よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

無駄を無くす意識

2011-09-14 13:29:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

 今は亡き私のスーパーばあちゃんがいつも口癖のように言っていた。
「しまつせなあかん」・・と。
明治生まれのばあちゃんは、明治、大正、昭和を生き、日本の貧しい時代を生きてきた。

80歳を過ぎても山に芝刈りに行き、米30キロを背負い、縫い物もし、
畑にでて草を引き、内職まで手を伸ばしていた。
ある日・・何を思ったのか、「ちょっと来い、小遣いやろ!」
と私を呼んだ。

一枚のお札を取り出し、私に渡してくれた金額は 一円のお札だった。
100円札より1円札の方が高価だと思っていたのだろう。
その当時の100円札より、1円札のほうが立派だった。

果たして、今の時代「しまつしなさい!」と言葉に出す人は居るのだろうか?
豊かな時代を行き、レストランに行き好きなものを食べ、欲しいものは
殆ど手に入れることが出来、気に入らなければ簡単に捨ててしまうこの時代。

私達はいま一度、私達先祖が始末に始末を重ね、欲しいものも我慢し
作り上げて来た この国を、喰い散らかすのではなく、私達の子供や孫達に何かを残す事を考えなければいけないのではないだろうか?

 


N邸見学者

2011-07-26 08:10:30 | 住まいづくりの進め方、考え方

 日曜日、N邸見学にTさんご夫婦とお子様の家族がいらっしゃいました。
私の伝えたい殆どを奥様が説明していただきました。
住んでいるご本人が住まいづくりの迷いや、住まいづくりの過程、それと4ヶ月間の住み心地を話していただくのが一番通じやすい。

「今まで、こんな家は見たことがないです!」とTさん。
「やっぱり こうしておけばよかった、との後悔はなにもないです」
とN邸奥様。

住まいづくりの際、「N様に住まいづくりノートを一冊作って、それに
家具寸法、服の数、家電、靴の数、や気に入った写真や、
伝えたいイメージも含めなんでも書き込んでください」とお願いしたノートには、いっぱいの情報を書き込み、そのノートを見ながら住まいづくりを進めた分厚いノートもT様に見せて説明していただきました。

住まいは、住む人が中心になって作るもの。
あくまでも主役はクライアント。
私たち技術屋は、その要望を如何に無駄なく、安全に仕上げるかが
私たちの仕事。

なかには、設計者が作りたいものを形にしようと考え、説得し
自分の作品と意識して作り上げる設計者も存在する。
私達は簡単に言ってしまえば家を作るための ”意思を持った道具”
その道具を如何にうまく使って頂くか考えるのが私たちの持った意思。

建築知識が乏しいクライアントが建築のプロとなるための経験と
知識を持った頭脳を貸出し使っていただくのだと言ってもいいかもしれない。



人を観る目

2011-07-25 07:56:19 | 住まいづくりの進め方、考え方

 私は人相、骨相を観る能力は備わっていないが、出会った時
どこかスッキリしないものが残る時がある。

相手の過度の警戒心は話していればわかるし、それを取り除く事は
可能ですが、そうではない気質は誰しも持っているもの。
遺伝子に組み込まれているものではなく、ほとんどが生い立ちの中から生み出されたもの。

思い起こせば、過去に2回だけそんな人と出会い、双方とも契約金を返還し建設現場は無償で観て終わらせたことがある。

人には二面性があり、調子のいいときは全てを理解したように思えるほどだが、気に食わないところがあれば手のひらを返したように、今までのイエスが全てNOに変わってしまう。

事務所に訪れ計画段階では
「私の 想いを叶えてくれる人は 檀さんしか居ない」
と言い、工事が始まり予算のことになれば、強気になり
思い通りに行かなければ、いっぱい苦情を重ねる。

