よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

年の終わりに

2009-12-30 23:13:32 | とりとめもなく

2009年もあと一日で閉じる事となり、新しい年がはじまる。
この一年を振り返ると、今までにない不況を感じ、不景気一色の一年を見せつけられ、国民は意識を変えるべく新しい政権に国を預けた。
新しい政権になり、霞ヶ関が翻弄され、その配下にある法人4000余りの中の無駄金のほんの一部ではあるが、それを知ることが出来た。

国はデフレ傾向にあると認め、デフレで不景気に落ち込むのは世界初だとか?
物が売れない、売れないから価格を下げるのだろうが、今、日本は色んな物を既に手にし、中国やインドのような途上国のような購買意欲はあまり無く、家電や車などは買い換え需要に過ぎない。

価格を下げただけでは購買意欲を起こさせる事にはならず、むしろ企業が利益を割り込み、結局はそのことにより、スパイラル化し、ますます景気は悪くなっていく事になる。
新しい商品を生み出さない限り、日本の購買意欲は沸かないだろう。
この不景気を抜け出すには長い時間が必要かも知れない。

 


とりとめもなく

2009-12-21 09:49:40 | とりとめもなく

 地方空港の在り方、高速道路、ダム建設、等を今後どのように動かして行くかが問題で、せっかくここまで来たのだからと、未練たらしく国の予算を使って温存すれば、いつかそれが足かせとなり、身動きの取れない重さとなっていく。

和歌山にも、例外に漏れず空港はあるが、搭乗率は多分見込みの20%も無いんじゃないだろうか?
大阪の関空の利用率が低く、毎年赤字を出しながら、国の税金投入無しでは運行出来ないのに、和歌山の地方空港はもっと深刻な状況と推測出来る。

私達の知らないところで計画がはじまり、利権がらみで
予測は立てられ、現実とは大きくかけ離れ、出来てしまったのだから仕方が無いと誰も文句を言わず、税金でまかなっている。
これが日本人の温厚さなのか?・・・或いは事なかれ主義なのか?

家づくりに携わっていて、同じような事を感じる。
空港や、ダムは直接的な負担はないが、家づくりは、まともに自らの家計に影響を及ぼし、高い家を作ればその負担は増えるが、どこか人事のような感覚があるように見えてしまう。

経費が増えれば、その分だけ建物にかける費用は少なくなり、当然品質は低下することが理屈では分かっていても、それを避けようとはせず、世間の流れに乗る事を優先する傾向にあるのだ。

出来上がってしまって気がついた時「まあ 仕方がないか」となってしまう。


 住まいづくり HP
   http://danarchitect.web.fc2.com/


とりとめもなく

2009-12-13 23:31:08 | とりとめもなく

 「この国の住人は人の意見に流されやすい」とコマ-シャクで・・・。
ああ・・なるほどと頷く。
理解は出来るが、自分の事として受け止めないのか?
何処かで、自分はその中には入らないと思っているのか?

自分を分析してみる。
このコマ~シャルを聞いても、別に憤慨はせず、もし自分がその住人に入っていると思っても、「まったくだ!」と笑ってしまう。

「どげんかせんといかん!」とは思わない。
何処かで納得しながら、当たっているから笑えるのかも知れない。

でも・・「どげんかせんといかん!」。


とりとめもなく

2009-12-12 08:00:03 | とりとめもなく

 今年もあとわずかで終わり、新たな年の始まりがある。
毎年同じ繰り返しではあるが、今年は少し違うように思える。
100年に一度と言われる大不況に陥り、失業者が増え、日用品が安くなり、国民の意識が変わり新政権が生まれ、官僚達の税金の無駄遣いのほんの一部ではあるが、あぶり出され、自民党政権では手が付けられなかった分野が少しずつではあるが分かるようになり、国民の税金に対する意識も芽生えはじめるかもしれない?

こんな文章を書いていると、何時も日本人は本当に温和しい国民なんだなぁ!・・と思ってしまう。
以前にも書いたが、カナダに住むポ-ルが「なんで日本人は何時も温和しいのか?」と言うだろう!
「カナダでこんな事が起これば、必ず暴動になってしまう」
と、いつか言われた事がある。

しかし、彼曰く「奥さんは日本人がいい!」と言う。
彼の奥様も日本人、彼の子供も純粋な日本人のDNAを持つ。
彼は、カナダ人だが、日本人の温和しさに疑問を持ちながら、日本人の良さをよく分かっている。
暴動を起こさない優しさと、控えめな日本人の気質を彼は愛しているのだろう。

私は、日本人でありながら、何処かに苛立ちを感じ、
むしろカナダ人の気質が好きだ。
ポ-ルと同じ会社に勤めている岩田さんは、何年か前にカナダに家族と共に移住し、私達の仕事をサポ-トしてくれている。
40歳代だろうか?・・はっきり歳を聞いたことは無いが、
日本のきめ細かさを持って、カナダでの施工図を書いてくれるが、カナダ色に染まっていく彼に、時々「この内容はカナダ的でしょ?・・もっと詳細を・・」と意見する時はあるが、今まで大きな間違いは無く、安心出来る。

