よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

久々の雨

2011-02-28 10:11:12 | とりとめもなく

今日は・・・雨。
この季節、雨が降るごとに暖かさを増し、春の訪れが雨とともに近づく。

この雨は命をはぐくむ雨、河川敷の生き物達に力を与える雨となる。花が芽吹き、それにつられ命の躍動が活発になる。

歩く度に新しい命の発見があり、その香りとともに春の訪れを感じる。

・・



ねね・・・ボ-ル投げてよ!

モカがやってくる

かまってやりたいけど

そうすると 遊びモ~ドに突入

誰かが遊んでくれないかと

誰かが反応してくれないかと

事務所を行ったり来たり



N邸新築工事

2011-02-27 16:11:57 | N邸新築工事

N邸に自然木が届いた。
N様ご夫婦望んだ自然木、3年程前に暑い夏に私が切り倒した槇(まき)の木
製材所に預かってもらい、3年が経過し乾燥もよくヒビも入っていない
まだまだ乾燥は進むだろうが、保管がよかったのか
、ひびが入らずに乾燥が進んだ為、今後乾燥が進んだとしても、大きなひびは入らないかもしれない。

日曜日だが、多くの人が集まってくれ、製材所の社長も現場に届けてくれた。
昨日、製材所の社長から電話が入り、4メ-トルに切らせて欲しいとの電話が入ったが切らずにそのまま運ぶように指示をした。

                

  

3年前伐採したとき、この形は頭に残っていた。
25本切り倒した中の形のいい4本の中の一本
これを使ってあげようと、N邸の設計に取りかかった時から決めていた。

                

  

 

何キロあっただろうか?
多分100キロ以上はあったと思われ、130キロを吊れるウインチを
慎重に動かし吊り上げた。

    

  

  
見よ!・・・この迫力!
樹齢80年以上は経っている槇
完成後、訪れるお友達も、この迫力に驚くことだろう。

 


6人が2時間かけて建物の中に引っ張り込んだ
総長さ4.6メ-トル・・・完成が楽しみになってきた。


特殊養護老人ホ-ム」

2011-02-27 09:22:50 | 物づくり

                                   

  特浴に採用した水圧昇降式浴槽だが、費用は高く採用には勇気がいったが、出来上がってみればオ-ナ-にも、従業員にも喜ばれ今後入浴時の介護手間が楽になり、過酷な介護も少しは楽になり、また入浴される入所者も、安心しゆっくり体を温めることが出来るだろう。

                           

特養の改修工事が3月で完工となる。
外壁をすべて断熱材70mmで覆い、サッシはすべて取り換え、ガラスは複層ガラスと真空ガラスを併用。

電気使用量はネット上で日々の使用電力量を確認でき、大阪でも電気使用量の見張り番が居る。

目標の節電ラインを決め、その決めた目標値を超えそうになると
携帯やパソコンで警報が鳴るように設定されている。
節電意識を持つことにより、断熱効果をコストに反映することが出来る。

 


春だ!

2011-02-26 08:15:33 | とりとめもなく

昨日、春一番がふいたとか?

春だ!

大好きな季節だ!

命が芽吹き、鳥たちは恋の歌を歌い

そのメロディ-にのって

花々が色を添え

大合唱を始める大地

それに誘われ

愛犬 モカが走り

川の中にダイビング

紀ノ川河川敷が

春に包まれる時が始まる

 


クライスチャ-チ

2011-02-25 07:52:55 | とりとめもなく

ニュ-ジ-ランドを襲った地震の被災映像が伝えられ、語学学校の倒壊現場が映し出されている、特に被害が多く、日本人の犠牲者が多い現場だからなのだろう。
現場の映像を見る限り、建物は外に倒れておらず、内側に倒れたと考えられ
倒壊映像を見る限り、壊れた断面には鉄筋量が少なく所々に見える鉄筋は細く、ピッチも荒い。

多分地震の時鉄筋量の少ないスラブが抜け、支えを失った柱は支点を失った為、内側に倒れ、その衝撃やねじれで柱も粉々に砕けた為、柱や梁は原型を留めないまでに砕けたと考えられる。

