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最近本屋へ出向くことがあり、たまたま目にとまった「限界集落」(梶井照陰著)を読んだというより見た。田舎と老人の写真が無言で語りかけてくる。・・・そんな本だ。65歳以上の高齢者が半分以上をしめ、共同生活が困難な状況である集落を「限界集落」と呼ぶ。ここ10年以内に423の集落が消滅の危機にあるという。そんな農漁村風景は当たり前という変な暮らし向きである。食料自足はとうに40パーセントを切り、化石燃料の値上がりで漁にも出られない漁船が増え、休耕田の荒れた棚田が当たり前のご時勢である。日々行っていた火の用心の夜回り当番も無くなっていたし、盆踊りの踊り手も年々少なくなるばかり。川掃除や御神輿の担ぎ手も減るばかり・・・そんな社会的共同生活の維持が困難な状態にある集落を知っている。都会の勝ち組上げ潮派とは反対に忘れ去られた取り残された空間が広がっている。写真が雄弁に語りかけてくる本だ。
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