情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

脳における機能的創発の連鎖

2020-11-14 11:01:49 | 情報と物質の科学哲学
脳には様々な機能的創発があります。
この機能的創発は、複雑系における創発とは本質的に異なるものです。

(1)感覚受容器における機能的創発
受容器には外部入力物質を情報に変換する機能があります。
情報は非物質的なものなので、この変換は受容器による機能的創発です。

(2)感覚野における機能的創発
受容器からの情報は感覚野でクオリアに変換されます。
クオリアは非物質的なものなので、この変換は感覚野による機能的創発です。

(3)神経回路による機能的創発
神経回路では様々な情報処理が行われています。
情報処理は非物質的なものなので、これは神経回路による機能的創発です。


クオリアのないロボットに心は宿らない

2020-11-14 10:28:32 | 情報と物質の科学哲学
ペッパーなど感情を持つロボットがあります。
人間はそれらとのやり取りでロボットに人間と同じような感情があると錯覚します。

しかし、ロボットが持つ感情は人工的なクールな感情に過ぎません。
何故なら、ロボットに組み込まれている人工知能はすべて数字や記号などの計算によるものです。

それらの数字や記号から本当の感情が生まれることは原理的に不可能です。
何故なら、感情そのものを数字や記号で表現することが不可能だからです。

従って、クオリアのないロボットに心は決して宿りません。

人工知能には創造する能力がない

2020-11-14 10:11:38 | 情報と物質の科学哲学
人工知能には感覚野がないのでクオリアもありません。
クオリアは、特に人間の芸術活動に不可欠なものです。

芸術家は、自然や他の芸術作品から様々なインスピレーションを得て新しい作品を作ります。
それを可能にするのが感覚とそれによるクオリアです。

人工知能にはその感覚がないので人間に優る芸術作品を作ることは原理的にできません。
更に、人工知能には創造に不可欠な意欲や探求心もありません。
人工知能には創造する能力が欠けています。

知能的には人間を超えるものもありますが、これはあくまでも知能に関してなのです。