nemo 折々の自然

折に触れて観察した自然などの記録

タイポカウ(太埔墟自然護理区)

2009-11-24 22:56:04 | 探鳥記
11月16日(月)Img_0308

 起床時は雨足が強かったが,出発する頃になって小降りとなる。山はガスに覆われて展望は効
 かない。
 今日の最初の探鳥地『タイポカウ』に着いたが、依然として小雨が降り続いている。レインウ
 エアを着けて歩くのは気が重い。
 出発地の小公園では、キマユムシクイが木の葉隠れに動き回っている。
 いきなり急坂を登ることになるが,歩き出して直ぐのところにある樹に、アオバネコバシチメ
 ドリやズアカチメドリ、それにメジロが入り混じって激しく動き回っている。さらに尻尾の長
 いオナガサイホウチョウも加わって、どれを見たら良いか目移りがして、双眼鏡をあちらこち
 らと忙しく回しながら見ていた。

   ズアカチメドリ(12cm)                                     オナガサイホウチョウ(11~13cm)
Img_0375_2Img_0347_2 登りが続いて右手に谷間が開けてくる。その谷にポツン,ポツンと人家があ
 る。
 道沿いの花にハチドリに似たエンビタイヨウチョウが飛来して、筒状の花の
 蜜をホバリングしながら吸う様がいかにも可愛らしい。動きが激しいので双
 眼鏡で追うのが精一杯、カメラに収めることが難しかった。


    * エンビタイヨウチョウ                                     アカハシゴジュウカラ(12cm)
Img_0346Img_0338 その先では、嘴が赤いアカハシゴジュウカラが樹の幹を盛んに上下してい
 る。お腹もピンク色なので目立つ鳥だ。
 
     


       *                                                                ハイイロオウチュウ(28cm)
Img_0342Img_0355 田仲氏が谷越しにいるハイイロオウチユウを見つける。小生はカナダでトレ
 ッキングをした際に見て以来のご対面だ。目が愛らしい !
 その下方の樹にヒイロサンショウクイの♂と♀が出る。
 名前のとおり♂は濃い緋色の背中とお腹それに肩羽、♀は黄色で飛び回るの
 で目につく。
 結局♂が2羽,♀が4羽を見られた。
 やはり赤い色をした野鳥は何故か興奮させられる。
 この鳥も双眼鏡で追うのが精一杯,ビデオに収められなかった。                                         ヒイロサンショウクイの♂と♀
Img_0354

   睡蓮の一種 ? 
Img_0309 遊歩道の折り返し点で再びアカハシゴジュウカラが数羽出たので,今度は
 じっくりと見ることができた。ここではムギマキも見られた。
 ここから谷間に降りて、反対の山側へ行き、東屋でしばし休憩を兼ねて
 観察。
 ここではサメビタキやキセキレイ、上空にはカンムリオオタカが飛来する                                                      コシジロキンパラ
Img_0337 
  
  ガビチョウ(25cm)
Img_0339 気がつくと雨は止んでいる。ここから折り返したが,下り坂なので歩みも楽
 になる。
 往路でエンビタイヨウチョウを見た付近で,コシジロキンパラやガビチョウ
 が見られた。ガビチョウは日本でも篭抜けが繁殖して問題になっているが,
 小生は初見。                                                                                   大柚子 ?
Img_0310

       *
 これで午前中の観察を終え,昼食のため香港島へ向かう。


広東料理

2009-11-23 14:56:21 | 探鳥記
Img_0304 夕食はホテル近くの、何故か日本の歓楽街の名前が付いている銀座街、左の写真にもある有楽
 町の傍にある広東料理店『満庭芳』で。この近くには日比谷という名前も付けられている。
 「食は広東にあり」と言われるほど、材料も調理方法も豊かなのが広東料理とか。
 汁気を少なくして調理するのが特徴で、鍋の火加減が最も肝心とのことだ。
 全体的に素材の味を生かしたさっぱりとした味付けで、全て美味しく食べることができた。
 特に最初に出された『ゆで海老(白灼基圍蝦)』は、長さ6~7cmのエビをボイルした、簡単
 ながら材料の新鮮さが一番大切な料理とか、醤油をつけて食べる。
 またデザートに出された『お汁粉 ? 』にはびっくり!
       *
Img_0306 右の写真は街路樹の花のアップ。ホテルへ戻る頃には雨が
 降り出し明日の天気が気がかりだ。