彼に、日本とカナダの住み心地について聞いたことがあった。
彼曰く、「環境はよく、住み心地はとてもいい」と言う。
特に日本人と違う所は、物事をはっきり表現し、日本のようにファジ-な部分は少ない為、あまり詮索する必要が無く、人と人の付き合いが楽だと言う。
周りをあまり気にせず、自分の考えや自分の意見をはっきり表に出し、日本のように、心に貯めないのだそうだ。

ちなみにこの意識や気質の違いは、カナダと日本の国の始まりに起因するように思える。
カナダは、開拓者により国がつくられ、日本は限られた国土の中で、単一民族として成長し、土地を守り、農耕により国を作り上げてきた。
日本は土地を守る術を身につけ、カナダは人を受け入れ旨く生きていく術を学んだのだろう。



 


施工業者の見極め

2009-12-10 16:26:44 | とりとめもなく

建築業界はますます不振傾向の色が強くなってきた。
懸念されるのは運転資金欲しさに安い契約金、つまり
原価を割り込んだ赤字覚悟で受注する業者が増えてくる。 過去のオイルショックの時もしかり、背に腹は変えられないと、資金を回す目的で誰にも出せない金額を提示する。

建てる側に取ってみれば、安いに越したことはなしで、飛びついてしまうが、それを旨く渡り抜けた人は儲けものと言えるだろうが、手放しでは喜べない所はあるが、専門家でなければ見抜けないところで手を抜き、出来るだけ赤字を少なくする。

過去に、その被害に遭ったお客さんが相談に来られた事があるが、それは最悪のケ-スで、5社のうちで一番安い業者と契約したのだが、着工して基礎を掘った時点で、不当たりを出して倒産し、社長は夜逃げをし、連絡が付かず、残された施主は契約金の400万円を支払い、結局350万円それ以上ドブに捨てた事となった。

もし、契約時に金額の見極めが出来る人が居たなら、中身を検討し、この金額ではこの家は出来ない筈だと見抜けた筈なのだが、そこは日本人の優しさがあり、厳しさを持って立ち向かえない気質もあり、最悪のケ-スは考えず、施工業者を信頼してしまうのだろう。

今後、またこのようなケ-スは多発することは間違いない、それを避けるためにはプロの目で中身を見極め、
安さに乗るならなおさら、途中で倒産されても損のでない方法も考えた上で臨まないと資金を失ってしまう。

家づくりで失敗しない方法は、施主が直接施工業者と渡り合わない事と、つまりプロと素人の交渉は避ける事であり、交渉する場合必ず施主側からの専門家を入れなければ、施工業者のペ-スで決められてしまう事になる。

明細書と単価がしっかり表記されていない施工業者は除外し、一式見積もりの項目の多い業者は信頼出来ないと考えるべきでしょう。
意外と積算が出来ない施工業者は存在し、それでも仕事は受注しているようで、多分一式見積もりでも通用する優しい御施主様が、居るからなのだろう。

以前そんな業者が施主の知り合いだからと見積もり書を持って来たが、A4用紙2枚に書かれた最悪の見積書で、本体工事一式と、経費一式とオプション工事一式の
の3項目しかなく、この内容で工事を進められればたまらないと、丁重にお断りした。

帰り際に「どうして見積書をつくらないのですか?」と聞いたところ「見積書明細は書いたことがありません」との答えが返ってきたが、それを聞いて言葉が出なかった。
明細書が無ければ何を根拠に契約したのかが分からず、悪く考えれば着工してしまえば施工業者の意のままで動かせると言うことになってしまう。
そんな業者が今なお仕事が出来てるってことは、信じられないが、そこが、日本の穏やかさであり、無防備さでもあるのかもしれない。



 


はたん

2009-12-07 09:15:19 | とりとめもなく

 本年度は住宅の競売物件が過去最高となったそうな!
終身雇用は過去のものとなり、時代が進み企業の生き残りをかけた生存競争のなかで、私達労働者は寒い冬を迎え、今後この状況はますます深刻な事態となっていくことは間違いない。

25~30年の住宅ロ-ンは今後見通せなくなり、貸す側も借りる側も慎重に考えなければ、”今は苦しくとも、先で収入がふえるから”といったような、見込み計算は出来なくなり、逆に収入が減っても支払っていける事も想定に入れなければならない時代となった。

そこで、まず考えなければならないのは、このブログを通して書いてきた事なのですが、安い家を買うのじゃなく、
無駄を無くした家を建てることを考えなければ、結局無駄な資金を支払い要望を満たす為に高い建設資金を支払わなければならなくなってしまう。
私達国民は、集団心理に乗りやすいと言われているが、もうそろそろ自分を守るため、集団の中から抜け出し、自らを守る手立てへと方向を考え、その手段を見極めなければならない時代へと来ている。

みんなが、良いと言うからとか、知人がそこで建てたからと言ったようなきっかけで業者を決めてしまうのが日本には特に多く、金額と内容を査定した上で決めるケ-スは少ない、世界的にみても、高額な住まいであり、高額ではあっても、品質は金額に見合った内容とは言えない。

高度成長期の中で出来上がった無駄が、今日本の財政を圧迫し、我々への税金へと跳ね返ている。
一度作り上げた無駄は簡単に取り去る事は出来ず、負担は続く事となる。
個人の財政においても同じ事が言え、一度作り上げてしまった家は後戻りは出来ず、無駄に気付かなまま住み続けるのがいいのかも知れない。  

 

 HP・・・・・・・・・・http://danarchitect.web.fc2.com/