量子論には隠れた変数は存在しないことが理論と実験で証明済みです。
しかし、観測問題には「隠れた変数」が存在することを証明します。
(1)観測者が猫の生死を判定する場合
観測とは、観測者が観測対象についての情報を得ることです。
シュレーディンガーの猫の場合、観測者が箱の窓から内部を覗いて猫の生死を判定します。
この判定は、観測者の脳内部で行われます。
脳神経回路の情報処理機能を用いて猫の生死に関して”生きている”、または、”死んでいる”という2値判定をします。
2値判定とは、観測内容を1または0のどちらであるかを決めることです。
言い換えると、2値判定は観測内容を2値情報に変換しているのです。
この過程で、2値情報が生成されています。
この2値情報が観測問題の「隠れた変数」になります。
脳神経回路の情報処理機能を物理法則で説明することは出来ません。
更に、この判定は脳の認知機能によるものであり主観的なものです。
この点に関しても物理学とは相容れません。
(2)測定器が猫の生死を判定する場合
先のブログのように猫の生死の判定という問題を箱内部の毒ガス分子の有無を測定器を用いて判定する問題に単純化します。
この測定器は、判定結果を2値情報として出力します。
この時点で毒ガス分子の”有”(猫は生きている)、または、”無”(猫は死んでいる)の判定は完了しています。
因みに、判定結果を観測者がいつ確認するかは観測問題と無関係です。
結局、測定器による場合にも2値情報という「隠れた変数」があることが分かります。
以上のように、観測問題には「隠れた変数」があるので量子論と矛盾します。
即ち、観測問題は擬似問題なのです。
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