「人なんて変わらないよ。人を変えようと思うなら、まず自分が変わることだね。」
これは、私が会社勤めをしていた頃、ある上司から言われた言葉です。
お蔭様で、私は多くの良い上司に恵まれてきたと思うのですが、この上司は残念ながらそう呼べませんでした。
この上司の下で働いていた頃は、大変で、他の社員たちも疲弊して、笑顔もなく、職場の雰囲気はあまり良いとは言えませんでした。
溜まりかねて、私は、その上司に職場改善を願い出ました。 その際に言われたのが先程の言葉です。
「どうして、あなたのために自分が変わらなければならないんだ!」その言葉に対して、私は心の中でそう叫んでいました。
私は、その時、その上司が、その言葉の使い方を間違えて捉えていたというふうに、今では思っています。
第三者がその言葉を使うのなら、説得力があるのですが、問題の渦中にある当事者が使うと単なる自分に対しての言い訳になってしまい
ます。
「人は変わらない」その時、その上司は言い切りました。
それからかなり時間が過ぎましたが、今でも私の答えは、ちょっと違います。
「人は変わることができる。しかし、それはそう簡単なことではない。」 これが私が出した答えです。
そして、「人が変わる」「人を変える」ということではなく、私は別の言葉を使って、こう考えるようになりました。
それは、「視点をずらす」という考え方です。
「自分は変わらなくてもいい。ちょっと視点をずらすだけ。そうすることで、違った角度からモノが見える。」
それができた時、もうその人は「変わっている」のだと思います。
「結局、同じ意味だよ。」と色々な方から言われてきました。 でも私の中では、大きく捉え方が違います。
些細な事を気にする私にとって、この事は、私を大きく前進させてくれた発見のひとつです。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
http://www.izukame.com