nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

みちのく二大半島紀行 3

2018-10-05 21:10:26 | 旅行記

 平成30年9月24日(月)薄曇

 5時過ぎに起床、朝食までに時間があるのでホテルの付近を散歩する。

 ホテルの玄関の近くにスキーリフトの終点があり、そこから眼下の風景を眺めたり、少し歩いて『岩木山』をカメラに

 収めたりする。 

 上空には雲が多く、期待の朝焼けは望むべくもない。

  

 朝食は昨晩と同じく別館1階の『ルビーホール』でバイキングスタイル。和・洋混合で温泉玉子とおかゆで頂く。

 バスで出発前にホテルの周囲にある『ナナカマド』に赤い実があるのに気が付きカメラに収めました。

  

 『青森ロイヤルゴルフクラブ』でプレー中の様子を窓越しに見ながらバスは山を下って、今日の最初の目的地『千畳敷

 へ行くためJRの『鰺ケ沢駅』へ向かいました。

 バスは東北自動車道を経由して1時間あまりの『道の駅もりた』でトイレ休憩となりました。この間、津軽の名峰『岩木

 山』を半周する形で移動するので、その移り変わる山容を眺めながらの楽しい旅となりました。

    

道の駅もりた アーストップ

    つがる地球村』の先端に位置することから名付けられた『道の駅もりた アーストップ』は、田園風景の中に安らぎを

 感じさせてくれる空間です。

 ここで地元のおかみさんの手作りでいっぱいの『おらほのめへ』(津軽の方言 : 私達の店)に入り、秋分の日でもあるの

 で昼食用に赤飯おはぎを購入しました。

 また道の駅の奥に明治中期に建てられ、地元で一番の地主の建物 『旧増田邸』が、平成22年4月から『そば処・案山子

 として開店しているのが目につきました。

  

  

 『道の駅 もりた』から20分ほどでJR五能線の『鰺ケ沢駅』に到着しました。

 その途中からも『岩木山』が見えていました。

  

鯵ヶ沢町                    

 鯵ヶ沢町は日本海(青森県の西海岸)に面し、総面積は 343.08㎢ (H27.10.1 現在の国土地理院発表)と県内で8番目の

 広さを有しています。

 鯵ヶ沢の歴史 は古く、南北朝時代にはすでに集落が形成されていたことが石碑などから推定されています。

 1491年には津軽藩始祖 浦光信公が種里に入部し、以来たびたび文献にその名をとどめることになりました。

 藩政時代には津軽藩の御用港として栄え、海上交通の門戸として重要な位置を占めていました。  【鰺ケ沢町】

 駅前には観光駅長に任命されたブサカワの『わさを』の看板が人気を集めていました。

  

 我々は普通電車で『千畳敷駅』へ向かいました。反対車線には『リゾートしらかみ 橅号』が入って来ました。

  

 出発してしばらくして、車窓右手に日本海が見えて来ました。昨日の津軽海峡とは異なり、静かな海が広がっていました

 30分足らずで駅舎のない『千畳敷駅』に到着、駅前を少し歩くと千畳敷の景観が目に飛び込んで来ます。

 この千畳敷海岸は1792年(寛政4年)の地震により隆起して出来た岩床の海岸とのことです。

   

 案内板の左奥に『恵比寿岩』があり、その左手には小さな九つの『仏像』がありました。

  

 その先にはその昔、領内巡視で立ち寄った弘前藩主が、ここに千畳の畳を敷いて200間の幕を張り、風景を眺望し酒宴を催したことから千畳敷と呼ばれるようになったと言われている岩棚が広大に続いています。

    

 潮吹き岩』で潮の吹き上がるのを待っていましたが、中々思うような写真は撮れませんでした。右の画像は参考まで。

  

 海岸には食堂などが並んでいましたが、これはイカを干している店です。右は『鎧岩』です。

  

 一番左手にある岩礁が『ライオン岩』と名付けられていました。

  

