斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

12月25日の番組雑感

2011年12月31日 22時00分20秒 | 水難・ういてまて
12月25日 14:25 - 19:25の TBS「報道の日2011」記憶と記録そして願い3.11映像の記録~あの日、何があったのか~にて、水難学会理事の安倍淳氏と安倍志摩子氏の記録が放映されたと、放映中にタイに連絡がきました。2人はあの日、津波の最前線から吉田川に家屋ごと流されて、最後は床材の上に乗り、流れが止まった所で川に飛び込み、泳いで陸にたどりつきました。番組中で紹介された携帯電話のメール送信記録の画像は、4月3日に「大事な記録になるから」と私が撮影したものです。

番組で本当に紹介してほしかったのは。安倍夫妻が10年近くにわたって、近くの小学校にて津波への心構えを外部講師として毎年授業していたことです。津波が来たら高台にはやく逃げること、万が一逃げきれなかったら、浮いて呼吸を確保することを全学年に教えていました。もちろん、着衣泳の実技指導も一緒にしていました。そして、その小学校の児童が着衣泳を意識して実践して、生還しました。さらに安倍氏は、高知県消防防災航空隊との津波遭難者の吊り上げ救助に関する研究事業に4年前から参加して、海のプロとして様々な提案をしました。今回の災害にいち早く向かった、高知県消防防災航空隊もこの一連の研究成果を救助に生かすことができました。

これだけの報道のウラには伝えきれないさまざまな時間の積み重ねがあったということです。単純に「津波に流された2人」ではありません。この10年で来たる津波に対してしっかり準備して、その日を迎えました。失ったものは近所のみなさんとともに大きかったのですが、少数かもしれませんが救えた命がありました。

来年は穏やかな日本であることを願います。
世界では水難に対して、より生還につなげられる新しい考え方が強く求められています。今回のタイでもそれを感じました。来年からアジアのモンスーン気侯地域にて、救助機関も含めて、市民に救助の待ち方、すなわち"ういてまて"を普及していくことになるでしょう。

今年はこれにて。

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意外と身近に視聴者がいた

2011年12月31日 20時34分26秒 | 長岡技術科学大学の広報
長岡市内のアパートでケーブルテレビを引いているところが多くて、そういうアパートに住んでいる学生・院生が本学の科学番組であるテクノ探検隊を見ていることが判明しました。特に深夜枠を見ているそうです。これは結構有用情報だと思いました。深夜枠だから、いろいろとアイディアが出てきます。まずは、不動産屋さんにケーブルテレビ加入状況を聞いてみようかなとも。教えてくれた院生にはご褒美をあげました。

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帰国しました

2011年12月31日 12時06分46秒 | その他
タイから帰国しました。なぜか情報がブログにアップできませんでした。とりあえず、帰国報告です。

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