思い出されるのはアメリカのツイ-ンビルの崩落現場に似ており、高い部分が崩落を始めれば、その加重により次々と下の階を押しつぶしていったのが
ツイ-ンビルの倒壊で、ニュ-ジ-ランドの倒壊したビルも、同じような力が働いたと考えられ、地震の力と落下荷重が加わり、爆破解体した時と同じような現場となっている。

爆破解体も建物を内側に倒すよう計算され、スラブ、柱、壁を順番に爆破し
内側に倒す。
ニュ-ジ-ランドも日本と同じような地震国でありながら、そう古くないビルが
崩落し形を留めないまでに粉々になることは考えられず、耐震基準を満たしていれば原型を留めた部分が残る筈だが?・・と。

 


馬鹿な国会議員達

2011-02-24 07:54:13 | とりとめもなく

国会は遅々として進まない。
小沢の処分が気に入らないからと、予算案には反対するとか、
あの議員が言った言葉は気に入らないとか・・・まあ国会議員が
国の代表であることを忘れ、個人の感情論や、権力の争奪戦の中で
やるべきことをやっていないのが現状。

自民党も、政権奪回に色気を出し始め、今解散に持っていけば勝てると思っての戦法をとっていることは誰が見てもわかり、過去60年の自民党がやってきた
膿が今の日本の経済を危うくしていることさえ忘れ、目先の権力争いの中で
意欲を燃やしている。

なんてことだ!・・国民の生活を考え、今は派閥を超え、党派を超え
日本の安定の為、協力し合って国を進める事が大事なんでしょうが
個人の欲の中で、国民の税金を懐に議員間の足のひっぱりっこをし

平気でバッジをつけ、俺は国会議員だ、選ばれた人間だと、おもっているのだろうか?
お金の心配がなく、権力闘争が出来れば楽しいだろうが、そのおかげで景気は一向に好転せず、霞が関の官僚連中は自分たちに向けられていた矛先が国会に向けられほっと一息していることだろう。

いまは、陣取り合戦をしている場合じゃなく、与党も野党も、衆議院も参議院も
日本を良くするために何をすべきかを考えなければならない時だろうに!


地震

2011-02-23 07:52:20 | とりとめもなく

ニュ-ジ-ランドに地震発生した。
また多くの命が失われることになるだろう。
自然の驚異には人間の力は無力に等しく、受け身のなかで命を守る
術を考えなければならない。

煉瓦つくりの建物が崩壊し瓦礫となり形は留めていない。
煉瓦や石作りの家は風には耐える力は持っているが、揺れに対しては
不利な条件となってしまい、建物の重さに比例し地震力は増すこととなる。

地震に対しての技術力は日本が世界一優れているとい言っても間違いではないだろうが、それでも神戸の震災では多くの家やビルや高速道路が崩壊し、
多くの命を失った。

地震はその蓄えられたエネルギ-によって大きさが違いまた震源の深さによっても違ってくる。
多分すべての地震に耐えうる建物は作れないかも知れないが、私たちが考えなければならないことは、地震にたいしねばり強い建物にし、崩落してしまわない建物にしなければならない。

命を失わない為の強度を持った家でなければならないのだろう。
南海沖地震は必ず起こるだろう。
その大きさは予知できないにしても、おおきなエネルギ-を蓄えていることは確かで、それまでに耐震強度のない建物の補強を進めなければ大きな被害を受けることになる。

もっとも危険な建物は、40~50年前の鉄筋コンクリ-トの建物で二階建て以上で10階建て以下の建物は神戸地震クラスが起きるとひとたまりもなく
倒壊してしまうと考えられる。

古い学校や、50年前国が推進した集合団地などはもっとも危険な建物と言え
るだろう。


製材所へ

2011-02-22 16:02:25 | N邸新築工事

朝一番に友淵に向かうことになった。
工務店社長から、N邸の段板と居間に建てる自然木を決めて欲しいとの
依頼があり、山を越え谷を渡り、1時間の道のりを走ることにした。