「建築費用には、パソコン5台の費用と、テレビが各部屋に
入れてもらわないと」・・・訳の分からないことを言い出す。

このように、人は得たいの知れないものと捉えるか
自分の見抜く力を信じるかが問われる。

このクライアントに最初出会った時、
「貴方は、濃い色をもった 人です、上手くいけば 最高のものが出来
うまくいかなければ最悪の形になるでしょうが・・」と伝えた。

契約をし、3ヶ月たった頃、彼の気質の最悪の我侭が姿を表し
打ち合わせが進まなくなり、このままではいい住まいはできないと
こちらから契約解除を押入れ契約金全額を返金した。

その後、半年を経過した頃、クライアントから電話があり
「檀さんしか、私の夢を叶えてくれる人はいないので、もう一度
お願いできませんか?」・・・と。

私はこういうのに すこぶる弱く、そこまでお願いされれば
受けるしかないだろうと、再度契約をし、一度解約した時の
反省と、「建築には予算の都合で、出来ること、出来ないことがあるのでそれを理解して欲しい」と念を押し進めたが、結局生まれながらに持った気質は消し去ることができないのだろう・・予測した最悪のかたちとなり、契約金を返金し、工事は最後まで観る結果となってしまった。

本来、こういうパターンの逆が起こっており。
契約するまでは調子のいいことをいっぱい並べ、
工事に入ってしまえば、優位に立ち、
これはできません、あれはできませんと
クライアントが我慢させられ、引くに引けない状況で
ストレスをいっぱい貯め工事を進めなければならない
例が多く観られる。

私は、契約のきっかけに興味があり、工務店やハウスメーカーで建てたお客様に出会うと聞いてみると、ほとんどの人が
「会社の経営方針、住まいづくりの想いが素晴らしかったので」と言う人は一人も居なかった。

きっかけで多いのは、
「あししげく通ってくれたから。」
「営業マンが優しかったから。」
「展示場に理想のキッチンが入っていたから。」
もっとも滑稽に思われた理由を言った人が一人いた
「営業マンがハンサムだったんです!」と・・・。

このように 本質的なきっかけではなく
感覚的なきっかけで大きな買い物をしている。
高度成長期には、これでも許されたかもしれないが、
もう日本にはその時代は来ないだろう。

そこで、私たちが考えなければならないことは、
しっかりとした見極める目を持ち。
しっかりと聞き分け理解する耳と脳を働かせる事なのでしょう。




建築トラブル

2011-07-23 09:02:11 | 住まいづくりの進め方、考え方

 先日、当事務所のクライアントでもある弁護士から電話が入った。
箕島で法律相談を開催したなかで、20年前鉄骨3階建てを設計事務所を通じ建築し、建てた当初より不具合があり、雨漏れもあり、10年間は直してもらうよう業者に言ってきたが、結局直らないまま20年が経過したらしい。

「檀さん ちょっと相談に乗ってあげて欲しい」
「30分の相談時間では詳しい話は聞けなかったので、詳細は
依頼者に聞いてください」・・・とのいつもの事だった。

早速その本人に詳細を聞くべく電話をいれた。
「雨漏れがひどいんです。」
{どこから漏れているか限定できますか?}
「いたるところから 漏れています」

今、雨が漏れるので、別業者に頼み屋根を葺いているそうで、
その業者曰く、「普通では考えられない工事をしています」
との事だった。

一例を挙げれば、二階のベランダ手すりのパラペットの壁は、
ラワンベニアを貼ったままで仕上げはなされていないと言うのだ!

施工業者も施工業者だが、引渡し時にベニアだけの仕上げに
疑問を持たなかったのだろうか?
ベランダの手すりは雨に濡れ、何年かすれば当然腐る事は素人でも
予測できるはず。

多分これは極端な例で、微妙な部分では、一般のクライアントでは
判断できない部分が建築には多くある。
20年前とは言え、鉄骨3階建てともなれば何千万もかかっただろう!

