よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

資金の流れ

2009-11-30 10:00:54 | とりとめもなく
 仕分け作業も終わり、公開された事により国民の関心度は高くなった事が、一兆八千億の無駄が懸念された事よりももっと大きな価値となった。
今まで国民は税金は言われるままに徴収されていても、何にどう使われ、果たして有効に使われているのかさえ感心を持たなかった。

今回、政権がかわり国民の目に予算の中身をさらけ出した事は、国民の意識を変える上では、最も有効な方法だと言えるが、今後そ意識をどのように組立、民意をどのように反映していくかが国政を動かす議員や官僚達の役割となる。
彼らは言わば繋ぎ役であり、動かしているのは国民でなければならないのに、何処かで勘違いをし、自分たちが国を動かしているのだと思ってしまうのだろう。

過去において日本企業もその考えが強く、管理職達の考えだけで会社動ていたが、終戦を期にTQC(タック)の考え方が日本に持ち込まれた。日本が最も得意とする物づくりをする企業がTQCを取り入れる事により、その性能は飛躍的に伸び、日本の精密機械の性能が世界に認められる事となったのも会社を動かす人達の意識変化により成し遂げられたと言ってもいいだろう。

一人の技術屋の意見がその会社に反映されるシステムがTQC(品質管理)の考え方であり、会社の為になる技術や意見を吸い上げ反映することにより、無駄を無くし技術の反映にも繋がった。このように、政治の姿勢も変わらなければならないのだろうが、それには国民一人一人の意識をまず変えなければ国は変わらない。 ”貴方任せで”あってはならず、自分の身は自分が守るのだという意識が大事になってくる。

仕分けと精査

2009-11-18 10:20:03 | とりとめもなく

 概算要求仕分け作業の前半が終了し、新たな隠れも発覚し、市町村では不正経理も見つかっている。
全てが悪い訳では無いだろうが、基本的にシステムの悪さもあり、正しくはない流用となってしまう。

全ての税金の使われ方を調査すれば、多分多くの無駄が見つかり、増税でしのいできた予算が見直される事になるのだろうが、何処までメスが入るかが疑問でもある。
結局、このような日本を作り上げたのは、国民に雇われた人達が、国の為に働くという意識が薄らぎ、組織の得や自らの得を考えるようになったからに他ならない。

面倒な仕事は一括下請けをさせ、余った金はプ~ルさせ、遊びの金や会食へと消えていった税金は計り知れない金額になるかも知れないのだ!
結局、国も、会社も意識の持ちようでその中身は大きく違ってくる。

住まいづくりにおいても、同じ事が考えられ個人が、業者から提出された内容を誰かが仕分けし、その先の精査をし無駄を無くさなければ、分からないまま品質に見合った予算ではなく、多額の無駄も含まれた建設費を支払う結果となってしまう。


住まいづくり会議

2009-11-17 08:50:47 | とりとめもなく

新たな試みとして、ネットを使いメッセンジャ-による”住まいづくり会議”と称する話し合いや疑問に答える会議としていきたいと考えている。
これは私も含め、消費者である立場で日本の流通や、それに掛かる無駄を観る機会になればとの意味合いがあり、一般的な商品は旨く節約しながら無駄を無くす手腕には優れているが、事建築に関しては”わからない”というのが現実で、分からないままやり過ごすのではなく、分からない中でも賢い選択をしなければ、日常で節約した事が一瞬で消えてしまい、間違えば負の財産を残してしまうことにもなりかねない。

一生に一度の大きな買い物にこそ、諦めることなく自分の想いや理想が詰まったものを手に入れるための努力と、原価の見極め経費を理解しながら、住まいづくり会議により、「無駄は買わない」という意識を持って頂ければと思っている。


仕分け事業

2009-11-13 09:01:32 | とりとめもなく

今、国では概算仕分け事業が行われている、目標額3兆円には程遠良い成果ではあるが、見直し案としはじき出されたのはここ二日間で500億円、我々にとっては膨大な金額であるが、これはほんの上っ面にしか過ぎず、掘り下げてもっと詳細を探れば多くな無駄な資金が上積みされる筈。

私達は今までこの無駄を気にせず、政治家と官僚にお任せ意識で過ごし、蓋を開けてみれば年間20兆円余りの金利を支払うまでに借金を膨らませるまでになり、国民一人当たり600万円以上の借金を強いる結果となってしまっている。
これは、政治家の問題だけではなく、問題は国民一人一人の意識が生み出した悲劇としか言いようがない。

私は、今まで建築界の中から、その意識を観る中で感じたことは、自分の資金で家を計画するにもかかわらず、
まるで他人事のような金銭感覚を持っている人が多く、
言われるがままの予算を受け入れ、予定予算をオ-バ-すると業者の縮小案を簡単に受け入れてしまい、
何故そんなに高くつくのかさえ追求することもなく、
ただ、「私達は素人だから信じるしかない」と自分に言い聞かせ、その結果多くの我慢と多くの無駄を強いられていることにさえ気付いていない現実がある。