外はすでに春の暖かさ、ジ-プのホロも暑くなってくるほどの陽気のなか
気分よく いい段板に出会えることを楽しみに・・・・。

これはヒノキの面皮つき、工務の社長が彼の知っている製材所で探したところ
杉の丸太しかないとのこと。
ならばと・・私が動かなければらちがあかなくなった。

早速電話を製材所にいれ
「社長!・・・階段の段板に使うヒノキの面皮つきは段取りできる?」
・「丸太買ってきて引かんとないなあ!」
「生かい?」
彼は好みが私と似ており、せっせと変わった原木を集め、それを製材する
変わりもので、奥さんから「こんなもの何につかうの?」と言われているらしい。

ところが、ところが・・・それを好む好きものの一人が私であることも彼は
よく知っている。



33

みてよ!・・この曲り!
自然が作り上げた造形美!
思わず・・・おしっこちびりそうになった。
「3万円だったら 考えてもええわ!」
・「ええよ・・。」

彼とは常にこんな値交渉で済む。
高いの安いの・・と交渉はほとんどなく
相手の事も考えて こちらは値をつける。

いいものは いいと認めてやり。
普通の板なら 遠慮しないで思いっきり安く値をつける。
彼は今まで「そんな値なら売らん!」と言ったことがない。
こちらの値踏みを理解しているらしく
「檀さんに高い値を言っても はじかれるだけや」

と彼は言う。
「この曲がったケヤキ 一枚では厚すぎるから二枚にひき割ってな!
製材賃も込みの3万円やで」

交渉成立で・・一枚が15,000となる。
私は値段を交渉する時「これいくら?」とは聞かない
常にこちらから値段をつけ 指し値で買うことにしている。
相手に先に値段を言わせてしまったら、あとの交渉は
値切りとなってしまい 値段を言ってしまった本人も
プロの意地もある。

時には向こうの思惑より 高く指し値をつけることもあるだろうが
その時は、なんとなくわかるが、指し値通りで買うことにしている。
それも含めて、彼はこちらの言い値で商品を出すのだろう。

あまり・・いい時はないだろうが、多分元値はどれくらいで買ってくるかは
こちらも分かっている。
変木はうまく使ってこそ価値があり、イメ~ジが湧かない人には
価値がなく 使いにくい材料でしかない。


試練

2011-02-22 07:49:02 | 住まいづくりの進め方、考え方

昨日、知人の紹介で店舗建設にあたり設計事務所に図面を依頼し、施工業者に見積もりを依頼したところ予定予算3000万を超え4400万円の見積もりが出たので相談に乗ってほしいと言う事だった。

三社から見積もりを取ったが4400万円が一番安い見積もりだったらしく、
一番高い業者はいったいいくらででたのだろう?
設計された図面を見せてもらい、見積もり書も見せてもらったが、たかくつく要素はいくつかあり、施主の要望を満たすため高くなったものもありそうだった。

高くついた大きな問題は設計者にあり、もしその設計者が依頼者の予算を
意識し設計していれば1400万円も予算をオ-バ-する筈はなく、
調整可能な予算が出た筈で、今回の見込み違いの責任は設計者にあると言える。

設計するにあたり設計者がまずやらなければならないのは、店舗に必要な備品、設備など店舗を動かすうえで必要なものの金額をだし、予定予算から
その金額を引いた残りの金額で建物を考えなければならないはず。

ところが図面をみれば100㎡の平屋建ての店舗を鉄骨造で設計しており
鉄骨造にした理由は開口が広すぎ鉄骨でなければ作れないとの理由だったと言う。

予算の中から言えば鉄骨造を提案すれば予算の範囲内でできない事は
プロであればすぐに分かる筈。
予算の中から備品の費用を引けば、1500万~1700万円で出来る
建物を設計しなければならず、鉄骨造は論外となるだろう。

