三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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フェイクドキュメンタリー系5

2015-02-25 20:25:00 | モンスター映画
 ■ノリアキ ミュージシャン・ノリアキ ~THE REAL FACE~■ ほんとに活動してる人だからリアルなんだよね、この作品ほんとは。フェイクドキュメンタリーのパロディというか、つまりそのなんというか、プロモーションビデオのパロディっぽく見せて、実はほんとのプロモーションビデオという。つまりパロディのパロディ、フェイクなフェイクですね。芸術学的に使える素材です。ビッグな実在アーチストに言及したときのノリアキの口ごもりとインタビュアーのツッコミが自然で、自然すぎて笑えましたです。ガリガリ、とかあからさまな自嘲は要らなかったかな。肘クイクイのポーズとか、自然な笑かしだけでこの作品はOK!
 ■放送禁止劇場版 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ■ うむ。やられたなぁ! 半分は推測できたのだが……、執拗に霊にこだわったり音声加工した形跡あったりで、被施術者の主婦とカメラマンが共謀してセラピストに何か隠してるじゃないかって気配は感じたのだけど。逆になってたとはなあ。そこまでは思いつかんかったわ。久しぶりの「放送禁止」、相変わらず丁寧に凝った作りになっていて嬉しかったです。ただどうなのかねぇ、単語を書いたり言ったりしてその並べ替えや別の意味で「真相」を仄めかすっての、今回もまたやってるけどあれ意味あるんですかね。どうも不自然すぎて。やめた方がいいんじゃないですかね。
 ■怪談姫■ フェイクじゃなくてただの語り合いドキュメントだけどここに。音声は悪い画像はぼやける、どうにかなんないの? かろうじて聴き取れる怪談話も『人志松本のゾッとする話』を百倍薄めた脱力系。6人ともヘタってわけでもないけど、それだけにツマラナサが強調されちまう。途中飛ばして各話のタイトルんとこだけ聞きました。どうしてかって? タイトルを読む女声(誰?)のリップノイズがすごいんで。おかげでリップノイズフェチになっちまいました。八重歯にガミースマイルにリップノイズに、口に特化しすぎてあっぷあっぷなんですけど。リップというよりもっと奥の方の唾液音って感じで。ディープなぬめりで。ってあまりに耳に来るのでほんとにリップノイズ? 発声と同時に紙袋か何かいじってない?ッて疑いたいほど。てわけでこのDVD、この順位はひとえにフェチ得点です。なにはともあれリップノイズマニアには超お宝ですから。
 ■大日本人■ シュールな状況設定に関しては文句なし。怪獣でふざける必要なかったのに……。でもかなりよかった。これがよかったぶん『しんぼる』ではすべったなぁ……。
 ■無知との遭遇■ あ、これいい。こういうのありか。ってただのドッキリなんだけど、監督とジュニアの打ち合わせの盗撮風シーン(まあ演出でしょうけど)を本編と交互に配置したというのがバラエティのノリそのまんまで小気味よい。本編だけ長く見せられたら見られたもんじゃなかっただろうな。痛々しくて。ってロッシーがほんとにひっかかってたのか途中で気づいてたのかが不明なのがまた単純なポイント増に繋がってる。どっちに転んでも評価上がるもんなあ、この映画。ドッキリ成功ならそれはそれで。演技ならロッシー見直したぜって感じ。ッてこの映画でロッシーっての初めて知ったんだけどね、俺。いや、その前に『ミステイクン』観てたけど印象薄くて。そのあと人志松本の○○な話なんかでロッシーの人物わかったけど、う~ん、どうなのかなぁ。こうやって少しずつエスカレートさせていかれると連れてかれちゃうもんかもなぁ。いやぁそれにしても「ロッシーがここまでクリアしたら」的打ち合わせシーンの分量もタイミングも絶妙でした。あの構造のせいで結果かなり洗練された作品になっちゃってました。こんな洗練されるわきゃない映画なのになぁ不思議。
