平成時代の高校生
お世辞は七難を隠す
一年生も、ようやく2学期の中間考査が終わった。
生徒にせがまれて、また席替えをする。
籤運の強い『やかまし3人娘』が最後列の窓際にかたまってしまった。
「こらっ、うるさい‼ そこの三人組。絵美、由美、瑠美!
騒音魔女のトライアングルめ!俺はバミューダ海峡のポセイドン様だぞ。
静かに聞け‼」と怒鳴ったら、
「うわー、ゆ~先生が怒った。カッコイイよお~」
出鼻を挫かれてしまって、「うーむ、メタボあと1センチのこの俺をカッコイイと言ってくれたか。その見え透いたお世辞でも、聞いたからには・・・
いい気分だ。また授業をする気になってきたぞ。
『笑顔とお世辞上手は七難を隠す』というから、これも才能の一つだよ」
すると、あちこちで、「ゆ~せんせ、カッコイイよ~」の大合唱になった。
英語発音練習の予定が、『世渡りヨイショ』の口頭練習になってしまった。
パインバレーのイルミネーション
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