三浦俊彦@goo@anthropicworld

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オトイアワセ:
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ゾンビ・バンパイア・ミュータント系(人間型系)2

2004-11-29 02:33:42 | モンスター映画
 ■スキャナーズ■ 序盤いきなりの頭部爆発シーンが名高いようだけど、それよりは心拍操作シーンの方が気持ち悪かったな。もと心臓神経症の私としてはね。最後の兄弟スキャナー対決、肉体変形シーンが丁寧で満足レベル。小刻みに血ィ噴き出すし。両眼球爆発するし。どうせならこういうの全編続けてくれればよかったのに、もったいぶらずに。で最後、精神だけ移動して肉体乗っ取って勝利、ってそりゃ意外感たっぷりでその時ゃ「お、やったな」でしたが、冷静に考えてみると話としてちょっと……つうかかなり……。
 ■スキャナーズⅡ■ これ、脚本大丈夫かよ。スキャナーたちを操って権力を握ろうって? んなもん考えるまでもなく無理に決まってるだろう。てわけでリアリティゼロ。ちまちま続くアクションもアバウトきわまりないし、人間変形も最後の含めてかなり手抜きだし、前作がけっこう良かっただけに白けたなあ。監督違うから仕方ないとは言わせんよ。
 ■スキャナーズⅢ■ 今度もなんともはや。最後なんか、おねーさんの肝心の死に方、あんなナマぬるいんでいいと思ってるんでしょうか制作者は。人体変形度ゼロってんじゃこのシリーズに名連ねた意味ないのに。そこへ至る細切れアクションの杜撰さも呆然レベルだし(あんだけ撃ったら一発ぐらいかすれよ)、こんなことなら前半のタイの田舎風景だけずっと見せててほしかったですョ。とくにあの洞窟(?)でのほんのわずかな瞑想映像、本筋の百倍も価値ありましたっけねえ。
 ■ワックス・ワーク■ 粗雑っちゃ杜撰な映画だけど、一人一人個別に異界に引き込まれてくのでオムニバス・ホラー気分が味わえたりしました。巨人とコビトのコンビがちょいいい味出していて、種類ばっかりいろいろ出てくる伝統的モンスター(バンパイヤや狼男やゾンビはまだしもサド侯爵なんてのが活躍するところはプラスポイント)より、巨人(といってもジャイアント・シルバよりだいぶ背低いよな)がボスに叱られたとたんへなへな泣いちゃう場面が一番インパクトありましたね。てわけでフリークス映画として分類した方がほんとは上位に行くかも。後半は無駄に騒々しくなって男女ペアの乗り込みもあまりにお定まり、なんかまことに味気ない幕切れになっちゃったな。

コメディ系2

2004-11-23 23:07:31 | モンスター映画
 ■スパイキッズ■ うひょぉー。こりゃあいい。ノンストップエンタテイメントとはこのことだ。アンドロイドキッズや指キャラクターや変形人間がいい味出しまくって。後半はマンガチックになりすぎてちょっとあれだけど、スパイグッズの数々は素朴に興奮させられたなあ。欲しいですよほんと。男の子の夢だね。とくにミクロサイズの貼付式カメラなんか泣けるじゃないか。欲を言えば、パパとママの活躍がもっと見れるとよかったのですが。
 ■スパイキッズ2 失われた夢の島■ うわァーこりゃまた、あそこからさらにパワーアップするとは。アニメでしか表現できなかったはずのコンセプトが今や実写でここまで実現できちゃうんだなあ。お手玉絶叫マシンだの宙返り混じりのアバウトな飛行だの両端に頭のある海竜だの、いちいち笑えてあっというまの6千秒。最後のおやじどうしのプロレスとかチンケな悪乗りが目立ったのと、モンスターたちの出番が専門化しすぎて全体との融合がいまいちだったのがややマイナスだが、メインを張った蜘蛛脚ザルとヘビトカゲは恍惚モノの造形。他にも虫ロボットがネクタイ結んでくれたり潜水艇がトンボ型だったり、細部まで行き届いたサービスがほんと嬉しかったですよ~。
 ■スパイキッズ3-D ゲームオーバー■ 3-D立体メガネって、けっこう疲れるんですよね(メガネはずした直後片眼ずつ試すと、右眼と左眼、物の色が違って見えること御存知ですか)。しかし観通した甲斐はありましたよ、コロシアムでの大型ロボット対決は爽快だったし、カークラッシュなんかすげえ3-Dぶりじゃないですか、何度も思わず目ぇつぶっちゃいました。笑える系モンスターが後半まとめてお出ましなのも万歳。ネジ類の大落下シーンで駄目押しのまばたき強制モードを再々体験です。いやあ、最後までやりきってくれましたなこのシリーズ。

