よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

住まいづくり

2010-10-01 08:14:14 | 住まいづくりの進め方、考え方

               住まいづくりの考え方

昨日、建材店の社長と次の工事で使用する建材の価格と数量の打ち合わせをし、その後住まいづくりの現状について、話をしている中で

「何で 今なお高い家を買うのだろう?」・・という話になり、この不況の中において、もっと賢く物を買わないと生活が立ち行かなくなるとの話に及んだ。

坪単価25万円で家が建つと言う施工業者も、訴訟を抱え和歌山撤退もあるんじゃないかと噂が流れている。
紀州材を使って立てるという触れ込みの施工業者も、坪単価80万円と高価な家となるらしい。
リホーム業者とのトラブルはいろんなところから聞こえ、弱い立場の施主は泣き寝入りか、弁護士に相談するしか方法はなく、殆どは「考えが甘かったのだ」と自分を責めることで終わらせてしまっているのが現実。


私たちは、このブログを通じ、家を新築す人や、リホームを考えてる皆様が、後に後悔しない方法を考えていただけるきっかけになればと思っています。
ここで言える、後悔しない進め方とは、施工業者とクライアントが直接金額の交渉はしないのが一番大事なことで、金額交渉はその工事の内容および品質、技術、資材単価、人件費等々、全てにおいて精通した知識を持ち合わせていないと交渉にはならないと言う事を、認識した上で、方法を考えないと、交渉のはならないのです。

複数の業者から見積もりを取ったとしても、その内容を見抜く知識を持っていなければ、予算を見比べるだけで安い金額の施工業者が、必ずしも安いとは言えず、その中身を分析できなければ、本当に安いのかどうかも分からず決めてしまい、工事途中で高額な追加が発生する場合もある。

今後耐震補強の工事が増え、それを宛てにお金儲けをしようとする業者が増える事は間違いない。
耐震の知識さえ持っていない連中が、もっと知識の無い一般消費者を狙い、適当な書類を作り高額な費用を出し、一般消費者は安全を確保するには仕方がないと、高いのか安いのかもわからず、依頼し、後に後悔することとなる。

建築に限らす、詐欺まがいの商品の販売は後を絶たず。
それを許し今なお詐欺事件がなくならないのは、私たち日本人の、人を信用し、中身を理解しないという気質に有るのかもしれない。

「貴方を信用しているから」と言えば、その人は裏切らないだろうと言う考え方が実は業者の思う坪で、信頼さえ勝ち取ればあとはどうにでも絵が書けると思ってるのが業者の考えだと思っても間違いではないのだろう。


見積査定

2010-09-03 07:06:41 | 住まいづくりの進め方、考え方

 本設計図が出来れば施工業者に見積もり依頼をだし、見積もり期間は10日程度、見積もりを依頼する際には、こちらは大体の予測金額を持っているが、業者にその金額は告げず、見積もり上がりを待つ。

以前、施工業者があげてきた金額を見て、中身を見ず、すぐに「このまま持って帰ってください」・・と突き返した事が一度あった。
それは、予測金額を大きく外れ、誰が考えてもこの金額は出ないような金額だったから、中身を見る価値もない予算だった。

査定の内容は、図面の内容が反映されているかを確認し、50ペ-ジ700項目の中身をチェックし、認められない項目や重複している内容、なぞがなければ、各項目の単価を査定し、高いと思われる金額は単価を入れ替え、その項目の減額金額を書いていく。
当然、ここに査定金額を書き込む以上、根拠のある理由でなければ、高いと思うから、だけでは業者は納得しない。
今までの経験と、流通原価、施工手間、などから考え合わせ、業者を納得させる査定金額でなければならない。          

            

            

このペ-ジだけで100万円の減額査定となったが、この見積書の最大金額の項目であり、その他の項目では、2000円減額とか、1万円減額だとか、本当に細かい金額の査定となるが、そのような金額修正を行った積み重ねが、大きな金額となり、経費や、消費税にも反映される。

建設費以外に、諸経費をも見込んでおかないと資金不足となってしまう。
登記費用、保証料、火災保険、銀行手数料・・等々、それと建物金額を合わせて予算となり、それが依頼者の予算以内で納まらなければならない。

その予算を超えてしまう場合は、設計図に戻り、我慢出来る項目から優先順位をつけ、予算内に納める我慢が必要となる。


守る

2010-08-23 08:25:01 | 住まいづくりの進め方、考え方

守る事は、生き物に共通した防衛本能、生き物の種類によって、手段はかわり、人間が最も高尚な防衛手段を持っている。

一概に守ると言っても多くの守るべき事があり、ひとくくりには表現できないが、国を守る、社会を守る、家族を守る・・・・等々守るべきものはいっぱいあり、始終守る意識を持ち続けなければならないのが現実かも知れない。

