帝国最後の沖縄県知事、島田叡(あきら)。
昭和20年1月に赴任、6月に死去。
わずか5か月の着任。県知事として何をしたでもない、でも永久に残る名前。
逃げなかったから。
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何をしたでもない、ってのは誇張で彼に失礼ですが、圧倒的な米軍の前に、軍民一如で戦う方針に基づき、本土決戦の礎となる沖縄の、県知事としてできることは、疎開させたり、米を台湾から調達したり、なるべく無駄死にさせない、、、それだけ。
まあ、あれですな、殿(しんがり)を務めるだけ。
逃げずに。
その逃げない姿勢は、戦後、吉田茂をして、「官吏の亀鑑」と言わしめた(と思われる画像が以下の映画にあった)。
実際、昭和20(1945)年7月9日、島田の殉職の報に際し、安倍源基内務大臣は、行政史上初の内務大臣賞詞と顕功賞を贈った。
「其ノ志、其ノ行動、真ニ官吏ノ亀鑑ト謂フベシ」
内務大臣が一知事に対して賞詞を授与することは、これが最初で最後の出来事。
その逃げなかった強さと、周りに見せた人間性が、戦後=彼の死後、80年近く立って、元キャスターの佐古忠彦さんにより映画化された。
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いい映画でした。睡眠時間を削って見る価値がありました。