競争入札の中では原価は問わない、仕様書に書いている内容に忠実に金額を出せば、後は金額的に安い業者で決まる事になる。
入札前には、予定入札価格が提示され、今問題になっているダム工事においても、入札前に設計見積りがあり、これを越える建設費用では落札出来ない。
つまり、事前に出される価格は、余裕のある金額であると言ってもいいかもしれない。
過去、国が行ってきた工事の落札価格は、事前に出された予定価格の、殆ど100%に近い金額で落札されている。
普通、このような事は無く、複数の業者が入札に参加した場合、参加した数だけの工事費があり、上下で、2~3割以上の開きは必ず出るのが現実だろう。
競争入札は時によってはパホ-マンスに過ぎないものとなってしまう。
競争入札と違って、原価積算は、価格競争ではなく、品質に基づき、掛け値無しで商品を買い、施工業者の使っている下請け業者が高ければ、設計者の判断でその業者を入れ替える事も出来る。
原価積算とは、流通価格の中で最も安い価格を優先し、施工業者が使っている下請け業者を越え、価格を絞り込む方法といっていい。