毎日新聞
新型コロナウイルス感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)する中、クラスター(感染者集団)が発生した埼玉県戸田市の市立介護施設で、感染した入所者の入院先が確保できない状態になっている。重症でも入院先確保が困難との説明を保健所から受けているといい、27日に腎臓に持病があった80代男性、29日にも持病がある別の80代男性の死亡が確認された。他の感染者も酸素マスクを付けて隔離されているという。
施設職員の一人は29日、電話取材に「施設の医師が感染者の家族に説明し、重症化した場合に延命措置をしないなどの書面も交わしている。現状は厳しいです」と話した。
この施設には現在89人が入所。17日以降、看護師や職員ら8人と入所者10人の感染が判明した。
施設によると、県の保健所から、重症者でも入院先確保は大変困難な状況▽無症状の入所者は隔離待機となる――との説明を受けていた。27日に死亡した男性の家族からは「(容体が悪化した場合)救急搬送して延命措置を希望しない」との承諾を得ていた。職員がみとったという。29日に死亡が確認された男性の家族からは「容体悪化の場合の救急搬送」を要望されたが、職員が朝の巡回をした時点で既に死亡していた。
県内の入院患者は28日現在751人で、病床使用率は61・1%。同日に記者会見した大野元裕知事は「(感染状況が4段階で2番目に悪い)ステージ3(感染急増)相当と考えざるを得ない」と危機感を示した。
重症者用の病床使用率も50・5%。さいたま市内では27日、重症者を診ることがなかった軽症中等症病床がある医療機関の医師や看護師を対象に人工呼吸器管理の勉強会が開催された。自治医科大付属さいたま医療センターの讃井(さぬい)将満医師は「重症者用の病院に入るのが難しくなっている。医療資源は限界があるので、新規感染者を減らすしかない」と話す。【鷲頭彰子】
新型コロナ変異種、米国で初確認 コロラド州
2020年12月30日08時34分
【ワシントン時事】米西部コロラド州のポリス知事は29日、英国などで広がっている新型コロナウイルス変異種の感染者が同州内で確認され、疾病対策センター(CDC)に報告したと発表した。ワシントン・ポスト紙(電子版)などによると、米国内で変異種が確認されたのは初めて。
感染したのはコロラド州の20代男性で、最近の旅行歴はない。現在は隔離状態に置かれ「回復しつつある」という。男性と濃厚接触した人は確認されておらず、公衆衛生当局が調査を進めている。
ポリス知事は声明で、変異種について「英国の専門家は(従来種のコロナウイルスと比べ)感染力がはるかに強いと警告している」と指摘。「われわれはあらゆるレベルで、ウイルスの拡散防止と封じ込めに取り組んでいる」と強調した。
ソフトバンクG、低価格PCR検査を個人にも 21年3月に
ソフトバンクグループ(SBG)は新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査の対象を2021年3月から個人に広げる。従来は企業や自治体など法人向けに限っていた。新型コロナの感染者数が増え続けていることに対応し、早期発見を狙う。
無症状者を対象に唾液で調べる。利用者はネット経由などで申し込み、検査キットを郵送で受け取る。所定の容器に唾液を入れ、SBGが千葉県と北海道に持つ検査センターに返送する。検査費用は法人向けと...
