斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

水難救助中の2次災害

2013年04月29日 18時27分20秒 | 水難・ういてまて
素手による水難救助を試みた人が2次災害によって水死する事故が報道されました。5月の連休中にもっとも多い、悲しい事故です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130424-00000529-san-soci

周辺の気温が暖かいのでその気で飛び込むのですが、水温が冷たくて驚き、そして次第に体が冷えて動かなくなっていきます。強力な立ち泳ぎの技術を習得していなければ、このような状態に陥った時に自分の呼吸を確保することができなくなります。

「訓練されていない市民による素手での入水救助は絶対に無理です」

水に落ちた人を見たら、119番してすぐに消防の救助隊を呼んでください。その人が沈んだら、沈んだ場所を正確に覚えて、救助隊に知らせてください。着衣泳で浮いていたら、ペットボトルなど軽くて柔らかいものを投げ入れて渡してください。何もなかったら、励ましてください。

どうしても素手で救助をやってみたいと思うのであれば、赤十字水上安全法講習会にてそれなりの訓練が準備されています。そこでも「素手による救助は最終手段」と教えますし、1回受講した程度では危ないし、指導員レベルでも日頃から訓練していなければ難しい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする