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気ままに生活してるシニアの残日録

「日本フィル 第752回定期演奏会 道化師」に行く

2023年07月10日 | オペラ・バレエ

サントリーホールの「日本フィルハーモニー交響楽団 第752回定期演奏会」に行ってきた。2階奥のA席、6,500円。演目はレオンカヴァッロ:オペラ『道化師』演奏会形式)。今日は8割くらいの埋まり具合か。金曜日の夜なので会社帰りの若い人女性たちも結構来ていた。

ちょっと前に録画しておいた道化師を見たばかりだったが(こちらを参照)、その時は今日のチケットが道化師だったことはすっかり忘れていた。偶然、予習をすることになったのは幸いだった。

このオペラはヴェリズモ・オペラといわれ、写実的・現実的オペラと訳される。その意味は、神話を題材にしたようなオペラではなく、その作曲家が生きていた時代に起きた、起こりうる事件やドラマを題材にしたオペラという意味。1892年ミラノで25才の若きトスカニーニの指揮で初演、35才だったレオンカヴァッロは一夜にして時の人になった。

出演は以下のとおり

カニオ:笛田博昭(旅芸人一座の座長、道化師)
シルヴィオ:池内響(ネッダの愛人)
ネッダ:竹多倫子(カニオの妻)
ベッペ:小堀勇介(一座の色男)
トニオ:上江隼人(一座の狂言回し、ネッダに気がある)

指揮:広上淳一
合唱:東京音楽大学、杉並児童合唱団
日本フィルハーモニー交響楽団

歌手も楽団も合唱団も指揮者も一生懸命やっていたのは伝わってきた。歌手の皆さんは知らない人ばかりだが、良い演技と歌を披露していたのでカーテンコール時の拍手も大きかったし、歌手たちもやりきったという表情をしていた。

この演目の最後に、カニオがネッダとシルヴィオを刺し殺し、「悲劇は終わりました」という台詞を言って終わりになるが、その台詞を誰が言うかという謎解きがコンサート・プログラムに書いてあった。先日見たザルツブルグの道化師では確かトニオが言ったが、ネットで調べられる道化師の解説ではカニオが言うとなっている。コンサート・プログラムでは、初演の時はトニオが言ったが、その後、レオンカヴァッロが関与した再演ではカニオが言うことに変更され、楽譜も2バージョンあるとのこと。さて、本公演ではどうなったか・・・

運営面に付いてコメントをしたい

  • 日本フィルのホームページを事前に確認してみると、本日のコンサートのプログラムが無料公開されている。これは大変有難いことだ。ホールでも紙のプログラムは配布された。自宅にいてゆっくり予習できるのは大きなメリットだ。また、動画で本日の演目の解説(5分)が見られるのも有難い。このような取組みはたの楽団でもやってほしい、有料でもよい。
  • また、日本フィルは過去の公演動画をアーカイブとして1,000円で公開しているのも有難い。知らなかった。また、ホームページを見ると日本語の他に英語でも見られるようになっており、いろいろ経営努力をしていることわかる。他の交響楽団のことは知らないが、いろいろ努力してファンを増やそうとしている意欲が伝わる。
  • 今日の公演は写真・動画撮影は禁止だが、カーテンコール時には写真のみ撮影可能と公演直前に放送していた、これは有難く評価できるが、張り出しには撮影禁止としか書いてなかったのは不親切ではないか、館内放送も楽団員の楽器の練習の音で聞き取りにくい、カーテンコールの最初の方では写真を撮る人がほとんどいなかったのは事前の説明が不足しているからだと思う。字幕の装置を使って写真撮影可能と表示してはどうか。

さて、公演は7時からだったので少し早めに行って、前回来たときと同様、ホールの前のアークヒルズにあるThe City Bakeryでハニーレーズンスコーン388円を買って、アーケード下の椅子に腰かけて軽めの夕食とした。おいしかったし結構大きいのでシニアの質素な夕食にはちょうどよかった。

お疲れ様でした。



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