マイポ(米埔)自然保護区

2009-11-23 11:41:08 | 探鳥記
 マイポ自然保護区は、380haという広大な保護区の中に干潟,マングローブ林、エビの養殖場、芦原と多様な環境を備え,シギやチドリの一大
 越冬地になっている。このマイポとインナーディープベイ(后海灣)は、1995年ラムサール条約のもとで、国際的に重要な湿地として指定された
 ここの問題は、対岸にある中国本土のシンセン(深�)が、1980年代の小さな村から400万人を超える町と変わり、家庭排水や家畜の糞尿、産業廃
 棄物などによる水質が極端に悪くなっており、野鳥の数も次第に減ってきているということだ。

Img_0293 この保護区へ入るには,事前に許可を取る必要があり,保護区内はレンジャーがガイドする
 ことになっている。
 我々のグループは4時間コースで回ることになり,周さんという女性のガイドが案内するこ
 とになる。
 出発の前に保護区内の説明があり、右の写真の水色の部分がエビの養殖場,茶色は芦原,緑
 色はマングローブの林、そして黄色は干潟。
 エビの養殖場では多くのカワウ、そしてアカガシラサギを初めとするサギ類,オナガガモな
 どのカモ類が目立ち,その他バンやシロハラクイナなども見られる。中でもアオショウビン
 (27cm)は期待していた皆さんを喜ばしてくれた。
       *
    アオショウビン
Img_0356_4 養殖場の周辺にある樹々にはギンムクドリ,クビワムク
 ドリ、それにハッカチョウ(23~26cm)などのムクドリの仲間が止まり,種類判定の参考になった。
                                       ハッカチョウ
 Img_0343反対側の芦原の堤防には、クロツラヘラサギの20羽ほどの群れが休息中だ




    オニカッコウ
Img_0361 その先の芦原の中の樹には、大型のオニカッコウの♂(43cm)が止まって
 いる。
 焦げ茶色の背中の白い斑点が目立つ。
        *
 初めて見る野鳥の数々に中々前へ進むことができない。ここまでで大分時間がすぎたので、その先にある観察
 舎で暫時休憩。
       * 
 最後に干潟へ向かうが,延々と芦原の中の道を歩くので,皆さんの足取りも大分重くなる。
 干潟に入るにはマングローブの林に沿って高い塀が続いており,鍵がないと入れないようになっている。そしてマングローブの林の中の水路に作
 られた、ドラム缶の上の板道路を歩くことになる。ちょうど干潮時とあって傾斜の急な板を降りて観察舎までの長い板道路を歩く。
 観察舎に入り,前面の広大な干潟を見渡すが、干潮とあって遥か先まで海水が見えない。これでは期待のシギ・チドリ類は見ることができない。
 手前にアカガシラサギが1羽,沖合の杭の上にノスリ,ハヤブサ,そしてミサゴが止まっているだけだ。
 ここの目玉の数百羽のソリハシセイタカシギが見られず,一気に疲れが出てくる。
 重い気分でいると、中野氏が「干潟にヤマショウビンがいますよ ! 」と言われる。なるほど干潟の海藻の上に止まっている。久し振りのご対面だ
 しばらくして飛び立ち,岸辺の林の中に消えたが,直ぐに元の場所に戻る。それを何回か繰り返してくれたので、先ほどまでの萎えた気分が少し
 ばかり治まる。
 そのうちに右手の林の手前にもヤマショウビンが2羽現れ,アオショウビンも加わって、ここがカワセミ類のメッカでもあることが分かる。
     *                                                  クビワガラス
Img_0340_3 
 再び芦原の道を歩く。右手の樹にカササギ、その先に首が白いクビワガラス(53cm)が見られる。
 その先左手の芦原からはムラサキサギが飛び,続いてオオバンケンも飛び立つ。その奥の樹には、頭頂から後
 頸が黄褐色で肩羽の一部が白いカタシロワシが止まっている。小生は出水以来のご対面だ。

