よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

施工業者の見極め

2009-12-10 16:26:44 | とりとめもなく

建築業界はますます不振傾向の色が強くなってきた。
懸念されるのは運転資金欲しさに安い契約金、つまり
原価を割り込んだ赤字覚悟で受注する業者が増えてくる。 過去のオイルショックの時もしかり、背に腹は変えられないと、資金を回す目的で誰にも出せない金額を提示する。

建てる側に取ってみれば、安いに越したことはなしで、飛びついてしまうが、それを旨く渡り抜けた人は儲けものと言えるだろうが、手放しでは喜べない所はあるが、専門家でなければ見抜けないところで手を抜き、出来るだけ赤字を少なくする。

過去に、その被害に遭ったお客さんが相談に来られた事があるが、それは最悪のケ-スで、5社のうちで一番安い業者と契約したのだが、着工して基礎を掘った時点で、不当たりを出して倒産し、社長は夜逃げをし、連絡が付かず、残された施主は契約金の400万円を支払い、結局350万円それ以上ドブに捨てた事となった。

もし、契約時に金額の見極めが出来る人が居たなら、中身を検討し、この金額ではこの家は出来ない筈だと見抜けた筈なのだが、そこは日本人の優しさがあり、厳しさを持って立ち向かえない気質もあり、最悪のケ-スは考えず、施工業者を信頼してしまうのだろう。

今後、またこのようなケ-スは多発することは間違いない、それを避けるためにはプロの目で中身を見極め、
安さに乗るならなおさら、途中で倒産されても損のでない方法も考えた上で臨まないと資金を失ってしまう。

家づくりで失敗しない方法は、施主が直接施工業者と渡り合わない事と、つまりプロと素人の交渉は避ける事であり、交渉する場合必ず施主側からの専門家を入れなければ、施工業者のペ-スで決められてしまう事になる。

明細書と単価がしっかり表記されていない施工業者は除外し、一式見積もりの項目の多い業者は信頼出来ないと考えるべきでしょう。
意外と積算が出来ない施工業者は存在し、それでも仕事は受注しているようで、多分一式見積もりでも通用する優しい御施主様が、居るからなのだろう。

以前そんな業者が施主の知り合いだからと見積もり書を持って来たが、A4用紙2枚に書かれた最悪の見積書で、本体工事一式と、経費一式とオプション工事一式の
の3項目しかなく、この内容で工事を進められればたまらないと、丁重にお断りした。

帰り際に「どうして見積書をつくらないのですか?」と聞いたところ「見積書明細は書いたことがありません」との答えが返ってきたが、それを聞いて言葉が出なかった。
明細書が無ければ何を根拠に契約したのかが分からず、悪く考えれば着工してしまえば施工業者の意のままで動かせると言うことになってしまう。
そんな業者が今なお仕事が出来てるってことは、信じられないが、そこが、日本の穏やかさであり、無防備さでもあるのかもしれない。



 


はたん

2009-12-07 09:15:19 | とりとめもなく

 本年度は住宅の競売物件が過去最高となったそうな!
終身雇用は過去のものとなり、時代が進み企業の生き残りをかけた生存競争のなかで、私達労働者は寒い冬を迎え、今後この状況はますます深刻な事態となっていくことは間違いない。

25~30年の住宅ロ-ンは今後見通せなくなり、貸す側も借りる側も慎重に考えなければ、”今は苦しくとも、先で収入がふえるから”といったような、見込み計算は出来なくなり、逆に収入が減っても支払っていける事も想定に入れなければならない時代となった。

そこで、まず考えなければならないのは、このブログを通して書いてきた事なのですが、安い家を買うのじゃなく、
無駄を無くした家を建てることを考えなければ、結局無駄な資金を支払い要望を満たす為に高い建設資金を支払わなければならなくなってしまう。
私達国民は、集団心理に乗りやすいと言われているが、もうそろそろ自分を守るため、集団の中から抜け出し、自らを守る手立てへと方向を考え、その手段を見極めなければならない時代へと来ている。