木造基礎と鉄骨造の基礎を比較しても、100万円の差額はでてくるはず。
多くの設計者が建物の費用がわかっていない。
だから、入札の手段を使わざるを得ない。

複数の業者から見積もりを取り、その中から安い業者を選ぶ方法が殆どで
もし設計者が予算を見極める事が出来れば入札をする必要がなく
安心のできる施工業者と膝詰めの金額交渉をすれば予算を極端にオ-バ-することはない。

依頼者は建築の知識はなく 設計者を信じ自分の思いを託し
予算を預ける。
その予算を生かせず、設計された図面は商品とは言えず予算にはまらない
図面は単なる絵でしかない。


春近し

2011-02-21 08:21:06 | とりとめもなく

春もすぐ近くに来ている。
暦の上では春。

冷たい風の中に春の風が混じっている。
私春ですよ・・・と言ってる。

この堤も春を感じたのか 新芽が顔をだす。
この芝の状態も 春になれば草が生い茂る。

 

この反対側の堤は紀ノ川河川敷、春になれば花々が咲き
新しい命の活動が始まる。
タンポポ、水仙 ユリ・・・。

この河川敷には いたどりが生息し、春の味覚を味わうことができ
散歩しながら春の収穫が楽しみでもある。
20秒湯がいて皮をむき、水に一晩さらし灰汁を抜き
煮つけや炒め物にすれば美味しくいただける。


気質の違うさくらとモカ。
本当はさくらもフリ-にし二匹が自由に駆け回るのを望んでいるのだが
さくらは自由を与えるとどこかに行ってしまう。

狩猟犬として生まれて来た気質なのか
お尻を振りながら どこかへいってしまう。

家には帰ってはくるが、他の犬に出逢えば噛む危険性もあり
自由にするのは危険なためリ-ドほ外すわけにはいけないのが
可愛そうでもある。


2011-02-20 19:14:21 | とりとめもなく

人は夢に向かって進んでいるとき辛さはあまり感じることなく、進む事が出来るが、夢を持たない時期には辛さをより多く感じるような気がする。

夢には個人の夢と、共有するゆめがあり、個人の夢は挫折する場合があり
共有の夢は支えながら進める強さがある。
私の夢は・・いろいろあるが、できればみんなで何かを実現できるならと思っている。

基本的には物づくりの中から何かを作り上げれば楽しいだろうと思っている。
過去に、村づくりをと考えた時期があり、田舎の村の中にある人と人が繋がる良さがある 近代村と表現すればいいかもしれない。

土地探しから、家づくり、食べ物に至るまで自分たちの手でできる限りの可能なものを作り、自給自足を目指す。
夢を語るのは簡単ですが、実現は簡単ではなさそうだが、情熱さえあれば
不可能ではないと思っている。

野菜もその気になれば作れる。
パンを焼こうと思えば焼ける。
家も作ろうと思えば作れる。

与えられたものに慣れてしまっている生活を抜け出せばできる事。
畑や田んぼは・・継承者が少なく、休耕地はいっぱいあり、
知識を持った高齢者もいっぱい居る。

それを如何に動かすかが成功の鍵となり、米は農家と直結し
米屋やス~パ~で高い米を買う必要もない。
白川郷に結(ゆい)という組織が出来ている。

これは、自分たちの家を守るため日々生活の中での人と人の繋がりから
産み出されもので、合唱づくりの屋根をふき替える時、結の力が必要となる。

村中の人が仕事を休み、屋根の吹き替えに奮闘する。
そこに参加することにより、自分の家も守られる。

白川郷に限らず、私の田舎にも同じような結束があり、過去に台風で物置の屋根が飛ばされた為、和歌山から材料を積み修理に帰った。
田舎に着き10時頃から修復し始め、30分もしないうちに釘袋を腰に巻いた
近所の人が工事に加わり、昼ごろには5人が増え、2日かかると思っていた工事も、一日で終わることができた。

これは昔から村で伝わった助け合いの心で、当たり前の事であり、誰かに言われて参加することとは違い、生活そのものなのだろう。
みんなで土地を買い、みんなで家を作り、みんなで野菜を作り
そんな集合体が出来れば楽しいだろう。