この守りのなかにおいて、日常的な物は家族やそれに伴う財産でもあるが、
先日、今、現場を管理してもらってる現場監督と財産を守ると言うことについて話し合い、新築する人、リホ-ムをする人達が業者に依頼する際、なんでもっと慎重にかまえないのだろうか?・・・と。

一坪用のユニットバスが施工費込みで25万円で手に入り、450リッタ-のオ~ル電化の給湯器が36万円で手には入る事も、照明器具が50%以下で買える事も、知っていなければ、施工業者との直接交渉が出来ないと、何故りかいできないんだろう・・・と言う話しで盛り上がった。


とりとめもなく

2010-08-12 09:36:48 | 住まいづくりの進め方、考え方

ブログの 更新も毎日アップする大変さを感じながら、もう一年近くになる。
家づくりを中心に書くのは、ネタ切れもあり、その大変さをも感じながら、
一人でも多くの人に、家づくりの大切さと、良い物を作りたい思いを実現する手段を理解して頂ければと思っている。
その思いが有ったとしても、選択肢や、人によってその内容は大きく変わり、望むことと違った物になってしまう場合があり、その選択肢を見極めるのは困難となる。

車を買う場合などは、100%完成品で、その車や性能を見比べ、また同じ車が走っているため買う上では全く同じ物が手に入る為心配する必要もないが、家ともなれば、全く違った物が出来上がり、その工程の細部に渡って理解することは不可能と言える。

そこには、専門的知識が必要となり、使う材料や工法を知ってはじめて、適材適所となるが、それは プロの知識に委ねないとならない場合が多く、そこは信頼によって任せる事とならざるを得ない。

さて、そこで問題となってくるのが、任せる事の出来る業者なのか、が問題であり、また、その業者の現場監督の技量も大きな問題となってくる。
本来家づくりの良し悪しの殆どが監督によって決まると言っていい。

このように、住まいづくりにおいては色々の条件が揃ってこそ 品質や納まりが決まって来る為、一般ユ-ザ-が施工業者を選択し、納得のいく住まいづくりが出来る可能性は、業者任せになってしまう結果となりかねない。

当社のコンサルタントの仕事は、大きな意味で クライアントの依頼を受け、専門的知識と経験の中から、依頼者の為の頭脳となり、施工業者を選択し、そこから出される見積書の内容を査定し、使われる材料の良し悪しや、その値段を見極め、出来るだけ安く良い物を予算内で納める為のアドバイスを提供し、無駄のない住まいづくりが出来為の橋渡しになれればと思っている。

 


とりとめもなく

2010-07-07 07:42:35 | 住まいづくりの進め方、考え方

 人には後悔することがたびたびあもので、大きな後悔、小さな後悔、涙を流さなければならないときや、取り返しの付かない事なぞ、元に戻せるもの、戻せない物がある。

後悔の後、反省し修正出来ればいいが、出来ないときは悔いとして残り、そのことで人生が変わってしまう事もある。
その後悔する出来事はいろいろあり、後悔したくない為警戒心強く持つ人、後悔したくない為に向かって行く人。

住まいを考える人の中では、警戒心の強い人と、後悔したくない為向かっていく人に分かれる。
警戒心の強い人ほど廻りを気にし、廻りの人の同意や、多くの人が選ぶ方向に進む人が多く、自分の理想を持っていながら、それに近づけようとする勇気を持てず、無難に収めようとする人が多く、後に後悔するような事があっても、「私だけじゃないんだから」
と何処かで納得出来ると思っている。

「人は人、私は私」なのだから後悔しない選択肢をと考える事が出来ないのだろうか、と何時も疑問に思っているが、日本の国が刷り込んできた意識なのかも知れない。

「多勢に無勢」・・・と言う言葉が有るように、多くの人の中に居る方が勝ち目はあると言うい中には、本質的な見極めは持たず、その中に含まれるだけで安心感を得られると思っている人達の事を言うのだろう。


建設費

2010-04-20 08:26:59 | 住まいづくりの進め方、考え方

 今、建設費を安くするための方法として一般的に取られているのが競争入札があり、複数の施工業者に依頼し、設計図に基づき予算書を作成し設計者に予算を提出する。

設計事務所は、出そろった予算を見比べ、安い建設費を出した業者に施工を依頼することとなるが、これは、個人が住宅展示場に出向き、複数の業者に予算を出させ、安い業者を選択する手法とあまり変わらない。

基本的に入札の予算組には各業者の原価があり、原価を割って受注する施工業者は何処にも居なく、もし原価割れの予算を出す業者が居るとすれば、その会社は倒産寸前の会社と判断し敬遠しなければならない。