みんなが、良いと言うからとか、知人がそこで建てたからと言ったようなきっかけで業者を決めてしまうのが日本には特に多く、金額と内容を査定した上で決めるケ-スは少ない、世界的にみても、高額な住まいであり、高額ではあっても、品質は金額に見合った内容とは言えない。

高度成長期の中で出来上がった無駄が、今日本の財政を圧迫し、我々への税金へと跳ね返ている。
一度作り上げた無駄は簡単に取り去る事は出来ず、負担は続く事となる。
個人の財政においても同じ事が言え、一度作り上げてしまった家は後戻りは出来ず、無駄に気付かなまま住み続けるのがいいのかも知れない。  

 

 HP・・・・・・・・・・http://danarchitect.web.fc2.com/




 


資金の流れ

2009-11-30 10:00:54 | とりとめもなく
 仕分け作業も終わり、公開された事により国民の関心度は高くなった事が、一兆八千億の無駄が懸念された事よりももっと大きな価値となった。
今まで国民は税金は言われるままに徴収されていても、何にどう使われ、果たして有効に使われているのかさえ感心を持たなかった。

今回、政権がかわり国民の目に予算の中身をさらけ出した事は、国民の意識を変える上では、最も有効な方法だと言えるが、今後そ意識をどのように組立、民意をどのように反映していくかが国政を動かす議員や官僚達の役割となる。
彼らは言わば繋ぎ役であり、動かしているのは国民でなければならないのに、何処かで勘違いをし、自分たちが国を動かしているのだと思ってしまうのだろう。

過去において日本企業もその考えが強く、管理職達の考えだけで会社動ていたが、終戦を期にTQC(タック)の考え方が日本に持ち込まれた。日本が最も得意とする物づくりをする企業がTQCを取り入れる事により、その性能は飛躍的に伸び、日本の精密機械の性能が世界に認められる事となったのも会社を動かす人達の意識変化により成し遂げられたと言ってもいいだろう。

一人の技術屋の意見がその会社に反映されるシステムがTQC(品質管理)の考え方であり、会社の為になる技術や意見を吸い上げ反映することにより、無駄を無くし技術の反映にも繋がった。このように、政治の姿勢も変わらなければならないのだろうが、それには国民一人一人の意識をまず変えなければ国は変わらない。 ”貴方任せで”あってはならず、自分の身は自分が守るのだという意識が大事になってくる。

仕分けと精査

2009-11-18 10:20:03 | とりとめもなく

 概算要求仕分け作業の前半が終了し、新たな隠れも発覚し、市町村では不正経理も見つかっている。
全てが悪い訳では無いだろうが、基本的にシステムの悪さもあり、正しくはない流用となってしまう。

全ての税金の使われ方を調査すれば、多分多くの無駄が見つかり、増税でしのいできた予算が見直される事になるのだろうが、何処までメスが入るかが疑問でもある。
結局、このような日本を作り上げたのは、国民に雇われた人達が、国の為に働くという意識が薄らぎ、組織の得や自らの得を考えるようになったからに他ならない。

面倒な仕事は一括下請けをさせ、余った金はプ~ルさせ、遊びの金や会食へと消えていった税金は計り知れない金額になるかも知れないのだ!
結局、国も、会社も意識の持ちようでその中身は大きく違ってくる。

住まいづくりにおいても、同じ事が考えられ個人が、業者から提出された内容を誰かが仕分けし、その先の精査をし無駄を無くさなければ、分からないまま品質に見合った予算ではなく、多額の無駄も含まれた建設費を支払う結果となってしまう。


住まいづくり会議

2009-11-17 08:50:47 | とりとめもなく

新たな試みとして、ネットを使いメッセンジャ-による”住まいづくり会議”と称する話し合いや疑問に答える会議としていきたいと考えている。
これは私も含め、消費者である立場で日本の流通や、それに掛かる無駄を観る機会になればとの意味合いがあり、一般的な商品は旨く節約しながら無駄を無くす手腕には優れているが、事建築に関しては”わからない”というのが現実で、分からないままやり過ごすのではなく、分からない中でも賢い選択をしなければ、日常で節約した事が一瞬で消えてしまい、間違えば負の財産を残してしまうことにもなりかねない。