 千畳敷での30分余りの散策を終え、次の目的地『鶴の舞橋』へ向かいました。

 その途中、バスの中での昼食は『おらほのめへ』で購入した、お赤飯とおはぎなどで済ましました。

 バスは40分ほど走ると『津軽富士見湖』にある『鶴の舞橋』の駐車場に到着しました。

            

鶴の舞橋
 平成6年7月8日、岩木山の雄大な山影を湖面に美しく映す津軽富士見湖に、日本一長い三連太鼓橋「鶴の舞橋」として

 けられました。  

 全長 300mもの三連太鼓橋はぬくもりを感じさせるような優しいアーチをしており、鶴と国際交流の里・鶴田町のシンボ

 ルとして、多くの人々に愛されています。

 岩木山を背景にした舞橋の姿が鶴が空に舞う姿に見えるとも言われ、また、橋を渡ると長生きができるとも言われてい

 す。夜明けとともに浮かび上がる湖面の橋の姿や、夕陽に色づく湖と鶴の舞橋は絶景で、季節の移り変わりと共に多くの

 観光客たちの目を楽しませています。                         【メデタイ・ツルタ】 
  
                        *
   
 晴れ間からの日差しがあり、第一の橋を渡り終えると汗が流れるようになりました。

 第一の橋と第二の橋の間には一休みできるような場所があり、水などを補給して第二の橋を渡り始めました。

 振り返ると『岩木山』がその優美な姿を見せてくれています。

 第三の橋の前にある休憩所にはパンフが置いてありました。

 第三の橋を渡ると汗がとめどもなく流れ、しばし橋のたもとにある椅子で休むことにしました。
  
                     *
 その先には『丹頂鶴自然公園』があり、江戸時代の頃にはここ鶴田町には多くの鶴が飛来したといわれ、町名の由来になっているとのこと、現在9羽の姿が見られるとのことでした。
  
                     *
 入口へ戻るために『津軽富士見湖』と第三の橋付近の様子をカメラに収め、元の場所へ戻りました。
再び汗が流れるようになり、駐車場の側にある売店でソフトクームで喉を潤し、三日間のツアーを終えました。
  
                     *
  津軽富士見湖 

 県内最大の貯水湖。万治3年(1660)、弘前藩四代藩主 信政が新田開発のために堤防を築き、用水池にしたといわれて

 います。堤防は延長4.2mと日本一に長く、湖面に津軽富士・岩木山を映すことから、『津軽富士湖』と命名されました

 鶴の舞橋を挟んで『富士見湖パーク』と『丹頂鶴自然公園』があります。         メデタイ・ツルタ
     *
 これで今回のツアーの見学を終え、バスは新幹線盛岡駅へと向かいました。途中東北道の花輪S.A.でトイレ休憩。

 ここのフラワーガーデンには早くも色付き始めた樹がありました。
  
                     *
 花輪S.A.から1時間ほどで盛岡駅着。三日間お世話になった十和田観光バスのS運転手とS添乗員にお礼の挨拶。
 新幹線発車(やまびこ 53号)までの間に夕食用の弁当を購入。        

  

 購入した弁当は八戸 吉田屋の『倉石牛 vs 海鮮御三家』という対決弁当でした。

 倉石牛とは知りませんでしたが、平成20年度に行われた全国肉用牛枝肉共励会では「前沢牛」や「松阪牛」など全国の

 ブランド牛を押しのけ、最高賞である名誉賞を獲得し、日本一に輝いた黒毛和牛種で、この倉石牛の中心産地は五戸町

 とのことでした。

  

 なるほど牛肉は柔らかく、いくら、カニ、うにの三種の味とも美味しくいただきました。

 かくして3日間のツアーは終わりましたが、初日の雨、二日目の波風と天候にはあまり恵まれませんでしたが、下北・

 津軽両半島での観光地を無事に観光することができました。                                                                     

 9.20. 青森ワイナリーホテル発(バス)→ 10.30. 道の駅もりた 11.00. → 11.30. 鰺ケ沢駅 11.50.(五能線・普通電車)→

 12.17. 千畳敷駅 … 千畳敷散策 … 12.50.(バス)→ 13.35. 鶴の舞橋 … 散策 … 14.25. → 15.55.  花輪S. A.  16.15. →

