根津美術館に寄ったあと、せっかく都心に出てきたのでどこかもう一つ寄ってみようと思い、渋谷の名曲喫茶ライオンを検索してみると直ぐ近くだとわかったので、行ってみた。10年以上行ってなかったが以前2、3回来たことがある。
半蔵門線の渋谷駅の一番先頭の方の出口から歩いて5分くらいで着く、道玄坂を右に曲がると坂道で、道頓堀劇場の前を通過し(この辺は場末感がある)、坂の頂上くらいのところにライオンはある。換気のため窓を少し開けているので中からクラシック音楽の音色が聞こえてきた。
中に入り1階の空いている座席に座る、何人かの客がいる、コーヒー650円を注文。店内は写真禁止の注意書きがある。座席は全部正面のスピーカーに向かっている。スピーカーのある壁にLPレコードやCDが収納されている、ステレオの装置も見える。スピーカーは2階席の正面くらいの位置にセットされており、左右同じ大きさではないのが興味深い。コンサートホールのパイプオルガンのようなイメージに見える。左右のスピーカーの下のところに扇風機が回っているのが目につく、目的が何なのかオーディオに詳しくないからわからない。コーヒーと一緒に1枚ものの4月のライオン・コンサートのプログラムと店の案内の書いたペーパーをくれる。
かかっている曲は最初はバッハとヘンデルのチェンバロ協奏曲であったが、これが終わるとモーツアルトのピアノ協奏曲20番(1956年ワルター指揮のライブ)がかかりうれしくなった。モーツアルトのピアノ協奏曲はどれも好きだ。短調の2つ、20番と24番、共に良い。ここは曲をかけるとき「今かかってた曲は何で、次にかかるレコードの曲目は何か」をマイクで放送してくれる。そして正面の壁に曲のアルバムが掲げられていた。
さて、久しぶりに来ての感想を若干述べておこう
- 室内の雰囲気は最高だ、音量も適切だ、会話禁止とはなっていないようだが、皆黙って聞いている、この雰囲気がいい、窓から外の光が差し込むのも好きだ。地下より地上の店が好きだ。ここは名曲喫茶の王者という感じだ。
- 店内は写真撮影禁止だがシャッター音が音楽鑑賞の邪魔になるからか? ある名曲喫茶で、写真撮るのはOKだが演奏の間にしてほしいと言われた。シャッター音のしない写真アプリもある。理由は別のことかもしれないが、検討してもらえないだろうか。
- 店内の一部に蛍光灯が使われているが何か理由があるのだろうか、電球を使ったスタンドなど柔らかい灯りになればうれしい。
さて、モーツアルトの20番を聞き終わったところでちょうど1時間くらいの滞在になった、時間も夕方になったので帰ろうかと思ったら、次はフルトヴェングラー指揮ウィーンフィルのブラームス交響曲1番、と聞いて、これは聞いて帰らねばと思い、帰宅を思いとどまった。結局1時間45分くらい滞在して帰った。素晴らしい時間だった。
また来たい。
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