また久々に「銘木の豆知識」について少しだけ書かせて頂きます。
「そんな事ぐらい知ってるよ。」とおっしゃる方も多いと思いますが、ぐっと我慢してお読み頂ければ幸いです。
今回は、「経年変化」について、書かせて頂きます。
当店ショップサイト商品ページのご紹介の中で、よく「時が経てば、色合いに光沢や艶が出ます。」や「色合いに深みが出ます。」
といったようなご説明を掲載させて頂いています。
「でも実際は、どうなるのか。」を詳しくご紹介しておりませんでした。
自宅にあるもので申し訳ないのですが、例に出してご説明します。
自宅の床柱です。
北山杉の絞り丸太です。もう40年ぐらい経っているでしょうか。
あまり掃除や手入れをしていないので、そんなに艶や光沢は、ありませんが。
こんなふうに、銘木というのは、時間が経つと色合いがしだいに変わってきて深みが出ます。 これが所謂「経年変化」という言葉で
表現されます。
当店の「北山杉」を使った商品たちは、今はこんな風合いです。
まだ飴色のような風合いは、出ていません。
しかし、長い時間をかけてお付き合い頂くと、このような色に近付いていくと思います。
樹種によっては、その経年変化の時期が長かったり、短かったり、色合いや風合いの変化が大きかったり、小さかったり、
また中には、ほとんど経年変化しないものがあったりと銘木は、それぞれが独特の変化をとげていきます。
そういう経年変化を楽しんで付き合っていくのも、銘木工芸品を楽しむポイントのひとつです。
「木は、伐採した後も、生育してきた年月と同じくらいの期間、強度を増していく。」というのが定説になっています。
つまり、「樹齢100年で伐採した木は、伐採後も100年は、強度はあり続ける。」と謂われています。
木造住宅が長い年月もつのは、その木の性質をうまく活かしているからです。
ですから銘木も樹齢と同じくらいの期間、その良さは、衰えず、さらに魅力が増していくということです。
そんな銘木を使って作られた銘木工芸品も長い間、お傍に置いて頂くことで、色合いや風合いがしだいに増し、独特の味わいが出てくる
と言える訳です。
そんな「経年変化」の魅力を感じて頂けるまで、当店の商品を末永く大事にご愛顧下さる事を、私共としては、幸いと感じます。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
http://www.izukame.com