見えない鎖 その5
シンシンと冷え込んだ夜だった。ふと目覚めてトイレに立った麻友は姉の可奈と廊下で鉢合わせ...
見えない鎖 その4
「私32歳の時離婚したの勿論知ってるよね」文江は思い切ったように言った。麻友はその言葉を...
見えない鎖 その3
つまり夫は遊び相手に子供を孕ませて失敗したとしか思ってなかったらしい。それ相当の慰謝料...
見えない鎖 その2
いくら、精神病歴(?)があるにしても、悟が専制君主だとしても、身近な人間の殺人など麻友に...
見えない鎖 その1
麻友が夫の悟の殺人計画を立て始めたのは、その年の春の事である。 早峯悟は評判のいい心療...
上田駅で死んだ 最終章
12年前に戻る。広大な朝里の本家敷地からかなり離れた文化住宅で一家は平穏な暮らしを続けい...
上田駅で死んだ その3
たどたどしい二人の供述を聞いて分かったことは。昨日、圭子宛てに東京から速達が届いたと言...
上田駅で死んだ その2
圭子の死因は毒物による中毒死だった。おおよその死亡推定時刻は、正確なところはわからない...
上田駅で死んだ その1
又も想定外の豪雨、自然は人間より強大な自分の力を誇示するごとく、仁義なき(当たり前だけど)暴力(?)をふるってます。被害にあった方達の(山形や秋田に知り合いいますので)ご無事でいら...
占い師眉子の死 最終章 再篇
男は立ち上がって哀しげに角谷を見つめた。「真弓は今も私の妻なのです。戸籍上では離婚していないのですよ」たじろぐ角谷の前で男、殿村翔吾はポツポツと語った。 会社が倒産する直前まで、...