![]() | ボーン・アイデンティティー [DVD] |
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ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン |
マット・デイモンは、あんまり好きじゃないけど「ボーン・シリーズ」を観て好きになったと言う声をよく聞きます。
僕も、友達に勧められて、「そうなりたい」と思って、遅ればせながら観ました。
結論の前に、申し上げたい事なのですが、「やっぱり、映画は人に薦められて観る物じゃないなぁ・・・」って感じ。
その薦めてくれた相手が、自分の信頼する人なら尚更。
ハードルを上げ過ぎてしまいました。
これで、僕のこの映画に対する評価の半分は解ってしまったと思うんですけど、僕はちょっと不完全燃焼でした。
僕は、基本的に映画を酷評・否定しません。
「面白い部分をみつける」のが好きなので、はなから「悪いところを探してやろう」なんて気持ちで観ていないのですが、それでも気になる事が何点か・・・。
序盤はいいんですよ、三つ巴の戦いで、視聴者としては、よく解らないけど引き込まれていく感じはあった、それは認める。
なんだけど、もうネタバレも時効だと思うんで言いますけど、このジェイソン・ボーン、以前は殺人マシーンだった訳ですよね??
3000万ドルかけた、とボスが言っていました。
で、そんな彼が任務に失敗して、記憶喪失になった事がキッカケで、この映画が始まるのですが、最初は視聴者は「そんな正体」を知りません。
物語の終盤で明かされる「任務失敗の理由が」、暗殺しようとしていた人間の膝の上に、「彼の娘がいた」と言う事。
そして、周りには家族も・・・。
これだけで、ジェイソン・ボーンは殺人を躊躇うのでしょうか???
3000万ドルかけた殺人マシーンが、そこまで人間味を帯びているとは、僕には到底思えない。
家族皆殺しにして、任務完了、というのが普通でしょう???
ボーンにとって、この任務は色々と計画して行ったんだから、家族がいるのも知っていたと言うのが普通。
「親父を殺してしまったんだから、逆に、家族ごと皆殺しにする」と言う、殺し屋ならではの優しさがあるなら兎も角、「躊躇」は良く解らないなぁ・・・。
ここまでは、すごく面白かったんだけど・・・。
これがあるだけで、ジェイソン・ボーンの過去の経歴が全然分からなくなるね、「今まで、どんな修業したんですか?」と聞きたくなってしまうんだよなぁ・・・。
3000万ドルかけたら、感情の欠如位できるでしょう???
あと、ヒロインね。
マリー・クルーツって女性なんだけど、結局最後は、ボーンのお金で自分の店を開いて、幸せな逃亡生活。
すごく過酷で救いようのない人生を送ってきたのなら、まだ同情出来る部分もあるんだろうけど、正直「そこまで可哀想だな」と、思えないのよね。
なので、この女性がいなくても、この映画は全然成立するし、「いた意味が分からない」
最初、「足」と言う意味で、運転させられるのですが、それだけで役目は十分だと思うんだよな、誰でもいいし。
後に、家族と再会するんですけど、その家族が殺されるわけでもないし、殺されていたら、まだ幸せになる価値はあると思うんですけどね。
まー、これは続編があるので、それまでの伏線だと理解して、次に進もうかと思います。
単品で観るなら、ちょっと足りないなぁ・・・と思います。
高評価の声が上がるのは理解できるけど、酷評の数が少なすぎるのが違和感。
でも、最後に付け加えるなら、マット・デイモンは好きになれた