それが、20年経過して弁護士に相談したと言うことは、
建築に対しての相談窓口が無いことを意味している。

自分の財産を守るため、日本人はもう少し真剣にならないといけないだろうに、何処かで「私ら 素人だから ようわからん!」と
諦めてしまっているところがあるのだろう。

依頼者 Sさんには、
「行って調査するのは問題ではないのですが、調査して問題が分かっても、20年経過した今、法律的に訴訟に有効かがわからないので、
今工事をしている業者に写真撮影だけお願いしてください」

と、S様には伝えた。
過去に、弁護士からの以来で、なん物件か調査したが、調査には費用が発生し、それが有効に使えなければ S様の無駄な出費となる。

弁護士にもその意向を伝え、
「裁判に持ち込むか、調停に持ち込むかは 先生の判断をS様に
伝えてください」・・・と。

常識では考えられない事が起こっている。
信頼して工事をお願いしたはずなのに、結果はそれには当てはまらない。
「信頼」とは一体なんだ?
見極めて初めて信頼が生まれるのではないのだろうか?

専門的には理解できないにしても、人を観る目を持たなければならない。
言葉だけを信じるのではなく、その人を見、その会社を観なければ
ならないのだろう。

S様は設計事務所がついていたはずだが、全くその役目は果たしておらず、今の結果を生み出している。
このような不具合は、今もなお生み出されている。

依頼者側が、しっかりとした目をもたないと、無駄な建物を作ってしまうことになる。


建物の温度

2011-07-08 09:27:34 | 住まいづくりの進め方、考え方

 今年も厳しい猛暑となりそうな夏。
原発の事故も絡み、節電も考えなければならない。
いままで私たちは暑ければク-ラ-を入れればいいと簡単に考えていたが
今年の夏はそうもいかなくなりそうだ。

私はもう一度日本の気候に立ち返り、夏や冬を根本的に考えるいい機会ではないかと
思っている。

今年はまだ本格的にク-ラ-を動かしていない。
ク-ラ-無しでどこまで我慢しなければならないかを体感する為でもある。
現在の事務所は30度、東から風が入り蒸し暑さは感じない。

机に座ってブログを書いているが、汗が出るほどでもない。
先週の日曜日にN邸にデジタル温度計を設置させていただいた。

一年間の室温デ-タ-をこの事務所とも比較しながら
電気代、水道代のランニングコストと室温の温度とを見比べ
N邸の一年間の住宅環境をまとめたいと思っています。


  この温度計は優れもので、一年間30分ごとの温度を記録し
複数の情報を一つのグラフに表示することが出来る。
多分、多くの施工業者は「うちの住まいは 断熱完璧ですから!」
と言うだろうが、どれだけ完璧なのか言葉だけでは分からない。


 室内温度だけでは読み切れないのが体感温度。
気温は高いが涼しく感じられる場合があり、それは室内に如何に風を通すか
によって変わってくる。
設計には間取りの良さも必要ですが、風の設計も含めて考えなければならない。

断熱がすべてではなく、いかに体感温度を下げるかがランニングコストダウンに
繋がり、節電が可能となる。


住まいの考え方

2011-06-23 06:58:07 | 住まいづくりの進め方、考え方

気候の変化、温暖化により猛暑を記録する季節がまたやってくる。
今後、この温暖化はますます進行すると考えられる。

快適な住環境を作り出したいと思うのは日本だけでは無い。
今後経済成長が予測されるインド、中国が日本と同じ住環境
を作り上げるまでにはそんなに時間はかからない。

二国の人口を合わせれば日本の20倍以上の人口となり
車が普及し、工場が出来各家庭にク-ラ-が入り、テレビが入り
豊かと言われるまでになれば、地球に放出されるCO2は
地球の温暖化を急速に進める結果となる。