回想-18

2011-02-20 12:09:11 | 回想

K邸が動き始めた。
勇気と、情熱と、想いを込めて、今までの屈辱を取り返すかのように
愚痴を言うことなく、奥様は、思いをいっぱい綴ったノ-トを持って
せっせと事務所に通った。

ご主人は殆ど打ち合わせには参加しなかったが 多分すべてを奥様に任せているのだろう事はこちらにも理解できた。
奥様が一番こだわりを見せたのがキッチンで、自分の使いやすい配置をノ-トに書き、こちらはそれをスケッチにおこした。

いろんな方向から検討し、数多くの配置を書き、収納一個に至るまで、何をそこに収納するかも決めていた為図面の手間はかかったが、迷いの無いぶん仕事は進めやすく、また楽しく仕事は進んだ。

システムキッチンに頼らず、自分の使い安いキッチンをオリジナルで作る
楽しみと、その価値をよく知っていた。
殆どのお客様は別注のキッチンは高くつくと思い込んでしまい、オリジナルキッチンは想定外だと思っている人が多いが、作り方によればシステムキッチンとの値段さはあまりなく、お気に入りのキッチンを作ることができる場合がある。

オリジナルキッチンがすべていいわけではない。
システムキッチンには優れた所があり、細やかに収納トレイを組み込んでいる作りはオリジナルとの違いでもある。

キッチンメ-カ-は各部品、つまりトレイなどは単品で出すのを嫌い、値段はつけているがそれを単品で出すことはしない為、オリジナルキッチンにそれを組み込むことは難しくなり、手に入れる事が出来ても高い商品となってしまいう。

K邸キッチンはすべて無垢材を使い箱を組み、天板は人造大理石を別注し、
引出の取っ手は、既製品に奥様の気に入るものが無かった為、事務所の工房に眠っていた桜の曲り木をバンドソ-で製材し、おそろいの取っ手を20っこほど私が作ることにした。

自然が作りあげた曲線は人間が作り上げたものとは違い、その美しさと
強度も兼ね備えている。

予算の面からもいろんな提案をし、最大の予算削減の提案は外壁、屋根を
一つの業者の工法で仕上げてしまう事が予算削減につながり、メリットも期待できるため、K様には建築概念を超えた提案をすることとなったのだった。

つまり、外壁に使う外断熱を屋根にも使い、屋根葺き材をなくし、それに伴う板金工事もなくし、予算削減と、水の侵入する隙間ができないよう、すべてを断熱材で包んでしまう工法での提案をK様に相談したのだった。

それには屋根を断熱材で仕上げることにより水の侵入を防げるという根拠と
実験デ-タ-が必要となるため、メ-カ-にそのデ-タ-をとるよう指示を出した。

実験は、断熱材の上に仕上げをしたものを下に置き、その上に直径60㎝高さ
60㎝程度の円筒形に水を入れ、10日間水の浸透実験を行い、理論通り
断熱材は水圧での変形もなくまた水も漏れない事が実証され、その実験デ-タ-を持って、K様のご主人に提案した。

K様のご主人は大学の教師でもあり、ドイツ留学の経験もあり広い知識と、職業柄理論から物事を組み立てる知恵をもっていた為、この提案は必ず受け入れてくれるだろうとの自信はこちらにもあった。

案の定、ご主人は迷うことなくこの工法を理解し、受け入れられ実施設計にと進み、予算軽減と、建物の断熱効果が期待された。
省くものは徹底して省き、こだわる部分は徹底してこだわった。

薪スト-ブもこだわりの一つで、ご主人が夢を持ち採用したいと望んだ
唯一の我儘で、触媒付の二次燃焼室を持つ優れものの薪スト-ブを北海道から取り寄せた。

暖かい家で、夏の暑い日は床下の冷気を家に取り入れるため、床下ハッチを食堂のテ-ブル下に組み込み、網戸を付け虫の侵入を防ぐようにしたのだった。
暑い空気はロフトの3つの窓から外に逃がし、冷たい空気を床下から取り込む工夫を考え、できるだけ機械に頼らない自然の涼しさで過ごせるようにと
考えたのだった。

                                    つづく。


N邸新築工事(現場打ち合わせ)

2011-02-19 07:34:53 | とりとめもなく

昨日はN様ご夫婦も現場に来ていただき現場で打ち合わせを行った。
杉板も現場に搬入され、木材市で購入した杉板は素晴らしく、建材店で買えば倍の金額で売られるだろう!

