ここで、どうしても疑問が起こってきます。それは「現世の利益、厄除けばかり説いて、それが仏教なのか。快楽主義は外道ではないのか」と言う疑問であります
大乗の教法では、観音菩薩の名によって呼び起こされる生命力自身の偉大な力が、すべてを善導することを、観音菩薩の紹介者たちは深い体験から絶対信じているのです
何をおいても、とにかく観音菩薩を衆生の胸に喚起させればいい。それが先決問題であると同時に終極の目的でもある
後は観音菩薩自身が実際問題に当たって臨機応変に導き下さる。すなわちくどくどしい説明を要しないのであります