二国が、電力を供給するのは、多分原発に頼らざるを得ないだろう。
単純に計算すると、この二国だけで1000機の原発で電力をまかなう事になる。

地球上に原発が増え、数が多くなれば必ず何処かで事故が起き
地球環境に大きな影響を及ぼす事になる。

私達日本で、核の脅威を2度に渡り経験した唯一の被爆国の
経験と、日本が世界に誇る知恵を持って。

新しいエネルギ-を考え、作るのもさることながら、使わない
節約出来る物を作り出し、世界に広め、指導者の立場を取らなければならないのではないだろうか。

私達建築に携わる人間として、出来るだけ少ないエネルギ-で
快適な住空間を作り出す策を産み出さなければならない。

7月より、今年完成したN邸に、デジタル温度計を入れ30分毎の温度変化を1年間のデ-タ-を取り、それに伴うランニングコストを記録し、
断熱効果を調べる。

昨日この事務所も蒸し暑く、N邸が気になったので電話を入れ
N邸の室内温度を調べてもらった。

事務所は29.3度、N邸は25度、今後N邸と同じ環境の中で
事務所の室温とN邸室温と、和歌山の気象台の外気温で
比較出来していこうと思っている。

N邸は、多分ク-ラ-を使うことなく過ごせるだろうが、
当社で果たして我慢出来るだろうか?


物作りから見えてくるもの。

2011-05-14 08:59:51 | 住まいづくりの進め方、考え方

看板の大きさ90㎝×3メ-トルの看板板2枚を再利用しようと考え
以前書かれた文字をケレンで削り取り、下地の凹凸をなくし
1.6㍑入りのペンキ1480円シンナ-1㍑900円だっけ?
それと養生テ-プ500円程。
合計2880円となり材料原価は533円/㎡となる。
これに手間を足し文字をカットするフイルム代
機械の償却費を加え看板の費用は決まってくる。



この作業を看板店に発注すれば、一枚2万円で出来るだろうか?
自分で作業する事で、かかる手間が分かり、かかる時間を読む事が出来る。
もし私が職人で、作業効率が今の2倍にあがったとして考えたとき
自分なら1枚2万円で受けられるかを考えてみる。

看板を運び、掃除をし、ケレンがけを行い、下地処理を施し
一日ペンキが乾くのを待ってその間に文字のカッティングをし
ペンキが乾けばペ-パ-をかけ、下吹きをし、乾くのを待って本吹きをする。
要領よく作業をこなしても、多分3日以上はかかってしまう。

日当2万円と計算して手間で6万円、材料費で1万円
それと会社の利益を考えてあげないといけない
それを2万円と仮定しても合計9万円の見積書を書かなければならなくなる。

もし、このような看板が必要になり、施工業者の見積もりが
10万円以上なら高いと判断し、以下なら安いと判断する。
私が材木市に行って木を仕入れるのも、家具を作るのも
自分で体験してみて初めてその難しさが分かり、
かかる時間を知ることが出来る。

建物の価格を査定する上において、物作りの過程を知らなければ
その手間を読む事が出来ない。
家造りの費用は、手間が半分以上を占め、それが分からなければ
出された見積書を読み取ることは出来ない。

現場監督を経験し、毎日の職人の出面を手帳に記録し
完成した時その手帳に書き込まれた手間が次の建物のデ-タ-になり
下請けと値交渉をするときに手間が読め、高いか安いかの判断が出来る。

金額を読むには経験と知識が欠かすことの出来ない条件となり
設計だけで生きてきた人には工事費金額を読む事は出来ず
複数の施工業者から見積もりを取り、それを見比べ選ぶしか方法はない。

家を考えている人たちが、展示場を巡り、複数の業者に
無料の設計図と見積書を書いてもらい、その中から
自分の予算に合った業者を選ぶのとあまり変わらない。

本当に家の原価をはじき出すには、見比べて選ぶのではなく
材料の原価を出し、手間を読み、施工内容を判断し
下請けの利益も考え交渉をしなければならない。


ブログ持つ価値

2011-05-13 22:15:19 | 住まいづくりの進め方、考え方

ブログを書き始めて500日を超え、自分でもよくも続いたものだと思っている。
閲覧者は延べ37000人をカウントしているが、これが果たして正しい数字かどうかは考えないことにしている。

とにかく、自分の中に書く意味を持ち、伝えたい事があるから書けのだろうが、もう少し進歩させるにはどうしたらいいものかと常々考えている。

日々の出来事のブログを書いているのではないので、書く内容に変化はあまり期待できない。
それにも関わらず、カウンタ-は毎日100を超え、150に近づこうとしている。