 Img_0298かくして4時間にわたるマイポの観察をおえて帰路につく。
 
 12時45分着 マイポ自然公園 17時15分発


香港ウェットランド・パーク

2009-11-22 15:57:03 | 探鳥記
 探鳥第1日の最初の目的地は,香港初の大型エコツーリズム施設といわれる『香港湿地公園』。湿地の美しい景観や多様な植物や野鳥が楽しめる
 という。
 ホテルから車で10分ほどのところにあるが,今日は日曜日で市民マラソン大会があるので,車は通行止めとあって路面電車で行くことになる。
 二両連結の電車は日曜日とあってか空いている。
 この沿線には30階を超える高層住宅が林立しており,それらが覆い被さるようで,圧迫感を感じる。
 香港は東京23区の約2倍の面積があるが、山間部が多く平地の少ない場所に700万人を超える人々が住んでおり,高層化せざるを得ないのだ。
 人口密度 6350人 / ? と世界最高といわれている。大きな地震がきたらドミノ倒しのような現象が起きそうな感じがするが,大丈夫なのだろうか ?

Img_0287 左の写真は『香港湿地公園』の入口付近。
 開園が10時とあって、それまで入口付近を歩く。
 芝生の傾斜地にホオジロハクセキレイが2羽、餌を漁りながら飛び回っている。
 右手には頭とお腹が白く,首の周りが黒いクビワムクドリが同じように餌を食べているが、ム
 クドリよりも大きく体長26~30cm。その周囲の塀には暗色型のタカサゴモズが止まる。
 入園した建物は大きく,前面に広がる湿地を観察できるようになっている。ここにはカモ類や
 サギ類が多く見られる。
 園内には遊歩道が完備されており,3階建ての観察舎もある。その遊歩道を順路に従って歩く
 と、樹々にはコウラウンやシロガシラ、それにコシジロヒヨドリ(20cm)などのヒヨドリ類
 が目立ち,ウグイスの仲間のアオハウチワドリは茂みの中,マミハウチワドリは地上に降りて
 餌を漁っている。これらは体長12cmと小さく可愛らしい。
 池の周囲ではノビタキ、シキチョウ、シマキンパラ(11~12cm)、カオグロガビチョウなど
 が次々と現れ,上空にはクロツラヘラサギやアマツバメが飛翔する。
       *
Img_0290_2 右の写真は、その池の奥に見える高層住宅街
 池を半周ほどした場所ではベニバト(23cm)、ジョウビタキ、シロハラクイナ、ここでは冬
 鳥となるオオヨシキリなどが出現,何に驚いたかオオバンケン(50cm)が飛び上がり,直ぐ
 薮の中へ消えてしまった。
       *
 ここまで2時間ほど歩いて観察を終え,待ち受けていたバスに乗る。
    クビワヒヨドリ
Img_0344






   アオハウチワドリ                             マミハウチワドリ      コシジロヒヨドリ
Img_0352Img_0349Img_0348






  


    シマキンパラ           オオバンケン                               ベニバト
Img_0345Img_0335Img_0359


11月15日(日) ホテル近くの公園

2009-11-20 21:28:36 | 探鳥記
Img_0279 昨夜はホテル到着が遅く早起きが辛かったが,それはそれ遊びともなると何のその,6時に起
 きて近くの公園に出かける。
 公園の広場では、早くも地元の方々が太極拳をしている。比較的年配の方が多いようだ。
 園内では色とりどりの花々が咲き競い,目を楽しませてくれる。
 ここで目立ったのは地上ではスズメとカワラバト(30�)。
 樹上で甲高い鳴声をあげているのは、頭が三角で尻が赤いヒヨドリの仲間のコウラウン(20�)。この頭が三角なのは何のためなのだろうか ?
 同じ樹上で騒がしいのはメジロ。
 地上で人の近くまで来るのは、身体全体が黒く、肩羽とお腹が白いダンディなスタイルのシキ
 チョウ(19~21�)、これはツグミの仲間だ。
 草薮に見え隠れしている数羽のカオグロガビチョウ(30�)は、身体全体が薄茶色で顔が黒い
 その他アオサギ,コサギ,タカサゴモズ、シジュウカラなどを観察。
 小雨が降り出したので,ホテルへ戻り朝食。

Img_0362_3Img_0353_2Img_0285Img_0351







 写真は左からカノコバト,シキチョウ、カオグロガビチョウ、コウラウン。

Img_0281