坪4500円程度で買った杉板、赤身が殆どで、安い杉板だと白身と赤身が混じる、つまり白身の杉板が多いと言う事は細い丸太を板にしたことになり、間伐材を板にする場合が多い。

年輪の幅が広い場合は南で生息した杉、年輪の細かい杉は寒い地域で生息したものとなり、和歌山より南は年輪が広く、北は年輪が細かくなる。

地中に鉄分が多い場所は赤身が黒に近い赤となり、あまり好まれない色となる。
N邸吹き抜けの天井は全て赤身の杉板でそろえる事が出来るだろう!
和室の天井も同じ杉板で仕上がるが、赤身優先順位は吹き抜けとなる。

N様との現場打ち合わせも和気あいあいと進み、ガラスブロックの位置や
クロ-ゼットの棚の配置や高さ、ハンガ-パイプの高さなぞ、住む人の身長に合わせ高さを決める。

次回N様が現場に来られる時には、仕上げも進み見違えるまでに仕上がっていることだろう。


住まいづくりのゆくえ

2011-02-18 07:25:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

和歌山30年前ハウスメ-カ-の進出が本格的に始まり、展示場ができ、集客することにより売り上げを伸ばしたが、年々販売頭数が減少し生き残りをかけた展開となりつつある。

殖産住宅は消え、エス・バイ・エルが消え、ナショナル住宅は撤退し、三井ホ-ムもこの和歌山から撤退するとの噂が出ている。
消えてしまった業者や撤退してしまった業者で建てた人たちは今後メンテナンスはどうなるのだろう。

建物の維持管理は、本来建てた業者が関わり、業者はメンテナンス費用も見込んで建設費用を決めているが、なくなってしまった業者にはメンテナンスを依頼する事さえできない。

出来上がった商品を店頭で買う場合、対応に当たった販売員の対応の良さや感じのいい人だからと他の店に行かず決めてしまう場合はあるだろうが、
住まいを決める場合そんな訳にはいかない所がある。
その家に長い年月住まなければならず、感じのいい営業マンだから品質の高い、納得できる価格で建ててもらえると言う事にはならない。

日本人は優しさを好み、親切心を好みそれに触れると本質を見失い
信頼してしまい 周りの友達から助言があっても頭に入らず、思い直す事さえ考えず自分の選択を信じようとするのだろうか?
自分を信じることで 500万円~600万円が無駄な経費に消えてしまっても
納得できるのだろうか?

多分、それは許されないだろう、誰も納得できないだろうが、知らないから
知りたくないから 進める事が出来、一度自分が決めた道を信じようとするのだろうが、考え直す勇気を持つのも失敗しない家づくりの方法かもしれない。

 


出逢い

2011-02-17 07:57:22 | とりとめもなく

家づくりの仕事をする中でいろんな出逢いがあり、新しい物との出会いがある、
新しい時と出会い、そして新しい人と出逢うこととなる。

数多くの物に出会い、時に出会い、人と出逢があった。
素敵な人とも出会い、また素敵な女性にも出会うことができた。
人と出逢い輪が広がり楽しい時へとつながってゆく。

物を作る事の楽しみと、人と出逢うことの楽しみと、楽しい時を与えてもらえる喜びと、その時々の積み重ねで時間が流れ、振り返った時人生らしきものが見えてくる。

辛いと思ったことはあまりなく、楽しさをいっぱいもらった時間の方が多いだろうか?・・・人に恵まれ生まれて来た時がいいのかもしれない。

我慢を強いられることもなく、自由に気ままに生きられたことは”良し”としてもいいだろう。