3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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完全自力ツアー 中欧州の旅 6 ―漸く入れたプリトヴィッツェ編―

2019-08-26 18:54:56 | 
20190808


前回の続き。ってか続きを書くには余りにも空白の時間がありすぎたことは誰しもが突っ込むべきところだろう。

一時は完璧に心を折られ、項垂れながら、復路のバスの時間を変更した。
この日は明日のクロアチア旅行ハイライトに向けての予習を早めにザグレブに帰ってやるはずだったのである。
その予定は見事に打ち砕かれ、結局最終バスに。

先ほどのレストランで一服して心を整える。

こんな時はあれしかない。



ビールだ。


ビールに逃げればいいんだ。
こいつが俺の荒んだ心を潤してくれよう。


もう帰るわけにもいかない。かといって入場できないのだからプリトヴィッツェでやることもない。

だったらビールしかないだろ。



レストランに入り、アウトドア席でビールをゆっくりと飲み出す。

海外で飲むビールは本当に美味い。
俺は本来そこまで酒好きって訳ではないんだけど、海外で飲むビールは最高に美味いと思う。
今置かれている最高に自由な感じが肴になる。

そしてネットをだらだらと眺めていると、同類というか、同じ傷を負った者たちが次々と“注意してください”記事を書いている。
なんか安心してきた。
だって更に深い傷を負った人もいて、俺らは3時間待ちで傷が済んだけど、当日購入の券が売り切れた段階で券売機のシャッターが下りるらしい…

こんな恐ろしいことあるか。

往復3時間以上かけてきてその日は入れませんなんて絶望しかない。

それに比べれば3時間待ちなんて取るに足らないことに思えてきた。逆に3時間待てば入れてくれる俺らはなんて恵まれているのだと思えてきた。


ビールの力は偉大である。

結果としてはひたすらビール飲みながら時間を潰した。

あと、せっかくなのでここで昼食も済ませた。

セルフサービスのレストランだったので、色々美味しそうに見える。

その中でも特に目を引いたのが、マスのグリル。

最初に食べようとしたのは、隣の人が食べていたミートソースパスタだったのだが、地球の歩き方にプリトヴィッツェの名物がこのマスのグリルであることを読んでいたので、思わず手に取ってしまった。

レモンを絞って食べると絶品なんだな。冷たかったけどマリネみたいな感じで美味しかった。

因みにこのプリトヴィッツェの美しいエメラルドグリーンの湖には淡水魚が優雅に泳いでいる。
そしてここプリトヴィッツェの名物は鱒のグリル。

うん、ご察しください。


思い返してみれば3時間はあっという間だった。

ツアーを使わず、個人で旅行する場合はこういうこともあるんだなと実感したけど、この3時間が今回の旅で唯一ゆっくりと過ごした時間だった。



3時間待ち、リベンジ心に燃えながら、ダメもとで14時50分くらいに行ったら入れてくれた。

この3時間の間に、上湖群と下湖群のどちらに行くかを議論していた。


結論から言うと、行ったのは上湖群。


決定の理由となったのは、人の多さである。


時間がないため、ある程度絞って回らないといけない。
しかし、上湖群、下湖群の両方を廻るとなると、5,6時間ほどかかる。俺にはそれができる時間はない。

ここプリトヴィッツェの一番のハイライトは下湖群なのかもしれないが、余りの人の多さは確認済み。
だったら、上湖群の湖をゆっくり回りたいと思ったのである。

下湖群には行ってないから分からないけど、この選択は正しかったと思っている。人もそれほど多くなく、ゆっくりと回り、写真を撮ることができた。

入り口から入り、階段を下りると、いきなり大きな湖。ここはコズィヤク湖というらしい。
船に乗って対岸へ。

その中でも綺麗だった場所が二つ。

一つ目はヴェリキ・プルシュタヴツィ。

何とも変換しづらい名前の滝。公園内で最も優雅な滝らしい。因みに冬季は上湖群は閉鎖されるとのことだったので良かった。


けど、俺が一番きれいだと思ったのは、グラディンスコ湖の景色。

ここ綺麗すぎるから。
自然のきれいな景色を水で作ってくださいって言ったら、ああなるんじゃないかってぐらい綺麗。

地球の歩き方ではハイライトになっていなかったんだけど、俺が全巻コンプした“奇跡の絶景”という雑誌のプリトヴィッツェ編でここをかなり推していた。
でっかい表紙みたいな写真にもなっていて、ここすげぇと思っていたんだけど、上湖群にあるって知らなくて、見つけて感動した。

流石、クロアチアと言ったらドヴロブニクかここって位、鉄板の世界自然遺産。エメラルドグリーンの湖と無数に流れる滝が本当にきれい。

そもそもどこを切り取っても映えるんだよ。

普通の歩道の下にある湖でも、まるで水の色が加工したみたいにきれいに映る。すべてノーマルフィルターで撮ったが、まるで加工した写真のよう。


後半は殆ど人がいなく、貸切状態で廻ることができた。

帰りに一服して、アイスを買って食べて帰路へ。

プチハプニングの為、この場所は凄く印象に残っている。
まぁ、4時間待ちなんてハプニングに入らない程度。
海外たくさん行っていれば、飛行機が飛ばずに、待たされるなんてザラで、飛行機がいきなりキャンセルで、空港から強制的に出されて知らない外国人と二段ベッドのユースホステルに押し込まれたり、大雪でキャンセルになった飛行機がいつ飛ぶかわからず、フライト時間の分からない飛行機をひたすら掲示板を見ながら20時間以上待った事もあった。
当時は辛かったけど、経験値を稼ぐ意味では確実に旅慣れした。
何を目的とするかは人それぞれだけど、自分の知らない物を見たいとか、経験をしたいのなら、ちゃんと生きて帰ってこれたなら、それは全て経験になると思う。

まあ、けど入ることができて良かった…




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