クライアントの分からないところで建設資金は決まられた経費以外に裏で紹介料や指名料として使われ、これは今にはじまったことではなく、過去から当たり前のように行われている。
今、ここ和歌山でも業者間でささやかれている某設計事務所は、斬新なデザインで人気を集めてるらしいが、設計者は事務所に置かず、全て下請けに任せ、クライアントとの契約金と、施工業者にも多額の紹介料を要求するブロ-カ-的な設計事務所も存在するらしいが、一般クライアントには分からない。
日本人には、一度信頼すれば後戻りはしないという気質があり、日本人の良い所でもあるが、自らを守る為には良い気質だとは言えないだろう。


これからの日本

2009-11-09 19:57:20 | とりとめもなく

 中国の経済成長率は目を見張る物があり、あと数年で中国経済が経済大国と言われる時が必ず訪れる。
日本は昭和45年頃からめまぐるしい成長を遂げ、経済大国の仲間入りを遂げ、豊かな国と称される、使い捨ての時代に突入し、今なおその意識は残されたまま過去の貧しい時代に持っていた意識に戻せずにいる。

資源も無く、輸入に頼り、技術力が日本の唯一誇れる資源かも知れないが、中国は日本の13倍の人口を有し、貴重な資源を有している。
中国が安定期に入る頃は、中国の貧困格差の巾は広がるだろうが、中流階級以上の人口が日本の人口の数倍になるかも知れない。

そうなれば、日本の市場はアメリカから中国に移り、日本経済もその影響を受け日本の技術が売れるかも知れないが、今も中国の技術力は確実に進歩し、果たして日本が技術力を売り物に出来るかどうかは未知数だろう。

今言える事は、経済成長の可能性は低く、日本の生きる道は、今の流通している資源をリサイクルしながら、しのいでいかなければならない事は確かなようだ!
家も例外にいえず、今までのように古くなったら立て替えるとの意識は無くし、出来るだけ長持ちする家づくりと、ランニングコストを押さえられる質を求めなければならなく、ラベルの高さで選ぶ時代ではなく、質のレベルの高さが求める意識を持たなければならない。


消費税、デッキ、浄化槽全て含めて1900万円の家
     

http://hiroba.digibook.net/d/a315af1ba19c9e1db35d67577d21f0cb/


見極めなければならないこと。

2009-11-06 21:44:32 | とりとめもなく
 日本はアメリカやカナダと違って、家に対しての思い入れがある。 日本は土地を守り、生まれた場所を守る民族で、生まれた家を守り、その地域を守る文化を持ち、私達はその環境の中で育ち、時代が変わっても受け継がれて来た精神は変わらない。

昔の家は、確かに良い物を造り、紙と木と土で作ったものだが、頭領が家づくりを取り仕切り、こだわりを持って地域にいい建物を残す事を旨とし、儲ける事を最優先にはしていなかったような気がする。
だから100年経っても狂わず今も存在している木造建築は、私達が観ても感心させられる造りのものが多く観られる。

今日、経済の発展と共に金儲け主義が優先され、過去の穏やかな物づくりが出来る時代は過ぎ去ったのかも知れない。
全国チェ-ンの大規模な会社が信頼され、本当に良い住まいを造ろうとした頭領はその時代の中では仕事が取れなくなり、殆どが工務店やハウスメ-カ-の下請けとして生きていかなければならなくなった。
これも時代の流れだと言ってしまえばそれは、そうなのかも知れないが、私達が中立的な立場から本来の建物の価値から考えると、住む側にとっては、時代の流れだからと言って妥協出来ない。

手に入れた建物のラベルは一流なのだが、品質や素材から価値を考えれば、ラベルと品質は比例せず、 「これだけの高い建設費で、何でクロスと合板ばかりで仕上げるの?」、そんな疑問は持たないのだろうか?・・・と常に疑問を感じている。

予算の見極め

2009-11-04 08:09:25 | とりとめもなく

 今国では予算の見直しが始まっている、戦後60年余り概算要求は殆ど検証されることなく、国の反映と共に予算は膨らみ、不足すれば税金を徴収すれば良いと、巨額な資金をダムに投入し、高速道路を造り、自然の破壊も考えず人間の我が儘でしたい放題の無駄を作り上げて来た。

これから国や個人が考えなければならないのは、絶対必要な物だけを造るという意識をもって進まないと後に後悔するのは、やはり国民に跳ね返ってくる事を考えるべきなのだろう。
概算要求の仕分けも始まっている、限りある予算をどう使うべきかの仕分け作業は当たり前のことで、今まやっと国民の目線でこの作業が始まった事は進歩の第一歩だと言えるが、大事なのはこの仕分け作業の先をどう進めるかが一番大事になってくる。

予算をどう生かすかを考え、使われる予算の行方を検証し、今まで行ってきた 立て前的な入札に頼らず、発注側が原価をはじき出すし、無駄な経費を天下り法人に吸い上げられないようなシステムも考えなければならないだろう。
個人の大きなプロジェクトである家づくりも同じで、立て前の入札に頼らず、一つ一つの原価を見極めれば、無駄な入札をしなくとも住む筈。

入札とは、原価を見極められないから、複数の会社に予算を出させ、それを比べるだけのもので、昔からの古い見極めの手段であり、もうそろそろ賢い選択肢に考えを変えるべき時代に来ている。