一生に一度の大きな買い物にこそ、諦めることなく自分の想いや理想が詰まったものを手に入れるための努力と、原価の見極め経費を理解しながら、住まいづくり会議により、「無駄は買わない」という意識を持って頂ければと思っている。


仕分け事業

2009-11-13 09:01:32 | とりとめもなく

今、国では概算仕分け事業が行われている、目標額3兆円には程遠良い成果ではあるが、見直し案としはじき出されたのはここ二日間で500億円、我々にとっては膨大な金額であるが、これはほんの上っ面にしか過ぎず、掘り下げてもっと詳細を探れば多くな無駄な資金が上積みされる筈。

私達は今までこの無駄を気にせず、政治家と官僚にお任せ意識で過ごし、蓋を開けてみれば年間20兆円余りの金利を支払うまでに借金を膨らませるまでになり、国民一人当たり600万円以上の借金を強いる結果となってしまっている。
これは、政治家の問題だけではなく、問題は国民一人一人の意識が生み出した悲劇としか言いようがない。

私は、今まで建築界の中から、その意識を観る中で感じたことは、自分の資金で家を計画するにもかかわらず、
まるで他人事のような金銭感覚を持っている人が多く、
言われるがままの予算を受け入れ、予定予算をオ-バ-すると業者の縮小案を簡単に受け入れてしまい、
何故そんなに高くつくのかさえ追求することもなく、
ただ、「私達は素人だから信じるしかない」と自分に言い聞かせ、その結果多くの我慢と多くの無駄を強いられていることにさえ気付いていない現実がある。

クライアントの分からないところで建設資金は決まられた経費以外に裏で紹介料や指名料として使われ、これは今にはじまったことではなく、過去から当たり前のように行われている。
今、ここ和歌山でも業者間でささやかれている某設計事務所は、斬新なデザインで人気を集めてるらしいが、設計者は事務所に置かず、全て下請けに任せ、クライアントとの契約金と、施工業者にも多額の紹介料を要求するブロ-カ-的な設計事務所も存在するらしいが、一般クライアントには分からない。
日本人には、一度信頼すれば後戻りはしないという気質があり、日本人の良い所でもあるが、自らを守る為には良い気質だとは言えないだろう。


これからの日本

2009-11-09 19:57:20 | とりとめもなく

 中国の経済成長率は目を見張る物があり、あと数年で中国経済が経済大国と言われる時が必ず訪れる。
日本は昭和45年頃からめまぐるしい成長を遂げ、経済大国の仲間入りを遂げ、豊かな国と称される、使い捨ての時代に突入し、今なおその意識は残されたまま過去の貧しい時代に持っていた意識に戻せずにいる。

資源も無く、輸入に頼り、技術力が日本の唯一誇れる資源かも知れないが、中国は日本の13倍の人口を有し、貴重な資源を有している。
中国が安定期に入る頃は、中国の貧困格差の巾は広がるだろうが、中流階級以上の人口が日本の人口の数倍になるかも知れない。

そうなれば、日本の市場はアメリカから中国に移り、日本経済もその影響を受け日本の技術が売れるかも知れないが、今も中国の技術力は確実に進歩し、果たして日本が技術力を売り物に出来るかどうかは未知数だろう。

今言える事は、経済成長の可能性は低く、日本の生きる道は、今の流通している資源をリサイクルしながら、しのいでいかなければならない事は確かなようだ!
家も例外にいえず、今までのように古くなったら立て替えるとの意識は無くし、出来るだけ長持ちする家づくりと、ランニングコストを押さえられる質を求めなければならなく、ラベルの高さで選ぶ時代ではなく、質のレベルの高さが求める意識を持たなければならない。


消費税、デッキ、浄化槽全て含めて1900万円の家
     

http://hiroba.digibook.net/d/a315af1ba19c9e1db35d67577d21f0cb/


見極めなければならないこと。

2009-11-06 21:44:32 | とりとめもなく
 日本はアメリカやカナダと違って、家に対しての思い入れがある。 日本は土地を守り、生まれた場所を守る民族で、生まれた家を守り、その地域を守る文化を持ち、私達はその環境の中で育ち、時代が変わっても受け継がれて来た精神は変わらない。

昔の家は、確かに良い物を造り、紙と木と土で作ったものだが、頭領が家づくりを取り仕切り、こだわりを持って地域にいい建物を残す事を旨とし、儲ける事を最優先にはしていなかったような気がする。
だから100年経っても狂わず今も存在している木造建築は、私達が観ても感心させられる造りのものが多く観られる。

今日、経済の発展と共に金儲け主義が優先され、過去の穏やかな物づくりが出来る時代は過ぎ去ったのかも知れない。
全国チェ-ンの大規模な会社が信頼され、本当に良い住まいを造ろうとした頭領はその時代の中では仕事が取れなくなり、殆どが工務店やハウスメ-カ-の下請けとして生きていかなければならなくなった。
これも時代の流れだと言ってしまえばそれは、そうなのかも知れないが、私達が中立的な立場から本来の建物の価値から考えると、住む側にとっては、時代の流れだからと言って妥協出来ない。

手に入れた建物のラベルは一流なのだが、品質や素材から価値を考えれば、ラベルと品質は比例せず、 「これだけの高い建設費で、何でクロスと合板ばかりで仕上げるの?」、そんな疑問は持たないのだろうか?・・・と常に疑問を感じている。

予算の見極め

2009-11-04 08:09:25 | とりとめもなく

 今国では予算の見直しが始まっている、戦後60年余り概算要求は殆ど検証されることなく、国の反映と共に予算は膨らみ、不足すれば税金を徴収すれば良いと、巨額な資金をダムに投入し、高速道路を造り、自然の破壊も考えず人間の我が儘でしたい放題の無駄を作り上げて来た。

これから国や個人が考えなければならないのは、絶対必要な物だけを造るという意識をもって進まないと後に後悔するのは、やはり国民に跳ね返ってくる事を考えるべきなのだろう。
概算要求の仕分けも始まっている、限りある予算をどう使うべきかの仕分け作業は当たり前のことで、今まやっと国民の目線でこの作業が始まった事は進歩の第一歩だと言えるが、大事なのはこの仕分け作業の先をどう進めるかが一番大事になってくる。

予算をどう生かすかを考え、使われる予算の行方を検証し、今まで行ってきた 立て前的な入札に頼らず、発注側が原価をはじき出すし、無駄な経費を天下り法人に吸い上げられないようなシステムも考えなければならないだろう。
個人の大きなプロジェクトである家づくりも同じで、立て前の入札に頼らず、一つ一つの原価を見極めれば、無駄な入札をしなくとも住む筈。

入札とは、原価を見極められないから、複数の会社に予算を出させ、それを比べるだけのもので、昔からの古い見極めの手段であり、もうそろそろ賢い選択肢に考えを変えるべき時代に来ている。


作る楽しさ

2009-10-28 11:45:52 | とりとめもなく

 N邸リホ-ムも今日キッチンの搬入組立が進んでいる。12帖の部屋を改装している為毎日の食事が作れないが、キッチンが出来るまで辛抱して貰っている。
現場が事務所の近くなので、時折私が作った料理を持って行ってあげるのだが、ご高齢のため柔らかい物を中心にと考えながら作る。

昨夜は、イカ大根と大根の菜っ葉の煮付けを夜11時頃から作り始め、寝るまでに出来上がった。
料理は大好きで、従業員の昼食も毎日作っている。
弁当も買っていた時があるが、何故か飽きてくる。
味は確かに不味くはないが、やはり自分に合った味付けが一番良いのだろう。

食事の支度が面倒だと言う主婦もいるが、私は毎日楽しみながら食事を作る。
メニュ-で悩む事もない、基本的には食べたいものを作るのだが、従業員二人の好みを考えながら作る中で、
「おいしい!」と言わせてやろうと思って作る!