このようにして、予算には必ず原価が基本となるため、多くの業者から予算を出させる無駄を無くし、

設計者が原価を追求し、安い建物を建てる為の努力をする方が現実的だと考えられるが、机上で設計図面だけを書き続けた設計士は、予算の成り立ちすら分からず、競争入札であがってきた予算書を見比べるしか方法が無いのも現実なのだろう。


建設費

2010-04-19 07:35:32 | 住まいづくりの進め方、考え方

 今後住まいを考えるに、日本の高齢化や出生率の低下が進み、今まで日本が経験した好景気は、物理的な面から考えても望めない為、今後の住まいの在り方を考えなければならなくなってくる事は間違いない。

坪単価60~80万もかかる建物は不可能となり、今融資の基準となっている年収の4倍程度の住宅ロ-ンもこれからは不可能となり、年収が下がらないと考えても、国の高齢者を支えるため多くの費用が必要となり、個人の収入は税金として吸い上げられる。

6000を越える法人の整理すら出来ず、無駄な出費を止めることも出来ずに居る。
個人においても、国においても、今までの考え方や手法を根本的に考え直さなければ、このままでは私達国民に大きな負担を負う事になり、住まいづくりも、集成材とクロスだらけの箱しか造れなくなってしまう。


夢づくり

2010-04-08 07:02:20 | 住まいづくりの進め方、考え方

 ビフォ-アフタ-で”匠”と紹介された設計図を依頼者K様から見せて頂いたが、在来木造で延面積は50坪を越えており、2階の耐力壁は有るが、有効に働かない場所に配置されていた。

まず予算2000万の費用では50坪の家は建たない事はないが、面積の大きさで建物本体の費用が上がり、納得出来る住まいを造ることに限界がある為、安心できる構造と予算の内に納める為、N様には設計をやり直す事を条件に、大阪の設計事務所の契約解除と、確認申請の取り下げを含み了解してもらい、一から設計を組み直すこととなった。


まとまったプランは、延べ面積45坪、外断熱、高断熱サッシ、別注システムキッチン、アイランド作業台、ウリンで創ったウッドデッキ、ロフト、等多くの要望を見たし、予算は1900万円で納まった。
オ-ル電化も使い、年平均電気使用量は月1万円以下となり、真夏のピ~ク時にも電気代は1万円を越える事は無い言う。

結局N様には180万円の設計費用を諦める事が、無駄を無くす事に繋がり、満足出来る家を創る勇気とその情熱が人を動かす力となったのだろう。



夢づくり

2010-04-07 08:22:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

 物づくりは費用だけを考えて作れるものではないが、しかし現実は”費用ありき”は否定することは出来ない。
物を動かすだけで費用は発生し、組み立てる手間がかかれば高くつく。
設計段階では、それを念頭に置きながら設計しなければならない筈が、無責任な設計者はデザインを優先し書き上げた設計図が予算に合わなくなる場合があり、施主の望むものと違った所で予算があがり、設計者の欲望を満たす為の作品になる場合もある。

過去の、ビフォ-アフタ-の番組に取り上げられた大阪の設計事務所に依頼したクライアントが、その事務所で設計してもらい、予算を出したところ2700万円の金額となり、予算を700万円もオ-バ-し、当初から予算は2000万円だと伝えて設計してもらった筈が、結果は予算を無視した設計図面となった。

私がその設計者に電話をし、高くついた理由を聞くと、クライアントの要望を満たすとそうなる」・・との無責任な解答が返ってきた。
彼にはメディアに取り上げられたと言う”おごり”があり、自分を生かす設計となったのだろう。
私は彼に、クライアントに設計費用の半額を返済するよう勧めたが、彼は一切応じなかった。
有名人を作り出すメディア側にも責任があるが、それを有名だからという理由で受け入れてしまう視聴者にも問題は確かにある。

番組の冒頭に「人は 夢づくりの貴公子と呼ぶ」とそんな”ふり”で設計者を紹介するのが定番となっているが、そう呼ぶ人は誰も居ないだろうが、視聴者側からするとその言葉が意味を持つことになる。

無責任な演出をするメディア側、その演出に答えようとする設計者、一番大事なのは施主の筈が、主役は自分だと考える馬鹿な設計者だったのかも知れない。


 

 


夢づくり

2010-04-06 08:09:33 | 住まいづくりの進め方、考え方
 38年間建築の世界に身を置き構造計算事務所、設計事務所、現場監督と多くの経験をさせて頂いき、15年前今の事務所を開設し、その時の夢は、住まいを原価で建てると言うことだった。

駆け引きのない所で仕事がしたいとの思いと、日本の流通の複雑さの中で、多額の経費を支払わなければ買うことの出来ない事に不満もあり、そのしわ寄せが消費者に負担を強いる事になっている。