 ■ミステイクン■ これもいいよ、なかなかいい。同じ沖縄国際映画祭シリーズの『無知との遭遇』より先に観たんだけど、場外シーンを組み込む方法はあの同じだけど、しかし惜しむらくは……尺を長くするためみたいなとってつけた組み込み方がヘタでベタだし『無知』と比べると断然監督が面白くないね。作り方じゃなくて人物そのものね。ああいう喋りはダメですよ。本編はけっこうよかったけどな。バラエティの中でしたで一回どんでん返し。変なストップモーションの謎もあれでいったん解けて。でもっぺんリアルに戻っちゃう構成もうまいし。(考えてみりゃごくふつうのオチの作りだけどさ)。ラスト、バタバタの中の草野仁の神妙な顔が効いてた。だから本編はいいんですよ。監督の余計な露出がねえ。
 ■放送禁止 劇場版 密着68日 復讐執行人■ あら……せっかくの高品質シリーズなのに、なにこれ。携帯の画面いちいちアップにしなさんなよって。ドキュメンタリー仕立てなんでしょ? あのくらいガマンしなよ、隠しときなよ、リアルに。6の外伝になっている趣向は新しいが、視聴者をもっと置いてきぼりにするくらいでよかったと思うよ、リアルさのために。でも劇場版じゃそうはいかなかったんだろうね。
 ■カメレオンマン■ けっこう退屈ッちゃ退屈だけど、方法の勝利。演説中のヒトラーが後ろ向いてウディ・アレンと揉めてるように見える映像なんか、あれはどういう場面を使ったんだろう。ふつうに知りたい。うまく填め込んだものだな。ニューヨーク市長代理から表彰されるとことかは? 映画化されたシーンの抜粋なんぞも出してくるたぁ凝ってる凝ってる。
 ■REC レック■ まあなんというのか……、普通だったかな。俺、ゾンビや感染系嫌いなんでよっぽどうまく演出してくれないとどうもさ。
■REC レック2■ 冷静なやつが一人もいない。ちょっとリアリティ考えてほしかったな。特殊部隊のメンバーなんだから一々細かいことで喚き散らすなよ、罵倒しあうなよ、まわりみてちゃんと警戒してろよ。貴重な血液サンプルをよそ見して燃やすなよ。
 ■ラスト・ホラー・ムービー■ 懐かしいなあ。フレドリック・ブラウンの「後ろを見るな」ですよこれ。
 ■ボウリング・フォー・コロンバイン■ フェイク色が入ってるかどうかわかんないけど、いやわかんないから一応ここに。まあ全編予想通りの雰囲気&展開だけど、ただ一つ知りたかったのは、チャールトン・ヘストンへの突撃取材(ま一応前日にアポとってるわけだが)で、ヘストンが憮然と退席したのも演出?てこと。あまりに型通りでないかい。アルツハイマーを公表したのが同年だからまああんなもんかな。歩き方もよたよたしてたしね。
 ■ネ申アイドル 総選挙バトル■ こういうのは俺支持します。面白かったもん。いいよ、こういうオチもたまには。しかしこういうプロモート、成功しないだろうなぁ。成功する世の中だったらおもろいんだけど。ってメンバーの露出度が全然違ってたけど、早めにリタイアした子の影薄くなってないか、平等なプロモになってるのか、ってマジに気になっちまった。ラストのバトルシーン、転がってるはずの死体がなくなってたっぽいのも気になりました。あとそうだな、オタク男二人だけじゃなくてもっとフォローしててほしかったけどね。
 ■ザ・ベイ■ どんなグロい寄生虫がお出ましなのかと期待してたんだけど、ハードル上げすぎたかな。それとゾンビ化していくデブ女、ああいうシーンをもっと見たかった。
 ■武器人間■ 第二次大戦のPOVってゴキゲンじゃないですか。肝心の武器人間らのショボサがあまりといえばあまりなので冷めちゃったけど。ってあのショボさが実はポイントって言いたいんでしょうけどね。でもあれじゃただの失敗作たち。完成品がしっかりショボいってことが伝われば、ナチスの無益な偏執狂ぶりがしっかり伝わって笑えたんだけどなあ。
 ■まじ、やばい■ 『コワすぎ!』シリーズでやたら乱暴なディレクターが活躍したが、あの人物設定は成功していたが(トラウマっぽい仄めかしを引っ張ったあげくむりやり因業話につなげてるのがちょっとあれだったけど)こっちの人はどうなの? ディレクター(というか探偵だったっけか、こっちは)は乱暴であるべしってルールでもできたのかな、それとも単なるマネかな? いじめられるカメラマンの方になにか因縁でもくっつけてもらわないと、こっちのDは粗暴な言動が空回りしてますんで。