もしこの数字が正しければ、日々書く内容ももっと意味のある物にしていかなければならないと思っているが、果たして私にそれだけの技量があるかが問題でもある。

毎日毎日書き綴る事を決めているわけではないが、ここまでくれば書いてやろうと思っている。
閲覧者の中に多分家造りを考えている人もおられる事と思います。
すべてがこのブログのファンだとは考えにくいし、それほど面白い記事を書いているわけでもない。

ただただ、この日本のおとなしくて礼儀正しい我々日本人が
その大人しさの裏側で、知らず知らずのうちに、無駄を強いられている事を知ってもらい、私は建築の事しか分からないが、
もし、家を建てようと思っている人がこの閲覧者の中におられるなら、このブログの中から何かを読み取っていただき、失敗のない、建設資金を無駄にしないよう進めていただきたいと願っています。

昨日N邸に訪問した際、N様の家造りを振り返りながら、
「何故 クロスと新建材で作られる家に満足しているのだろう?」・・と言う話をしました。
N様も同じように、過去にハウスメ-カ-巡りをした事があり、
自分の望む要望を満たす内容にした場合、坪60万では出来ないと言われたそうです。

今回出来上がった仕様では、4000万円だと言われたかもしれないとご主人が言われ、私が15年以上も前ハウスメ-カ-に在籍していた経験から、4000万円と提示されてもおかしくない内容だとは思っています。

資金に余裕のある人は高いとも思わず夢を実現できるかもしれないが、そうでない人は、諦めてクロスと新建材の自慢できない家にし「やっぱり この金額では想いは叶えられない!」と自分に言い聞かせ、前に進むか、撤退するか、しか方法はないのです。

しかし、よく考えて欲しいのは、大きな企業ほど経費が大きくなり、建物の原価は低くなり、夢の費用は経費に消えてしまうのです。

3人で動かしている工務店より、30人の工務店の方が経費は2倍必要となってきます。
それが、6000人の企業ならどうでしょう?
予測は出来ないにしても増える事はおわかりいただけると思いますが、10倍にはなりません・・・(笑)

個人の住宅を建てる為に、6000人の従業員は必要ないのです。
有名な設計事務所も必要ないでしょう・・(笑)
穏やかな船頭と、それを管理する人間と、穏やかで腕のいい職人たちを揃え建てればいいのです。

まず、知っていただきたい事は、夢は諦めない事。
何でこんなに高いの?・・・・と疑問を持つこと。
卵ワンパック100円とチラシにでれば、ぶっ飛んでいく
たくましい奥様方、安くていい物を買おうと奮闘されている
主婦の皆様。

もし、経費の違い、商品価格の見直しで、300万円安く且つ
クロスと新建材まみれの家を建てる必要がないとしたなら、どうします?
バ-ゲン卵ワンパック100円、通常小売価格270円・・その差額170円です。

300万円をワンパック100円の卵を買って、浮かそうとすれば17,647個買わなければなりません。
一週間にワンパックを消費するとすれば、年間52パック必要で
339年間かけて100円の卵を買い続けなければならない計算になります。

つまり、ザルで無駄なお金を受けていても、あるとき、そのザルごと抜け落ちてしまう事になりかねないのです。

300万を節約することで、ワンパック440円の卵を100年買い続けても、88万4000円の出費となるだけです。

さて、どちらがリッチになれるでしょうか?

