2023.12.15 川上泰徳・元朝日新聞編集委員に聞く ガザの惨劇はなぜ起きた? 5時間インタビュー 第一回
川上泰徳さんは、日本の国際記者の中でも有数の中東スペシャリストとして名を馳せておられます。カイロ、エルサレム、バグダッドなど中東駐在歴12年。アラビア語で通訳なしの取材ができる、日本でも数少ない記者の一人です。著作も多数。
その川上さんに、ガザ地区で2023年10月7日から始まった戦闘の背景について、お話を約5時間伺いました。
それを3回に分けて放送します。
イスラエルの誕生とは。
第1〜4次中東戦争とは。
ガザとは何か。
イスラエルの占領地とは何か。
ハマスとは何か。
アメリカ、エジプトなど諸外国はどうかかわってきたのか。
浅薄な日本の新聞・テレビ報道ではわからない、歴史・国際社会のビッグ・ピクチャーからの解説を伺うことができました。
川上さんの著作として、烏賀陽のお勧めは以下の2冊。
「イスラムを生きる人々」(岩波書店) ハマスについて詳しい正確な解説が書かれた数少ない日本語の文献。 https://amzn.asia/d/5uJb304
「戦争・革命・テロの連鎖」(彩流社) イスラエル占領下のパレスチナのアラブ系住民への人種・宗教差別的なアパルトヘイト政策、人権侵害が日常化した現実が、エジプト、イラクなど他のアラブ諸国の人々の憤激を買い、政情不安の原因になっているメカニズムを解明しています。その意味でパレスチナはアラブ世界すべてと連動していることがわかります。 https://amzn.asia/d/2t7xckK
ーーーーーーー かわかみ・やすのり
1956年、長崎県生まれ。 大阪外国語大学アラビア語科卒。 1981年、朝日新聞社入社。 それ以来、カイロ、エルサレム、バグダッドなど現地に駐在通算12年。 編集委員・論説委員を経て朝日新聞社初の中東駐在編集委員に。 2002年、中東報道でボーン・上田記念国際記者賞。 2015年、朝日新聞社を退社。 退社後も、エジプトに拠点を持ちながらフリーランス記者として中東報道を続けておられます。
川上さんがニュース週刊誌「AERA」のデスク(副編集長)時代、烏賀陽はその下で働く部下でした。