料理も家づくりも、基本的な考え方は同じで、食べる人を中心に考え、住む人を中心に考え、「おいしい!」、
「素敵!」と言ってくれる喜びや感謝の声が、物づくりの楽しみなのだろう。





一年目の訪問

2009-10-26 20:10:41 | とりとめもなく

雑誌の取材も兼ねて、約一年経った家を訪問した。
去年の今頃はS様ご家族が、わくわくしながら入居を待ち望んでいた。
玄関アプロ-チを家族が参加しみんなで石を敷き、コンクリ-トを打ち、一日で仕上げ、家族の手形も残した。
お子様二人は、その時よりずいぶん大きくなっていた。

冬も夏も住み心地は良いとのことで、冬の朝7時の無暖房の内外の温度差は14度の差で、朝起きても暖房はすぐには使わなくて済み、夏の冷房を考え、大きな吹き抜けLDKの茶の間に予備のク-ラ-を設置したが、使わなくてもメイン一機で十分だったそうだ。

外壁を通気工法とし、内壁側に現場吹き発砲断熱材70㎜屋根には90㎜を吹き付け断熱効率をあげた事が結果として出ていた。
この性能と、自然素材を使って出来たこの家の坪単価は、消費税を含めても42万程度で仕上がっている。
消費税を抜くと、坪単価40万円以下となる。

この金額は安いのではなく、当たり前の金額であり、経費の無駄や、建築の無駄を省いた結果とも言える。

S邸デジブック 写真集

http://hiroba.digibook.net/d/8d54c9d3b1599c19aa50f7f55b22708f/


創る側の優しさ

2009-10-26 09:02:18 | とりとめもなく

不景気とはいえ、70坪のログハウスとDKのリホ-ムの現場と、来年2月着工の物件が動いている。
しかし、現状の景気は?・・と言えば事務所設立以来初めての不景気と言える。
国は即効性のある景気対策の手を打たなければ,
ますます景気は悪化し失業率も6%を越えるだろう。
住宅建設が動けば、多くの職種が動き、景気は反映される、景気対策として過去国が進めてきたダムや高速道路なぞとは違い、幅広い職種に影響し、鉄鋼、アルミ、ガラス、家具、家電、・・と個人の購買範囲は広がる。

国費を抑える事も大事な事なのだろうが、守る事に執着すると、帰って景気はますます悪くなる場合があり、
景気が悪化すれば税収が減り、せっかく無駄を無くした予算をも上回る減収になれば、いたちごっことなり、ますます守りに徹しなければならなくなる。
今までの政治家や官僚は、国民を真ん中に置いて国政を考えて来なかったのだろう!
政治家や官僚自らを真ん中に置いて己の欲求を満たして来た結果、今の日本がある。

我々建築家と言われる中においても、同じ事が言えるのかも知れない、国造りも、物づくりも考えかたは同じで、 住む人を真ん中に置いて考えなければならない。
自分のプライドや、欲望を満たす為に物を造るのではなく、使う人の為にどうしたら喜んで使ってもらえるか、住んでもらえるかを中心に考えれば、もっと良い国や、もっと良い住まいが出来る筈。



交渉術

2009-10-23 09:09:39 | とりとめもなく

 厚生労働省コンピュ-タ-システム維持管理費が年間1400億円が使われている、我々からする維持管理費としては天文学的数字となる。 当然扱っているコンピュ-タ-は我々のとはシステム事態が異なり、ス-パ-コンピュ-タ-と言われる大規模システムなのだろう。

長妻厚労相は、その1400億の中から200億円を切りつめたと言う。
何でそう簡単に切りつめることができるのかが問題であり、ツルの一声で200億が圧縮出来ると言うことは、検討に検討を重ねた結果でたものではなく、必要のない物を削除しただけで、200億が出たのだろう。