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東京都がモニタリング会議 年末の「感染」「医療体制」状況は?(2020年12月30日)
東京都は30日午後1時から、都内の新型コロナウイルスの「感染状況」や「医療提供体制」を専門家らが分析・評価する「モニタリング会議」を開く。会議後の午後2時からは小池百合子知事が臨時に記者会見を開く予定
東京都は30日午後3時時点の速報値で、都内で新たに944人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
都内で1日に発表される人数としては、今月26日の949人に次いで、これまでで2番目に多くなります。
また、水曜日としてはこれまでで最も多くなり、曜日ごとの最多を更新するのはこれで16日連続です。
PCRしようと・・・体調急変 羽田氏の死亡経緯明らかに(2020年12月29日)
生死の狭間さまよった…人工呼吸器から生還の患者語る医療への感謝【Nスタ】
020/12/27
新型コロナへの感染増加に歯止めがかからないなか、生死の狭間を彷徨い、人工呼吸器から離脱して間もない患者さんに、井上キャスターがインタビューしました。語られたのは、献身的な医療への感謝の言葉でした。
台湾、元日から外国人の入国を禁止=英コロナ変異種の感染者を初確認
(台北中央社)中央感染症指揮センターは30日、来年1月1日から、居留証(ARC)を持たない外国人の入国を見合わせると発表した。台湾ではこの日、英国で最初に発見された新型コロナウイルスの変異種の感染者が初めて確認された。水際対策を強化することで、変異種の流入を防ぐ。
来月15日から、帰国者は搭乗前に在宅検疫の滞在先を証明する書類の提示が必須となり、集中検疫所または在宅検疫用宿泊施設での滞在を原則とする。在宅検疫は1人1戸とすることが求められる。
指揮センターの陳時中指揮官によれば、変異種の感染者は帰国者。発熱の症状があるが、病状は安定しているという。
(陳偉婷/編集:名切千絵)
ハンコック英保健相は同日、英メディアに対し、承認されたワクチンの接種が来年1月に英国内で開始されると明らかにした。欧米では米製薬大手ファイザーや米バイオ企業モデルナのワクチンに続く3例目の実用化となる。アストラゼネカのワクチンは英政府が1億回分を調達する契約を結んでおり、日本政府も1億2千万回分の供給を受けることで合意している。
アストラゼネカはワクチンの普及促進のため、当面は価格に利益を上乗せしない考えを示している。英メディアによると、ファイザー製とモデルナ製は1回分当たりの価格が20ドル(約2千円)を超えるが、アストラゼネカ製は約4ドルという。同社は途上国向けに約10億回分のワクチンを生産する計画も立てている。
また、アストラゼネカ製ワクチンの保管温度は2~8度と通常の冷蔵庫で対応できる。ファイザーのワクチンを保管するにはマイナス70度前後の超低温冷凍が必要で、設備の乏しい途上国での輸送は困難だった。
英国では8日、ファイザーのワクチンが世界で初めて実用化され、80歳以上の高齢者や高齢者介護施設の職員らが優先的に接種を受けている。
「新型コロナ」“警鐘”医師…死の直前に語ったことは? 中国・武漢、感染“爆発”背景に何が(2020年2月26日放送「news every.」より)
2020/12/29
【新型コロナ】東京都の専門家会議「医療体制、2週間以内に破綻の危機」
©合同会社ソシオタンク
東京都内の新型コロナウイルスの感染状況や医療提供体制などを評価する、専門家によるモニタリング会議が30日開かれ、専門家らは「このままの状況では医療提供体制が破綻する」と強い危機感を示した。
2週間以内に現実化する可能性を指摘
この日の会議では、都内の新型コロナウイルスの感染状況と医療提供体制についていずれも最も高い警戒レベルにあるとの見解を維持。その上で、このままのペースで新規陽性者が増え続ければ、入院が必要な患者の数が2週間以内に都が整備を要請している4000床を越える恐れがあるとし、「医療提供体制は危機的状況だ。このままでは破綻の危機に瀕する可能性が非常に高い」と危機感をあらわにした。
会議ではこの状況を回避するため、新たな陽性者の増加を抑制する施策を直ちに行う必要性を指摘。効果が出始めるには2−3週間かかることから「強い措置を直ちに実行する必要がある」と、即座の実行を強く求めている。
なお東京都は15時に、この日の新規感染者数が944人にのぼっていると発表した。過去2番目の多さで、水曜日としては過去最高。これで曜日ごとの最多を更新するのは16日連続となり、関係者の度重なる感染対策強化の声もむなしく、医療崩壊の危機が現実になりつつある。