 17.15.  盛岡駅  18.40.(やまびこ53号)→  21.54.  上野駅 着


みちのく二大半島紀行 2-2

2018-10-05 11:21:30 | 旅行記
 脇野沢港のフェリー乗り場には早くも多くの乗用車やバイクなどが待ち行列を作っていました。
 やがて先頭から乗船が始まり、我々の乗ったバスは最後になりました。
 バスが固定されると、我々は降車して待合室へと移動しました。既に待合室前方の方は満席で、小生は後方左側の席に
 落着きました。 
脇野沢(むつ市)
  下北半島の西南に位置する。北部を恐山山地を構成する山々が占め、南部は海岸線に沿って平野部が続く。
 西海岸部は断崖絶壁の海岸線が続き、下北半島国定公園に指定されている。 
  
                     *
 出航して港を出ると、フェリー『かもしか』(611トン、13.75ノット、定員240名、乗用車20台、バス4台)はむつ湾内と
 いうこともあって殆ど揺れることはなく、滑るように進んでいきます。
 港を出て間も無く、待合室から甲板に出て日差しを浴びながら周囲の景色を楽しむことにしました。
    
                     *
 港を出ると右手に灯台のある小さな『鯛島』があり、その先には小さな漁船も見ることができました。
         
                     *
 さらに進むと左手に下北半島がはっきりとして、湾の中ほどになると津軽半島と下北半島、その奥に北海道が霞んで見
 えてきました
   
                     *
むつ湾フェリー
 北半島 脇野沢港と津軽半島 蟹田港を結ぶフェリー、むつ湾フェリー(株)が航路を運航しています。 

                           

 バスがフェリーを降りたところでお弁当を積み込み、『竜飛岬』へ向かう時間を利用して昼食を摂ることになりました。その中身は帆立とイクラのちらしに、鶏の照焼き、桜大根に根曲り竹、蓮根、人参、蕗、蒟蒻の煮物などでした。

  

 国道280号線を進むと、右手に函館新幹線の本州側最後の駅『奥津軽いまべつ駅』があり、その先を行くと右手に津軽海峡が見えてきました。バスは『竜飛岬』の駐車場でストップ。岬周辺の散策となりました。

  

 先ず何よりも『灯台』のある見晴台へ行きました。目の前に広がる津軽海峡の向こうに北海道の島影が見えました。

   

 その先には津軽海峡の対岸にある『北海道南連峰』の案内板がありました。

   

 また、展望台での見物を終えて引き上げる途中、足元にあるマンホール (水準点・基本 ? )に気がつきました。

  

竜飛岬

 竜飛岬は青森県津軽半島の最北端に位置し、外ヶ浜町に属する。付近は標高 100mの台地で、海食崖や海蝕洞があり、海

 上には奇が重畳して豪壮な海岸美を展開、津軽国定公園に含まれる。        

 「たっぴ」はアイヌ語の「たむぱ (刀) 」を意味する。本州と北海道を結ぶ青函トンネルの入口にあたる。

 太宰治の小説『津軽』の碑、演歌の名曲石川さゆりさんの津軽海峡冬景色にも登場し、その歌碑が津軽海峡を見下ろす高

 台にあり、歌の世界が広がります。                             

 竜飛岬灯台は日本の灯台50選にも選ばれており、竜飛岬のシンボルです。展望所からは津軽海峡と北海道の大地を望むこ

 とができます。                                   【青森県観光情報

     *

  この付近で野鳥観察をされている方がいましたので、ちょうど秋の渡りの時期でもあるので、現状をお尋ねすると、何か

 はっきりとした返事がないので残念な思いで後にしました。

     *

 竜飛岬渡り鳥の中継地として有名で、ノスリが一日に4千羽も数えられることがある。当然、小鳥の大群や珍鳥迷鳥の

 たぐい多い。鳥種:オオタカ・ノスリ・ハチクマ・ヒヨドリ・オオルリなど。     【日本野鳥の会・青森支部】

     岬下から灯台へ続く国道399号線は日本で唯一の歩行者専用の階段国道で、全長約 382m、362段の階段があります。

  

