先日、匿名の方からのご意見をメールフォーム蘭を通じて頂いた。内容を要約すると「あなたの写真はトーンが暗い。色も濁っている。被写体も廃れた街とか古い建物ばかりで、惨めな気分になる。もっと明るい陽射しの時に撮影したら、雰囲気を変えることができる。青空とか風景の写真も増やすべきだ。町並みの写真であれば、お洒落な都会で撮りなさい」。実はこういう意見を頂くことは初めてではない。というか何度もある。そう感じる人が一定数いるということなので、感情論ではなく、貴重なご意見として拝聴したい。返信先も記載されていなかったので、ここで返信したい。
(返信)
ご意見ありがとうございます。恐らく我々の考え方は異なっていると思いますが、ご意見を頂くことは、写真を見て頂いたことを意味すると思います。まずは感謝します。そのうえで、これは僕の芸風なので、どうしようもありません。今のところ無理して芸風を変えるつもりもありません。アドバイスのような写真、そういう写真を見ること自体は僕も好きです。そうやって撮ることだって当然あります。でもそれを日常的かつ継続的に撮りたいと思わないだけなのです。当ブログとは方向性が異なっているということになります。それを矯正しようと考えて見ると、ストレスが溜まる一方になります。お気をつけ下さい。まあ正直なところ、僕だってたまには「流石にくどいな」と思い、僕的には爽やかな写真で口直しを図ることはあります。あくまで口直しで基本路線は変わりません。またこの手の写真か、と思いつつも引き続きご覧頂ければ幸いです。以下、本来のキャプションに戻ります。
さて、今回の写真は秋田川反の繁華街の写真である。確かに陰鬱である。午後の早めの時間帯であり、決して夕方ではない。雨は降っていないし、すぐにでも降るような状況ではなかった。それにも関わらず、湿度感たっぷりの光景が目の前に展開されている。この感じが好きだ。こういった写真を「これは気持ち悪い写真だ。なんとかして直させないと」と思いながら見てくれる人もいる。そう想像すると何だか可笑しくなる。まあ僕は手遅れなので、まだ救済できそうな人にアドバイス頂いた方が良いだろう。この陰鬱さは、①その場所自体の雰囲気、②着目する題材、③機材の設定や特性、など様々な要因があるだろう。でも結局は僕という人間の「世界観」そのものが反映しているのだと思う。多様性?。違うか。
X-PRO3 / Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical