香芝市長選が19日投開票され、無所属で新顔の三橋和史氏(35)が、前市長の吉田弘明氏(63)、現職の福岡憲宏氏(50)、新顔の中瀬弘氏(72)=いずれも無所属=を破って当選した。
香芝市長選で敗戦の弁を述べる現職の福岡憲宏氏=2024年5月19日、香芝市、今井邦彦撮影
得票は、三橋氏9215票▽福岡氏8187票▽吉田氏7542票▽中瀬氏2021票。当日有権者数は6万3288人、投票率は43・22%(前回43・09%)だった。
三橋氏は争点となった小学校統廃合について見直しを訴え、子ども人口を増やすことの重要性を主張。子育て支援と共に高齢者対策も訴えた。若さと共に県職員や奈良市議のほか、現職弁護士の経験もアピール。知名度向上が課題だったが、地元育ちを訴えて浸透を図り、市議長らの支援を受けて支持を広げた。
三橋氏は初当選が決まると、事務所に姿をみせた。集まった支持者に、「香芝市発展に向け、市民の立場に立ってきめ細やかな行政を実現するという公約をしっかりと果たしていきたい」と決意を述べた。
福岡氏は立憲、維新県総支部、国民の推薦を受け、第2子以降の保育料一律無償化など1期4年の実績を強調。告示日には山下真・奈良県知事が選挙カーに同乗して応援したが、再選を果たせなかった。
福岡氏は落選の知らせを受け、山下知事ら支持者を前に、「力及ばず、本当にすみません。私が市長になってすぐにコロナ禍があり、大変な期間が長かったが、職員はよくやってくれた。再選できなかったのは私の責任だ」と淡々と述べた。
吉田氏は市長時代の実績などを訴えたが、返り咲きを果たすことはできなかった。中瀬氏は学校統合の白紙撤回を訴えたが、票が伸びなかった。
市議補選(被選挙数1)も同日投開票され、当選者が決まった。投票率は43・21%だった。(神田剛、仙道洸、今井邦彦)
小田原市長に加藤憲一氏が返り咲き…自民など推薦の現職を破る
神奈川県小田原市長選は19日、投開票が行われ、前市長の加藤憲一氏(60)(無所属)が、再選を目指した現職の守屋輝彦氏(57)(無所属=自民、日本維新の会、国民民主推薦)と新人で元会社員の古川透氏(64)(無所属)を破り、返り咲きを果たした。
当日有権者数は15万7448人。投票率は48・17%で前回の46・79%を上回った。
守屋氏は、新型コロナ対策や地域経済の活性化など、4年間の実績を挙げ、現市政の継続を主張。自民、維新、国民の各党から推薦を得て、組織戦を展開したが、届かなかった。
古川氏は、市税の減税による所得増で働き盛りの若者層を呼び込むことなどを訴えたが、告示直前の出馬表明もあり、支持を広げられなかった。
確定票
当46,038 加藤 憲一 無元
25,528 守屋 輝彦 無現〈自〉〈維〉〈国〉
3,630 古川 透 無新
(〈〉内は推薦政党)
かとう・けんいち 大学講師、農産物生産・加工会社取締役(元)地域調査研究機関代表▽京大法学部▽小田原市▽小田原市城山
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/fb/Kenichi_KATO_3%2CNovember%2C2023.jpg/200px-Kenichi_KATO_3%2CNovember%2C2023.jpg)