 その右手には『津軽海峡冬景色』の歌碑があり、目の下には『帯島』を見ることができました。

  

 これで今日の観光は終わり、宿泊先の『青森ワイナリーホテル』へと向かいました。

 バスは竜飛岬の台地から右手に見える日本海近くにおりて来ました。

  

 さらに右手の『十三湖』を過ぎてから、中泊町の直売所がある『ピュア』でトイレ休憩となりました。

  

十三湖

 十三湖は南北7km、東西5km、周囲31.4kmと青森県で3番目に大きな湖で、十三の河川が流れ込むので十三湖と言われ

 ています。また、海水と淡水が混合した汽水湖で、ヤマトシジミの生息する自然豊かな湖です。幻の鳥と言われているオ

 オセッカや、天然記念物のオオワシなど、飛来する鳥や生息している鳥が多く、バードウォッチングも楽しめます。

                                           【青森県観光情報

ピュア

 五所川原市から国道339号線を北上し、中泊町に入って間もなく、県道197号線を左折すると左手に見えてくる賑やかな広

 場が、中泊町特産物直売所ピュア」です。敷地内に直売所の広いスペースがあり、地域の6次産業化の拠点と位置づ

 け、ジュース、瓶詰、豆腐や総菜の加工施設も整備してます。             青森県の産直 

     *

 ピュアを出発すると、一面の黄金色をした田圃風景が広がり、その奥には優美な姿をした『岩木山』が見えてきました。

 その風景を楽しみながら、大鰐温泉を通って山道を登り、今日の泊まるホテル『青森ワイナリーホテル』に到着しました

  

岩木山

 岩木山は、津軽平野南西部に位置する二重式火山で、山容は円錐形、山頂は三峰に分かれ、標高は1625mと県内で一番高

 い山です。             【青森県観光情報】   * 小生は昭和60年7月29日に登頂しました。 

大鰐温泉卿 

 円智上人により建久年間(1190から1198)に発見されたと伝わる。江戸時代には津軽藩の湯治場として津軽氏の歴代

 藩主も訪れ、御仮屋と呼ばれる館が設置された。また江戸時代には津軽地方の人々の療養の場として広く利用された。

 昭和28年(1953年)6月、碇ヶ関温泉と共に大鰐碇ヶ関温泉郷として県立自然公園に指定された。  【Wikipedia】

青森ワイナリーホテル

 阿闍羅あじゃら)山の山頂に建つ青森ワイナリーホテルは、ワイナリーを併設した全国でも珍しいホテル。津軽産の原

 料を使った「津軽ワイン」を製造しており、ガラス越しに無料でワイナリーを見学することができます。窓の外には四季

 が織りなす色鮮やかな大自然が広がり、憧れのリゾートライフを演出いたします。   【ホテルパンフ

     *

 ゆったりとした部屋で一休みした後、汗を流してからの夕食は、別館1階の『ルビーホール』でバイキング料理です。

 今晩も和食を中心にして、飲み物はこのホテルのワイナリーで製造された『津軽ワイン』の赤と白を、また食事は手作り

 ラーメンを頂きました。

  

 夕食が終わる頃には、津軽三味線のライブ演奏がありました。

 ゆっくり食事を楽しんで、部屋へ戻る際に、廊下にある弘前名物の『ねぷた』が飾られてあるのに気がつきました。

  

                     *    

     7.50. 下風呂温泉発(バス)→ 8.30. 左井港 8.40.(みちのくⅤ)→  9.25. 牛滝港 9.40.(バス)→ 10.30. 脇野沢港10.50.  

 (フェリー・かもしか)→ 11.50. 蟹田港(バス)→ 13.30. 竜飛岬 13.55. → 15.10, ピュア 15.30. →16.45.  

 青森ワイナリーホテル着 6階 2610号室