 


住まいづくり

2011-05-11 07:18:04 | 住まいづくりの進め方、考え方

私が小学生の時、親父は一世一代の想いで家を建てた。
家族全員が家造りに加わり、土壁を塗り、木に塗料を塗り、夜遅くまで家族で家造りをしたのだった。

今のように広くはなく、家族9人が暮らせる家にしたは狭く30坪程度の平屋ではあったが、出来上がったときの喜びと、新築の家のにおいは
今でもはっきりと思い出すことが出来る。

多分その頃、私の中に家を作る楽しみや喜びが心に残り、今こうして
住まい作りに携わる仕事をしているのだろう。
物を産み出す喜び、わくわく感、家族みんなが同じ方向を向き、汗をかき仕事が終わったとき、みんなでおにぎりをほおばった時の美味しかった味は忘れられません。

時代は変わり昔のような家造りをしている人は少ないだろうが、
でも、その思いは今でも変わっていないと思います。
少ない資金の中で、出来る限りの想いを実現しようと家族みんなが参加した家造り。

そんな価値ある家造りの過程を、少しでもクライアントの皆様に味わってもらい、参加した喜びと、自分が作り上げた愛着を持って、そんな家で暮らしていただければと思っています。


どげんかせねば!

2011-04-26 06:15:01 | 住まいづくりの進め方、考え方

今年地方紙にコラムを書き始めました。
今までは、「住まいづくりの本」に広告をだし
てきましたが、これからはデザインやで物づくりを
発信するのではなく、デジタル的な方法で皆様に
物づくりの大切さをもっと多くの人に知ってもらい
考えてもらいたいと思っています。

デザイン等も大切ですが、その前に考えて頂きたいのは
自分たちが家づくりの為蓄えた資金や、長い年月返済していかなければならない借金を、もっと有効に使って頂き
予算に見合った住まいづくりをしていただきたいと思うからです。

「クロスと新建材だらけの住まい」と書いたコラム記事に
新聞社よりクレ-ムがつき、その記事は削除しましたが、
新聞社の見解では、この書き出しには、施工業者から
クレ-ムが入るからだとの説明でした。

確かに一概に”だらけ”の表現は厳しいかもしれませんが、
しかし、3000万円もする家が、クロスと新建材で作られているのは
確かに多く見かける。

問題は、それを受け入れているクライアントが居る事です。
分からないから受け入れているのでしょう!
みんながそんな家だから、こんなものなんだろうと
受け入れている。

大手ハウスメ-カ-が出した3000万円以上の見積もりを
査定したことがあり、業者経費を15%見込んで調整した金額は
2400万円で十分建てられる金額だった事がありますが

では・・・600万円はどこに使われているのだろう?
そう考えだしたクライアントはメ-カ-の経費に
これだけの多額な金額は支払えないと
知ったことは、つまり無駄をなくす事であり
資金を有効に使う事なのです。


無駄をなくす。

2011-04-25 22:33:13 | 住まいづくりの進め方、考え方

 

震災復興ひ捻出の為、国は消費税を期限付きで徴収しようと考えている。
確かに莫大な復興費になることは間違いない。
史上最悪の被害であることは確かで、トリプル被害で被害も膨れ上がった。
国は税金に頼り、政治家自ら知恵を出し無駄をなくし予算を捻出する意識はどうもなさそうで、政党助成金もすでに80億円を手にれ、どこの政党も
今回は辞退し返納するとは言いださない。

給料半額にしなさいよ!・・・それから国民に負担をお願いすれば
快く受け入れるのに、・・・とそう思っているのは私だけだろうか?

人の為に国の代表者になったのなら、まず国民の事を優先し
それから、最低食える給料もらえばいいじゃない!
国が豊かになれば、いっぱい給料もらえばいい、そのために
今は、震災で苦しむ人々の為に働きなさい・・と言いたい。

官僚の甘い汁をすすってる天下りさん達!
今この時に・・当たり前のように渡りを繰り返すのはおやめなさい
この際、私服を肥やすための天下りをおやめになれば、それだけで
国は救われるってこと考えないのだろうか?

無駄をなくすのだと意気込んで出発した民主党、
不運と言えば不運と言えるかもしれないが、
法人査定もどこへやら・・・・法人の数は減ったのだろうか?

国の予算もさることながら、私達住まいづくりに携わっている者として、
個人消費の中では最大の金額となる家づくり。
その中でいつも疑問に思うのは、自分の家に注ぎ込む予算を
なんでもっと深く建設資金を知ろうとしないんだろう?

