派を占めれば、特にウクライナが劣勢となった場合に、米国がウクライナ支援を続けるか不透明になるという。
ブルッキングス研究所のスコット・アンダーソン研究員は「いずれ必要になるウクライナへの追加支援を進める時に問題になるだろう」と語った。
トランプ氏は昨年、和平合意にはウクライナが領土を割譲する必要があるかもしれないとロイターに述べたが、ウクライナはこうした案を拒否している。
Présidentielle américaine J+1 : Donald Trump déjà au travail • FRANCE 24
アメリカ大統領選挙D+1:ドナルド・トランプはすでに仕事中・フランス24
Emmanuel Macron, Kamala Harris, Benjamin Netanyahu : Donald Trump a enchaîné les coups de téléphone de son domicile à Mar-a-Lago, en Floride
エマニュエル・マクロン、カマラ・ハリス、ベンヤミン・ネタニヤフ:ドナルド・トランプは、フロリダ州マー・ア・ラーゴの自宅から一連の電話をかけました
[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツのショルツ首相が6日、自由民主党(FDP)のリントナー財務相を解任し、3党による連立政権が崩壊した。欧州最大の経済大国で政局不透明感が強まった。
リントナー氏解任を受け、ショルツ氏は自身の社会民主党(SPD)と緑の党による少数政権を率いる見通し。法案可決には議会で過半数の支持を集める必要があり、ショルツ氏は来年1月15日に内閣に対する信任投票を実施すると表明した。これによって、来年3月に総選挙が実施される可能性がある。
政府の支持率が低下し、極右や急伸左派が勢力を増す中、連立政権内では財政政策や独経済の方向性を巡り数カ月にわたり対立が続いていた。
ショルツ氏は「わが国に必要な決定を下す強さを持つ、行動できる政府が必要だ」と記者団に述べた。リントナー氏については、公共の利益よりも自らの政党の利益を優先したと説明した。
*内容を追加しました