パルコン旅行記

☆マイホーム建築への道のりとパルコンでの生活
(番外編を含む第1章~第5章)
☆寄り道日記

悲しいお別れ

2017-11-09 01:48:47 | ちょっと寄り道=独り言=
 「今日隣りに居る人が、明日も居るとは限らない」

大事な人が、また一人、旅立ってしまわれました。


 先日の告別式では、家族が悲しみに暮れ、
ずっと一緒に暮らしていらした末息子さんは、式が終わった後、
綺麗な花が手向けられた棺にもたれかかり、
その手に顔を埋めながら泣き崩れ、ずっと、そこから動けませんでした。

私達参列者は、そこを出て、1階ロビーに案内されましたが、
身内だけのお別れのひとときが、モニターに映し出されており、
家族にとって、どれほど大事な人だったのか・・・、故人の人柄が偲ばれました。


 私が母を亡くしたときは、
伯父や伯母が、しっかり付いていてくれ、
人生経験豊かな言葉で、励まし、支えてくれました。

それによって、どれほど救われたことか・・・。

告別式は、やはり通常とは違い、
皆、自分の事だけで精一杯です。

喪主は、喪主として。
幼い子供がいる遺族は、子供の世話も。
若い方は、そこにいるのがやっと。

みんな、途方に暮れる気持ちと戦いながら、
式の進行に、突き動かされているだけ。


 霊柩車をお見送りする「最後のお別れ」の準備の時、
末息子さんは、霊柩車の横の柱で、泣き崩れたままでした。

大切な人を亡くした人は、誰もが悲しいとは思いますが、
寝食苦楽を共にし、闘病生活を含め、最後まで支えて来た「この人」は、
誰よりも、悲しいでしょう・・・。

だけど、
側に、気に掛けてくれる人の姿は見えません。
みんな、自分の事で精一杯だから。

近くにいた私は、何と言って声を掛けたら良いか、分からないまま、
「○○さん・・・(しっかり送ってあげてね)」・・・と、背中を摩りました。

私にしがみつくようにして泣く、末息子さん・・・。
どんな慰めの言葉を掛けたら良いのか、どうしたら良いのか・・・。

式場の案内のオバサンが、「親族の方はバスに」・・・と、何度も促しています。

末息子さんは、
しがみついている相手が誰だかも分からないくらい、朦朧としていました。

そして、バスに向かう途中、「悔しい・・・」と。

人生を捧げるくらい、最後まで寄り添って看てきたこの人は、
何の後悔も無いほど、充分やりきった筈なのに・・・。

女脳の私は、ただ悲しむだけでしたが、
この人は、「無力な自分」を責めていました。


 病名が分かってからというもの、
それぞれが、最後の日に向けて、心を寄せ合ってきました。

その愛情に満ちあふれた日々が途絶え、本当に悲しいです。


 末息子さんは、
「一人になっちゃった・・・」と。

ぬくもりが恋しい「寒い冬」がやって来る事を思うと、
この人の悲しみは、益々深まって行くのだろう・・・と、心が痛み、心配です。




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