■ゴジラ ファイナル ウォーズ■ ……あのね。いい加減にしてくれよ。ウワサにゃ聞いてたけどこれほどヒドイとは思ってなかったっつのよ。常時BGMがうるさく鳴ってるプロモーションビデオ仕立てには我慢するとしても、小学校低学年向け怪獣バトルの完全プロレス仕立てにも我慢するにしても、怪獣十五・六体も出てくると一匹一匹の弱いこと弱いこと、それにもまあ耐えるとしても、ゴジラが南極から蘇るとき唐突にぽつんと立ってるあっけなさにも目をつぶるとしても、陳腐きわまりないミュータントの人間ドラマもどきにもなんとか我慢するにしても、怪獣いっぱい控えてるのにミュータントとは名ばかりの外見人間どもの凡庸なカンフーに無駄な時間費やすなよと呟きつつなんとか許すにしても、両手がチェーンソーというメカニックなガイガンと丸腰のふさふさモスラがガチで戦うなんつうただのセンスの悪さにも確信犯的信念を無理やり見出してあげるにしても、ミニラの快獣ブースカ並み大根演技にも苦笑噛み殺して我慢しうるにしても、……あれ? 我慢に我慢を重ねてたら何も残んねえよ。こんな底抜け駄作がゴジラのファイナルだってことに対しては別段ゴジラファンじゃない私は平静を保てますが、唯一これだきゃ我慢できんと私が怒ったのは、水野久美と佐原健二をこんなしょーもない映画に引っ張り出すなと。まったくもう。格闘家もけっこう出演しててほんとに気の毒だったけど、とにかく稀に見るクソロクデモトホホ映画でしたな。腹立てるのももったいない。ま、CGに気ィ使ってる暇あったら脚本直しとけや。