本日発行された新潟日報の子ども向け新聞、ふむふむに重大な間違いがありましたので、修正します。
各学校においては、次の情報を子どもに伝えないでください。
本件は、地元のライフセーバーの話の中にある大きな間違いです。
1.助けてのサイン
危険な目にあったら、片手を上げて頭の上で大きく左右にふる 助けてと声をだしているイラストが挿入されている
これを水面でやると一気に沈水します。これは最後の生還の機会を失うたいへん危険な行為です。
2.離岸流に流されたら流れに逆らわずに横切るように泳ぐと脱出しやすい
体力を消耗して力尽きる海難が多く発生している事実を完全に無視しています。流されたら背浮きで救助をまち、見ていた人は早く119番して救助にヘリコプターも必要だと通報します。
検証せずにいまだにこういう解説をする人がいることにたいへんびっくりすると同時に新潟日報に意見の申し入れをします。
⇓
その後の話です。
1.複数の小学校教員より「せっかく2つの解説が載せられているので、授業で比較議論の資料に使える」という感想をいただいています。
2.編集者と話をしましたが、比較の意図はなさそうです。記事の危険性についてご理解いただけかどうかはわかりません。
比較議論を行うのに、まずふむふむを出発題材にしていただいて、次の論点で進めるといいかもしれません。
1.背の立つプールで足を水底から離し、手を上げて振るとどうなるか、助けてと声をだすとどうなるか。プールで簡単に確認できますし、7月28日午後6時55分からNHK Eテレでその様子が流されるかもしれませんので、そうすれば映像で確認することもできます。
2.離岸流を模した実験の様子がテクノ探検隊を扱っている全国のケーブルテレビ局で、いま放映中です。インターネット放送は近々公開になります。この流れの中を泳ぎ回るのか?
確認された事実が積み上げられた解説あるいは自分で確認することのできる事実を積み上げた解説と、伝聞・思い込みを主体とした解説と、そのふたつを見分ける力をぜひふむふむで勉強していただけたらと思います。あとは、どちらを信じるかは読者の自由です。
⇓
「溺れたらどうやって知らせるのか?」と聞かれました。
1.溺者は浮いて呼吸を確保することに専念。
2.バイスタンダー(ライフセーバーと呼ばれる人たちも含む)は119番通報してプロの救助隊を現場に招く
3.プロの救助隊によって救助、搬送、診療につなげる
溺者に知らせてもらわないと危険が察知できないようでは、その海水浴場を監視する人とは言えません。
その海水浴場のことを知っているから、現場で監視活動ができるのです。海の安全を守る行為は、スポーツ(遊び)ではありません。現場の熟知、危険の熟知に尽きます。
溺者に余計な仕事を与えてはいけません。溺者は生命維持に専念してほしいです。
⇓
その後、日本ライフセービング協会で使用しているテキスト「サーフライフセービング教本(2013年改訂版)」の中で、ヘルプ・シグナル(助けてサイン)は、「遭難者などが、PFD(ライフジャケット)などの救命具を身につけていたり、浮き具に掴まった状態で十分な浮力を確保した状態で救助を求める合図である。」と明記してあることを確認しました。
協会としては正しい情報を伝えようと努力をしていますが、現場のひとりひとりに伝わっていません。このようにいつのまにか間違った情報に変わってしまうのが情報伝達の危うさであり、報道、広報の怖さの一つであります。その瞬間の正しいソースを見極めるのが、ジャーナリストの仕事だと思いますし、責任を持って取り組んでいる専門家を見極め、意見を謙虚に取材する姿勢が必要です。
各学校においては、次の情報を子どもに伝えないでください。
本件は、地元のライフセーバーの話の中にある大きな間違いです。
1.助けてのサイン
危険な目にあったら、片手を上げて頭の上で大きく左右にふる 助けてと声をだしているイラストが挿入されている
これを水面でやると一気に沈水します。これは最後の生還の機会を失うたいへん危険な行為です。
2.離岸流に流されたら流れに逆らわずに横切るように泳ぐと脱出しやすい
体力を消耗して力尽きる海難が多く発生している事実を完全に無視しています。流されたら背浮きで救助をまち、見ていた人は早く119番して救助にヘリコプターも必要だと通報します。
検証せずにいまだにこういう解説をする人がいることにたいへんびっくりすると同時に新潟日報に意見の申し入れをします。
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その後の話です。
1.複数の小学校教員より「せっかく2つの解説が載せられているので、授業で比較議論の資料に使える」という感想をいただいています。
2.編集者と話をしましたが、比較の意図はなさそうです。記事の危険性についてご理解いただけかどうかはわかりません。
比較議論を行うのに、まずふむふむを出発題材にしていただいて、次の論点で進めるといいかもしれません。
1.背の立つプールで足を水底から離し、手を上げて振るとどうなるか、助けてと声をだすとどうなるか。プールで簡単に確認できますし、7月28日午後6時55分からNHK Eテレでその様子が流されるかもしれませんので、そうすれば映像で確認することもできます。
2.離岸流を模した実験の様子がテクノ探検隊を扱っている全国のケーブルテレビ局で、いま放映中です。インターネット放送は近々公開になります。この流れの中を泳ぎ回るのか?
確認された事実が積み上げられた解説あるいは自分で確認することのできる事実を積み上げた解説と、伝聞・思い込みを主体とした解説と、そのふたつを見分ける力をぜひふむふむで勉強していただけたらと思います。あとは、どちらを信じるかは読者の自由です。
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「溺れたらどうやって知らせるのか?」と聞かれました。
1.溺者は浮いて呼吸を確保することに専念。
2.バイスタンダー(ライフセーバーと呼ばれる人たちも含む)は119番通報してプロの救助隊を現場に招く
3.プロの救助隊によって救助、搬送、診療につなげる
溺者に知らせてもらわないと危険が察知できないようでは、その海水浴場を監視する人とは言えません。
その海水浴場のことを知っているから、現場で監視活動ができるのです。海の安全を守る行為は、スポーツ(遊び)ではありません。現場の熟知、危険の熟知に尽きます。
溺者に余計な仕事を与えてはいけません。溺者は生命維持に専念してほしいです。
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その後、日本ライフセービング協会で使用しているテキスト「サーフライフセービング教本(2013年改訂版)」の中で、ヘルプ・シグナル(助けてサイン)は、「遭難者などが、PFD(ライフジャケット)などの救命具を身につけていたり、浮き具に掴まった状態で十分な浮力を確保した状態で救助を求める合図である。」と明記してあることを確認しました。
協会としては正しい情報を伝えようと努力をしていますが、現場のひとりひとりに伝わっていません。このようにいつのまにか間違った情報に変わってしまうのが情報伝達の危うさであり、報道、広報の怖さの一つであります。その瞬間の正しいソースを見極めるのが、ジャーナリストの仕事だと思いますし、責任を持って取り組んでいる専門家を見極め、意見を謙虚に取材する姿勢が必要です。