斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

インドネシアでは、uitemateが国家プロジェクトになりつつある その2

2016年03月29日 22時02分15秒 | 斎藤秀俊の着眼
SAR(インドネシア国家救難庁)では、多くの職員が一昨年の11月にジャカルタでuitemate指導員の資格を取得しています。その花がインドネシアにて見事に開花しようとしています。人口だけでも2億4千万人の国です。uitemateがとても大きな広がりになるのではないでしょうか。

実際に、uitemate indonesia で検索していただくとたくさんのホームページにあたります。全部インドネシア語なので、なんて書いてあるか、よくわかりませんが。

昨日の記事では、uitemate女性警察官を養成するとありますが、ここにインドネシアで爆発的にuitemateが広がりつつあるポイントがあります。インドネシアは88%の人がイスラム教徒の国であり、コーランによれば女性は顔と手以外を隠し、近親者以外には目立たないようにしなけらばならないことから、女性は頭までヒジャブで覆います。つまり、水着一枚になって泳ぎを訓練し、水災害に備えることができず、インドネシアでは女性を水災害から守るための手段が模索されていました。

そこに日本から伝わったuitemateの実技をみて、インドネシア人の眼からうろこが落ちたわけです。「uitemateなら女性が服を着たまま訓練できる。」私は、インドネシアの大手の新聞記者から2年前に「眼からうろこが落ちた」と聞かされたのですが、まさか、こんなに多くのインドネシア人に支持されるようになるとは思いませんでした。特に女性の命を守るということで悩んでいたとは思いませんでした。

昨日の新聞にも書いてありますが、「日本ではお母さんと子どもが練習している」と伝えていて、ここで「お父さんではない」点に注意しなければなりません。伝えたい相手の気持ちに立てば嘘も方便。これでインドネシアの多くの女性が学んでくれればしめたものです。そして、近い将来に、「日本人女性指導員によるインドネシア女性指導員養成講習会」を実現したいものです。

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