”わからない”を理由に人任せにし、夢を手にするため
追加予算に応じてしまう。
これからの時代、分からないから・・を理由に無駄を許す余裕はなく、
っと自分の資金を有効に使う手段を考えなければならないだろう。

 

 


文脈と文節-2

2011-03-06 10:21:12 | 住まいづくりの進め方、考え方

とにかく我々日本人は世界的に見ても大人しい人種なのかも知れない。
個人の考えを全面に出さず、建て前論が先行し、周りを気にしながら
周りの人に合わし歩幅を合わせる事をよしとする国なのだろう。

北朝鮮、中国、等々・・後進国と言われる国においては、国が情報を与えず井戸の中に閉じ込め、統制を図ってきたがネット社会の普及により
目覚めはじめた、命をかけ国を変えようとデモが起こり暴動に発展している。

日本を振り返ってみたとき、このような革命的行動が湧きあがったことはなく、一人の勇士が時を変えて来た。
今現代においても日本の意識は変わることなく、出る杭は打たれ
長いものに巻かれ、それを自らが変えていこうとは思わないのかもしれない。

大人しい国であり、信じれば身をまかし、人並みであればそれで良しとする。
ブランド意識が高く、個性を表に出すことを躊躇する。
分からないものは怖いと思い インタ-ネットを使うのは怖いと思っている人も少なくない。

テレビで報道されるネット犯罪を捕え、「ネットは怖い!」と言う人が
この和歌山にも多く存在し、ネットだから信頼できないとなってしまう
のだろう。
あの学校でこんな事件が起きた、だから悪い学校だとレッテルを貼ってしまう。

今回のカンニング事件もいい例で、カンニングをした経験のある人は多く、私も何を隠そう、よくカンニングはした。
今回それをやってのけた青年も、時代背景が違い、手段が違っただけで、それを各メディアがいっせいに取り上げ、報道し警察も学校も
問題を大きくし、20歳の有能な青年を”いけにえ”にしようとしている。

テレビ局も大衆が受ける報道をするのはよくわかるが、問題は
大衆に受ければいいとはならず、報道のモラルも考えなければ
ならないのではないだろうか?

国会は、日本のこの先を真剣に考えず、終始個人攻撃に徹し
隙あらば打って出たい、隙あらば政権を取り戻したいと考え
ているのが実情で、こんなことをやってるから、国家予算を真剣に考えることなく、行き詰れば消費税を上げ、辻褄を合わせる事になるのだろう。

国を書き上げるには、文脈をしっかり持ち、文節の表現をしっかり
考え、ドラマを作り上げなければならない。
しかし、現実は文節ばかりを捕え、文脈を忘れている。


試練

2011-02-22 07:49:02 | 住まいづくりの進め方、考え方

昨日、知人の紹介で店舗建設にあたり設計事務所に図面を依頼し、施工業者に見積もりを依頼したところ予定予算3000万を超え4400万円の見積もりが出たので相談に乗ってほしいと言う事だった。

三社から見積もりを取ったが4400万円が一番安い見積もりだったらしく、
一番高い業者はいったいいくらででたのだろう?
設計された図面を見せてもらい、見積もり書も見せてもらったが、たかくつく要素はいくつかあり、施主の要望を満たすため高くなったものもありそうだった。

高くついた大きな問題は設計者にあり、もしその設計者が依頼者の予算を
意識し設計していれば1400万円も予算をオ-バ-する筈はなく、
調整可能な予算が出た筈で、今回の見込み違いの責任は設計者にあると言える。

設計するにあたり設計者がまずやらなければならないのは、店舗に必要な備品、設備など店舗を動かすうえで必要なものの金額をだし、予定予算から
その金額を引いた残りの金額で建物を考えなければならないはず。

ところが図面をみれば100㎡の平屋建ての店舗を鉄骨造で設計しており
鉄骨造にした理由は開口が広すぎ鉄骨でなければ作れないとの理由だったと言う。

予算の中から言えば鉄骨造を提案すれば予算の範囲内でできない事は
プロであればすぐに分かる筈。
予算の中から備品の費用を引けば、1500万~1700万円で出来る
建物を設計しなければならず、鉄骨造は論外となるだろう。

