No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

大人の休日倶楽部(最終回)~暗くなる前に終わった夜

2024-07-05 | 街:群馬











前職時代に何度も泊まった高崎の夜は、正直言って下世話だった。当時の繁華街では、客の数よりも客引きの方が多いと言われていた。次々に客引きが声を掛けてきて大変だった(かといって強引な行為はなかった)。だから前橋もその延長線上にあるのだろうなと思っていた。ところが前橋と高崎の違いなのか、20年近い時の流れなのか、そんな感じはなかった。リラックスできる繁華街で、好みである。

前橋での夜には幾つかの誤算があった。誤算の一つはジャズ喫茶ダウンビートである。歩いて乾いた状態でいきなりビールを飲むと、どうしても呑み過ぎてしまう。だから夕食の前に老舗ジャズ喫茶のダウンビートでアイスコーヒーを飲んで涼もうと考えていた。だがダウンビートは午後3時に閉店していた。やむを得ずカラカラの状態から、午後5時前には一杯始めてしまった。前日は飲みすぎたので、この日は自粛しつつ楽しもうと思っていた。それ以前に酒はそれほど入らないと想定していた。・・・・。そんなことはありませんでした。ちゃんと夕方になれば酒は美味しくなるものだ。またまた結構飲んだ。皮肉なことに一年で最も明るい季節である。午後7時頃に店を出たとき、まだ昼間のような明るさだった。悲しいかな、もう酒は飲めない。身体がそう言っていた。ミスターバーボンというショットバーに行きたかったが断念した。行くだけなら行けたとは思う。でも行けば必ず飲む。それもかなり飲むだろう。その瞬間だけ体調は良くなるに決まっている。ここ数年、夏旅の無理で体調を崩したことを考えれば、ここは大人の判断をしよう。きっと別の機会に来いと街から言われているのだろう。

その後、ふらふらと辺りをぶらつきながらホテルに戻る。翌日は帰るだけの日程だ。旅が終わってしまうことを実感する。それにしても大人の休日倶楽部パス、5日間をフルに使える場面はないだろうが、2~3日の日程でも十分楽しめる。次の機会に備えて構想を練ろう。最終日の移動の写真は若干あるけど、掲載するものでもない。今シリーズはフィナーレまで来た。次回、番外編「この旅の一枚」を掲載して終了したい。お付き合い頂き感謝します。


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