是をもちて★伊耶那伎大神詔りたまはく「吾は★いなしこめしこめき穢き国に到りて在りけり。故、吾は御身の★禊せむ」とのりたまひて、竺紫(つくし)の日向(ひむか)の橘の小門(をど)の阿波岐原(あはきはら)に到り坐して禊ぎ祓へたまひき
【黄泉国から逃れてきた伊耶那岐命は「私は何と嫌な汚ならしい国に行っていたんだろう、その穢れを清めるため、私は身体を禊しよう」と言われて、筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原に着いて、禊をして身の穢れをお祓いなさった】
★伊耶那伎大神
大神とあるのは天照大御神の祖神として尊んだため
★いなしこめしこめき
いな→否
しこめしこめき→醜い悪
醜めしを繰り返した
★竺紫~阿波岐原
※竺紫→筑紫
※日向→日に向かった所か、宮崎県をさすか未詳
※橘→地名
※小門→小さな水門、もしくは瀬戸
※阿波岐原→あはきは植物だが実体は不明。青木、柏、禊萩など説がある
この伝説地は、宮崎市山崎町養母の江田神社の他に、福岡県糟屋郡の立花山周辺説がある