この速秋津日子、速秋津比売の二(ふたはしら)の神、河海に因りて持ち別(わ)けて生める神の名は、
沫那芸神(あわなぎのかみ)
次に沫那美神(あわなびのかみ)
次に頬那芸神(つらなぎのかみ)
次に頬那美神(つらなみのかみ)
次に天之水分神(あめのみくまりのかみ)
次に国之水分神(くにのみくまりのかみ)
次に天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)
次に国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)
【速秋津日子・速秋津比売の二神が、それぞれ一方は川、一方は海に分担して生んだ神の名は】
★兄神が川、妹神が海に分担した
【沫に宿るという男神の沫那芸神と、女神の沫那美神】
★この男女一対の神は、水面にたつ泡の神
【水面に宿るという、男神の頬那芸神と女神の頬那美神】
★ツラは水面の意味
【分水嶺にあって水を配するという、天之水分神と国之水分神】
★この二神は農業用水を配る分水嶺の神
★アメノとクニノは相対の美称
【水を汲み取る役目をもつ、天之久比奢母智神と国之久比奢母智神】
★クヒザモチは古事記伝に「汲み匏(ひさご)持ち」とある。柄杓(ひしゃく)持ちの意味。「水分」の神から用水を汲む神を連想したか