長妻氏がこの莫大な予算についての意見の中で、言っていた事は、「厚生労働省の職員はコンピュ-タ-のプロではない、だからプロと金額の交渉をしても、相手の言いなりになってしまう、だから慎重にその予算を吟味しなければならないだろう」・・・。

多分、各省庁も同じ事が言え、コンピュ-タ-システム一つを取り上げてみても、各省庁のシステム費用を洗い直すだけでも、何千億の無駄が出るかも知れないのだ!
我々国民がこの無駄話しを聞いても、「あぁ・・またか!」
とは思うが、あまり怒りはこみ上げて来ない。

これは、私達が反省しなければならない事であって、人事のように考えてしっていたので、今このような無駄が残っていることは確かなこと。
もし、3000万円の家を買って、その資金の1000万円が経費に消えていたらどうだろう?
怒りがこみあげ、自己資金以上のお金が建物に生かされていない事を知れば後悔するに違いないが、しかし
現実は、個人の住まいづくりにおいても、実際分からないまま、建設費の30%程度が経費として消えている事をまだ知る人は少ない。


N邸リホ-ム

2009-10-22 16:54:00 | とりとめもなく

N邸リホ-ムが着工した。昨日から既存キッチンを撤去し、壁のタイルをはがし、天井もやり直す為、少し天井が低くなるが、元々の天井が高かった為、予算節約の為にも既天井を残し、その上に下地を作った。

バブル当時の好景気の時とはいえ、340万円ものキッチンがドアの化粧版もはがれ、見るからに悲惨な状態にあった。
使い方によっても持ちは違ってくるが、それにしても「高いものは良いだろう」と言う概念は、もう捨てるべき時代にさしかかっている。

品質を見極め、良い物を手に入れる事を考えなけば、今までの考え方で物事を決めていくと、やはりそこには先に後悔がやってくるだろうし、その時になって悔やんでも遅いと言える。
「転ばぬ先の杖」今後その杖になる手段を選ぶ事により転ばない手段を考え、怪我をしない心得を身につけるべきなんだろう。

背伸びをする事もなく、自分の身の丈で、何処まで届くかを考え、周りを気にすることなく、自分らしい人生観の中から、自らを守る方法を考え”住み家”を維持していかなければならない。


予算

2009-10-18 09:33:31 | とりとめもなく

国の、来年度一般予算の概算要求がまとまった。
95兆円を越える莫大な予算、但しその中に借金返済分の22兆円が含まれている。

これは正に今までに国政の中で、高速道路を作り、ダムを造り、箱物を作り、一部には権力の誇示によって作られた無駄な公共事業もいっぱいあり、 その過去の付けが今私達への足かせとなりつつある。
過去にもっと国政において、慎重に無駄を無くす意識を持って政治に取り組んで国を治めたなら、ここまでは膨らんではいないだろうに。

95兆円はあくまで概算であり、言い値であり、この後、実行予算を組み上げた時、この95兆円が何処まで軽減されるかが、これから国会に求められる知恵であり工夫でもある。
今までの国政で、来年度国政予算概算要求と不足分国債発行何兆円とは毎年聞くことが出来、概算要求を知ることは出来たが、実際はその予算の実行予算によって「何兆円か余りました!」とは未だかつて聞いたことがない。

私達の建築業界の中には概算書は常に存在し、その概算を睨みながら建物を設計する段階で意識しながら図面を作り上げていく。
概算とはアバウトの予算であり、俗に言う”どんぶり勘定”と言っている。
どんぶり勘定の中には安全率が含まれており、20%程度の安全率は見込む。

実行予算とは、設計段階で徹底して無駄を省き、予期できなかった情報の為に持っていた安全率20%の概算費も不要にする。
一つ一つの予算項目を精査し、建築主が積み上げてきた予算を出来る限り有効に使い、無駄を無くす事が、委託された私達の使命だと思い仕事に臨む。

国政も同じ意識を持って、税金の使い方を真剣に考えて頂きたいものだ!
選ばれし者として決して”おごる”事無く、国民の代弁者とし、国民の意思を国政にに生かして頂きたいものだ。