殆どの消費者がその流通の仕組みさえ分からず、高いと思いながらもどうすることも出来ないまま支払わなければ買えない。
38年も建築をやっているからこそ分かる金額もあり、高いと思う根拠を見つけ出し、それを分析すれば答えは出てくるが、経験の無い人は高いのか安いのかさえ分からず、これは消費者に限らず、机上の仕事にしか関わった事のない建築のプロの中にも金額を査定できる能力を持つ人は少ないかもしれない。




夢づくり

2010-04-05 08:26:23 | 住まいづくりの進め方、考え方

 住まいづくりの夢も、スタ-トラインはみんな同じ多くの夢を家に託し、家族の思いを叶えよう一歩を踏み出そうと踏み出す時、どちらに踏み出したらいいのか迷い、分からないまま安心を得られそうな会社や、坪単価の安い会社を選び結局夢を縮小し、ありふれた家になってしまい、愛着が湧かない家となってしまう。

分からないまま夢を追うことは出来ず、夢を託したままでは夢は叶えられず、夢を叶える為には、こだわりを捨てず、妥協することなく、無駄な時間や無駄な経費を強いられない進め方を自らが自覚し理屈に合った選択肢を自分の中に持つことが最も大事な事で、物の値段には必ず原価がある事を忘れず、
原価が分からない会社は信頼出来ない会社だと考えてもいいかもしれない。



夢づくり

2010-04-04 15:53:45 | 住まいづくりの進め方、考え方

 人々が持つ夢の中で、共通する夢は”住まいづくり”の夢かも知れない。
家族共通の夢であり、最も大きなイベントと言ってもいい、家族が思い思いの夢を託し、気に入った家にしたいと望み、家族は共通の夢に向かって時間を共有し、出来上がるまで夢を膨らませ、今まで話すことの少なかった家族の会話も多くなり、夜遅くまでああだ,
こうだと会話は尽きない。

おじいちゃんもおばあちゃんも、子供達も、夫婦も、同じ夢を共有する。
夢の中にも、こんなほのぼのした夢がある。
家族が一つになる夢はあるが、殆どがすぐ終わってしまう。

家づくりの夢だけは、創る楽しみと、夢を叶えた楽しみと、その中で暮らす楽しみが続く。


夢づくり

2010-04-03 08:10:53 | 住まいづくりの進め方、考え方

 夢は全ての人にあり、叶わない夢もあれば、叶えるには難しい夢もあるが、人は夢があるから楽しめ、努力を惜しまず苦労があっても納得出来る事がいっぱいある。

報われない苦労であっても、その途上で多くのことを学び、人との繋がりも出来、決して無駄な時間でを過ごしたことにはならず、夢は人を育てるのかも知れない。

夢は多く、人の数だけ夢はあり、ドラマをつくり、生きる力を与えてくれるのが私達が抱く夢、時の流れに影響されながら、夢は動き、人も夢に動かされ、
夢を動かし叶えるのに難しい夢ほど人を強くさせ、諦めない強さも育てていく。
人に頼らず育てる夢は、叶った時の喜びも大きい。


夢を作る

2010-04-02 09:46:21 | 住まいづくりの進め方、考え方

 新入生が生まれ、新社会人が生まれ、新しい時代を作っていく人達が動き出す。
失望という言葉はまだ無く、夢を膨らませ新しい環境になじみ春に新芽が芽吹くように、生き生きとした新鮮な力を感じるこの年に、いつも思うことは時の流れえに流されず、困難に立ち向かった時、逃げること無く向かっていく強さをもって欲しいと願わずにはいられない。

”可も無く不可も無く”の生き様ではなく、自分の足跡を振り返ってみたとき、”これでいいのか?”と自分に問いかける人であって欲しいと願う。

流されない強さ、諦めない強さ、大衆の中に埋もれてしまわない強さをもって欲しいと願う。


ハウスメ-カ-の行方

2010-03-31 07:44:52 | 住まいづくりの進め方、考え方

 建築に限らず言えることだが、母体が大きくなり経費も増え続けると会社経営は成り立たなくなり、会社を維持するには仕事を受注しなければならなく、無理な受注をし、最後は閉鎖に追い込まれる事となる。

過去にNO1であった殖産住宅も今は無く、今日の不況下の中、一時の勢いは無く、受注件数も減少し、母体を維持していくのが精一杯の中での品質は良くなることはなく、ますます利益を優先しなければならない中で作られる品質も問題となってくる。

今後はブランドやラベルに依存しない選択をしなければ
求める要望を満たす為の”家づくり”が出来なくなり多くの予算をラベルを貼ってもらうために使われる結果となってしまう。