ナンセンス系2

2004-11-21 22:16:00 | モンスター映画
 ■鉄男■ こりゃあいい。笑える映画とはこのことだ。明らかにコメディじゃないのに。いやほんと、台詞がほとんど無いから見てて疲れなくていいや。ただし、鉄人間は一気にブワッと出来上がってほしかったですね。途中からあまり造形進化がないのがどうも。
 ■鉄男Ⅱ■ 『鉄男』は本来Ⅱなど作られるべき作品じゃなかったんだがな。でⅡは案の定、なんだか理屈というか人間兵器としての因縁めいたストーリー説明が入ってせっかくのナンセンス度が薄まってしまった。とはいえまだまだ面白いことは確か。最後、敵たちを全部吸着した鉄人間の形は前作を断然上回るわけだし。惜しむらくはハイライトのアクションで何がどうなったのかわかりづらかったこと。あの磁石っぽい床跳ね上がり場面、なんで上下がいつのまにか逆転したの?
 ■ビデオドローム■ 現実とビデオ内がとにかくグチャグチャに混ざりまくるんで、結局そのつどどっちなんだか何層目なんだか訳わからなくていいんでしょ? でナンセンス系に入れました。それとも字幕出してじっくり観りゃ一貫した論理的ストーリー追えるのかな、まあ無理っぽいよな。虚実往還という陳腐なテーマもここまで無茶苦茶入れ子にしてくれると気持ちいー。モンスター映画とは言い難いけど身体変形ぶりはやっぱモンスター。腹にビデオテープやピストル出し入れしまくる内臓的ハードへのこだわりがなんともクローネンバーグで、この監督趣味じゃないけどこの映画だけは引き込まれましたわ。『イグジステンズ』(ハイテク異空間系1参照)より10倍良い。ピストル自殺の予行と同時にテレビ画面爆発・内臓飛び散りが大絶景でしたな。

ムシ系3

2004-11-20 23:41:49 | モンスター映画
 ■スターシップ・トゥルーパーズ2■ こりゃあ困ったな。前作(ムシ系1)よりハッキリ劣るじゃないか。密閉空間のサバイバル戦は緊迫感あるとしても、それとパラサイト型のムシの分裂具合もいいとして、それと寄生されてしまってから意志力で敵と戦い続け自決する女軍曹もかなり悲壮だとして、あれ? 結構いい映画じゃないか。つまり何だな、前作が良すぎたんだよな。この続編が付いたことで平均値が下がってしまった。大型バグの種類が一種類だけと、前作からの大幅後退が痛いのだよな。でもまあ、人物もムシも相当レベルであることは確かなので。
 ■アラクノフォビア■ なんだかものすごーく普通の映画だったな。どうしてこうも普通にできたのか。可もなく不可も無し。特色といえば火だるまグモが走り回るところくらいか。あとまあ、生きたクモの歩きをたっぷり見れたのは嬉しかったですよ。そういえば、最初の犠牲者がミイラ化したわけだから、なぜあとの人々もそうならなかったのかと。イヤしかしほんと無難に作った映画でしたね。これほど無難に徹底されると、「巨大グモを一匹くらい出せ」という恒例の苦情も呟く気がなくなりました。
 ■吸血原子蜘蛛■ 吸血も何も、家よりでっかい大グモなので。とはいえDDTと銃で仕留めた死骸(と思われていたもの)が運び込まれたのは室内のホールだったはず。サイズがシーンによってまちまちという、素朴きわまりない合成特撮がツッコミどころを提供しまくってくれるこういう映画もたまにはいいかと。1958年じゃこれが標準だったんだろうけど。襲われる人は逃げずに待ってて「うわーっ」て万歳姿勢だしね。鍾乳洞の中では蜘蛛の進路とは無関係に男女が勝手に危ない狭い崖っぷちへわざわざ逃げてゆくし。微笑ましい時代のワンオブ大量生産モンスター映画sだなあ。

大怪獣(ゴジラ除く)系2

2004-11-16 01:47:43 | モンスター映画
 ■大怪獣バラン■ 水陸空自由自在、ゴジラやラドンよりずっとかっこいい(指とか見てごらん!)婆羅陀巍様なのに(前半は登場のたびに訳もなく嵐になるってのも雰囲気満点でしたね)、やけに地味なポジションに甘んじているのはやはり登場人物がみな地味だったからかねえ。ヒロインはやはり一定基準以上の美人にしてくれとか(よぉく見るとチャーミングでしたけどね)自衛隊幹部がついていながらいちいち村人総出でぞろぞろ救助に行かせるなよとか、民間人に最も危険な爆薬設置作業させに行かせるなよとか、突っ込みどころ満載のただし怪獣登場場面の多さでは納得の一作。自衛隊の全面協力が感じられるわりにはビジュアルが生きなかったのは『ウルトラQ』第21話「宇宙指令M774」の先駆ですかと。バランの最期は陸上でしっかり見せてほしかった。(なお、台詞中B○R○K○が全部無音になってるのはやっぱまじいんですか? 2004年公開映画ですら「キチガイ」なんて堂々と喋ってますけどね)
 ■ガメラ 巨大生物審議会■ これは何かな? 3つのうちから各自ストーリーを選べと? DVDの操作がようわからんのですよ、マルチストーリーとか言って説明書きないし。いずれにせよあの調子で学者のまじめくさったコメントや既成のガメラ映画の再演だけで構成されてるんじゃ、とてもじゃないが全分岐を見通す気にゃなりませんや。大怪獣×ドキュメンタリー系といった趣は新しい工夫と認めさせていただくにせよ。
 ■ヴァルカン■ 完全なお子様映画だったか。いくら火山噴火で孵化した翼竜だからって、火を吐くっていうのはちょっとな。あと少年の指令で災害救助に精を出すってのもどうかと。子役は力演だったけど、心の交流がちと強すぎましたな。(火を吐いちゃったんで恐竜・爬虫類系でなく大怪獣系に入れちゃいました)
 ■ヴィジュアル・バンディッツ 時の墓標■ 画質わっりー。それと俳優がドシロートばっかだなー。ヒゲだけ個性的めかした刑事さん、その超ド下手な演技なんとかならなかったかよ。やっと喋ってるじゃん、見ててつらいです。他の人物も女2人をはじめリキんでばかりで魅力に欠ける。せっかく巨大イタチが良好な動きで健闘したのだから人間が足ひっぱるなよと。あといくら自主制作のノリったって自衛隊の支離滅裂きわまる作戦はいくら何でも。