 ■デスワゴン■ 演技もうちょいうまくやってくれてたらなぁ。自殺志願者らのキャラはなかなかいい雰囲気だったのに、潜入者の一人がやたらしつっこいウザい喋りで掻き回すもんだからみんなの素の顔が撮れてないっつの。あとになってみると素の顔もなにもど~でもよくなってるんだけどさ。金や財布をめぐるいざこざがあったけど、死ぬ日に金の貸し借りにこだわる不条理が演出できれば、あのビデオゲーム『自殺志願者』の「やさしいのね」を確信犯的にグレードアップさせられたのにね。惜しいチャンス逃したよ。後半のリーダーとカメラマンのわざとらしい喧嘩もしつこくてうんざりだったね。携帯がつながるんなら鮮血見た時点で警察に電話しろよ。あるいは行方不明の同僚の携帯発見した時点でさ。
 ■呪いのサイト■ 『呪いのビデオ』シリーズの続き物ストーリー編をいっぺんにやったような感じだな。しかし隣人が怒鳴り込んでくるシーンだったかな、「未公開映像」って何ですかや? このビデオに、公開映像と未公開映像の違いなんてあんの? 発売されたのついこないだだと思うんだけど、未公開のタイムラグっていつ発生したんですかね? 行方不明者の恋人がとくに取り憑かれる事情も不明だし、なんか因縁めいた雰囲気だけ作ってあと放り投げた系やな。ラストの映像は、やたらくどい警告が出てものすごい勿体つけようだったけど、何ですかネあのヘタレ映像は? あんだけ警告した以上はほんとにショッキングな映像である必要があると思うのだが。ま、インターネット持ち出してもあんま新味あるホラーは作れないってこと確認させてくれた作品ですかね。
 ■怨霊塔 都市伝説全集の地獄■ ひっで~~……メインタイトルもサブタイトルも内容と無関係じゃないか。しかもこれほど演技がひどいのは初めて見たわ。呼吸を荒げる芝居がどいつもこいつも下手すぎ。『ノロイエ』みたいに笑える下手さだったらまだしも、ドヘタってのは困ったもんだ。前半、というか中盤過ぎまでブス二人の無意味な泣き言延々と見せられるのも閉口したし、あ~あ、ラスト一分間のあの映像やりたいがためにこんだけの無駄映像かよ。
 ■ハライタ■ シモネタ多すぎますって。そういう方向に行かない方がコンセプト生かせるでしょうに。つまり投稿心霊もののパロディってコンセプトね。そのままでいいから。焦点ぼけちゃいましたな。
 ■ジャングル■ えっ、これで終わり?てなもん。ただ延々と正体不明のクリーチャー追って、出現シーンなしのままラストまで逝って、ちょこっと姿見えておしまい、だってさ。なんだこりゃ。ハラハラシーンのボルテージで引っ張ってたつもりなんでしょうけど……、いくらなんでももうちょい変化というか起伏ちょうだいょ。
 ■V/H/S シンドローム■ とにかく酔う。いい加減にしてくれ。面白きゃ我慢して観るが内容は糞つまんね~し。
■パラノーマル・エンティティ3 エクソシズム・テープ■ ひとりのキチガイ娘を挟んで、医師団と牧師団が「俺らが直す、おまえらじゃダメだ」と奪い合うだけの退屈作。
 ■呪界■ これだったら設定どおりやった方が千倍怖かったんじゃないか。樹海に自殺しに来た人にインタビューする調査研究という。せっかく「うまい設定こしらえたもんだな系」の代表作になるとこだったのに、それ生かさずにすぐに錯乱・迷子・霊出現(?)ってどういうセンスしてんですかよって。ダメだなあ。インタビュー調査って設定でもっぺんやってください。あ、形式は『フォース・カインド』なぞってますね。記録映像とインタビュー(だからインタビューはああいう普通のじゃなくて樹海でやってくださいって)と再現映像で構成するっていう。しかし再現映像くらい何が起きてんだかはっきりさせてくださいよ。まあ、デジタル時代になって、「記録フィルムが破損して不鮮明」って設定もやりにくくなりましたねぇ。あと樹海まできて携帯鳴るの要らないから。うざいから。「鳴るのが不思議」って演出したかったの一応わかるけど。
 ■心霊盗撮ビデオ■ これも設定はすごくいいのになぁ。彼女の部屋盗撮するモチベーションが語られてないのがネックだよ。あんな軽い興味本位じゃなくて浮気疑ってるとかの仄めかしがなきゃ。ラストはわーわー言ってるだけだし。そんな緊急に駆けつけにゃならんタイミングでもないのにさ。
 ■怪談 百物語■ ひっえー。なんだぃ百話ちゃんと語ってくんないのかい。途中省略かよ。意味ないっしょ。ラスト、何も起きてないのを無理して仕立ててるし、テレビの糞番組で一回こっきり流したならわかるけどわざわざDVDにする意味あったのかよ?
 ■バチアタリ暴力人間■ タイトルからしてどうもな……、とは思ったが、案の定白石作品にしてはポイントがないというか、外しっぱなしというか。