木造基礎と鉄骨造の基礎を比較しても、100万円の差額はでてくるはず。
多くの設計者が建物の費用がわかっていない。
だから、入札の手段を使わざるを得ない。

複数の業者から見積もりを取り、その中から安い業者を選ぶ方法が殆どで
もし設計者が予算を見極める事が出来れば入札をする必要がなく
安心のできる施工業者と膝詰めの金額交渉をすれば予算を極端にオ-バ-することはない。

依頼者は建築の知識はなく 設計者を信じ自分の思いを託し
予算を預ける。
その予算を生かせず、設計された図面は商品とは言えず予算にはまらない
図面は単なる絵でしかない。


住まいづくりのゆくえ

2011-02-18 07:25:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

和歌山30年前ハウスメ-カ-の進出が本格的に始まり、展示場ができ、集客することにより売り上げを伸ばしたが、年々販売頭数が減少し生き残りをかけた展開となりつつある。

殖産住宅は消え、エス・バイ・エルが消え、ナショナル住宅は撤退し、三井ホ-ムもこの和歌山から撤退するとの噂が出ている。
消えてしまった業者や撤退してしまった業者で建てた人たちは今後メンテナンスはどうなるのだろう。

建物の維持管理は、本来建てた業者が関わり、業者はメンテナンス費用も見込んで建設費用を決めているが、なくなってしまった業者にはメンテナンスを依頼する事さえできない。

出来上がった商品を店頭で買う場合、対応に当たった販売員の対応の良さや感じのいい人だからと他の店に行かず決めてしまう場合はあるだろうが、
住まいを決める場合そんな訳にはいかない所がある。
その家に長い年月住まなければならず、感じのいい営業マンだから品質の高い、納得できる価格で建ててもらえると言う事にはならない。

日本人は優しさを好み、親切心を好みそれに触れると本質を見失い
信頼してしまい 周りの友達から助言があっても頭に入らず、思い直す事さえ考えず自分の選択を信じようとするのだろうか?
自分を信じることで 500万円~600万円が無駄な経費に消えてしまっても
納得できるのだろうか?

多分、それは許されないだろう、誰も納得できないだろうが、知らないから
知りたくないから 進める事が出来、一度自分が決めた道を信じようとするのだろうが、考え直す勇気を持つのも失敗しない家づくりの方法かもしれない。

 


不況の中で

2010-12-13 19:49:35 | 住まいづくりの進め方、考え方

不況から抜け出せない日本。
国会は安定せず、個人や政党のパッシングに熱心で、肝心の日本経済を推し進める力は今の国会にはなさそうだ。

今後のわが国は先行き不安要素がいっぱいで、そんな中住まいづくりを進めるにおいて、より慎重に進めなければならない。
住まいづくりの資金はいったいどのように使われているのかを見極め、
資金的にも、内容的にも、本当に納得できる住まいを手に入れるべき
なのに、業者から出された見積書を見ても高いのか安いのかもわからず、予算をオーバーした分夢を削って帳尻を合わせるしか出来ない
のが実態なのかもしれない。

業者の出した見積もりを見極めるには個々の商品単価や、手間賃を査定できる知識や経験がなければ出された金額を受け入れるしかなく、
結局は建設資金に合うよう内容を変更したり、夢を諦めたりとなってしまう。

住まいづくりにおいて一番大切な事は、展示場めぐりから始めるのではなく、自分の資金をどのように有効に使うかを考えなければならず。
その、一番の近道は、自分の作りたい家をまとめ、図面を作り、そのプランに基き住まいの原価を出し、施工業者を決めるのは最後でよく

原価で積算してもらえない業者は相手にしなくても、原価でタイアップしてくれる施工業者を選ぶ事が大事で、施工業者は最後でいいのに
殆どの人が、いきなり施工業者と住まいづくりを始め、その業者が本当に良心的な施工業者かどうかは分からないまま工事は進められている。