いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

フランコ プリンツィバリ その2

2008-02-24 08:18:26 | スーツ

オーダー会場に入ると一番最初の予約で早めに入った為
まだフランコ氏は会場に来ていませんでした。

イタリアのテーラー=気難しい職人という
イメージもあるので、やや緊張気味に待っていると
フランコ氏が会場に到着しました。

早速紹介され、握手をすると
もう一気にファンになってしまいました。
なぜなら、気難しい職人さんのイメージとはかけ離れた
とても気さくで、にこやかな紳士だったのです。
その笑顔がとても魅力的で一気に緊張がほぐれ、心が和みました。
そしてやはり一流の方だからでしょうか?
オーラも感じました・・・

早速採寸の開始です。
採寸自体は通訳の方を通して、会話しながら行われます。
落合氏の著書には「真剣勝負に息がつまり、中座した」とありましたが
フルオーダーではないので、談笑しながら和やかに
採寸は進んでいきます。



そして、普通のパターンオーダーと違うのは
フランコ氏が三陽商会のオーダー担当の方にかなり細かい指示を
出しています。
「そこは肩を1cm落としてとか・・・」
そんなことも出来るの!?と思いながら
採寸は無事終了しました。
和やかな雰囲気の中、約30分かけ非常に丁寧に対応していただきました。

最後に記念撮影をしていただきました。



いやフランコさん(もう「氏」から「さん」に変わりました)
また是非次回も参加しますと約束して
後は、三陽の方と細かいディティールの打ち合わせです。

裏地の選択、台場仕上げか否か、本切羽にする場合は
どのボタンまでホールを開けるか
ボタンはどうするか、ネームの糸の色はどうするか書体は?等を
決めて、会場を後にしました。

スーツが出来上がるのは5週間後です。
日本で作っている割には時間がかかります。

後で三陽の方にお話を聞いたところ
フランコさん自身が直接工場に技術指導を定期的にしていて
工程もかなり多いとのことです。

フランコさんに「いつかはフルオーダーで、と思っています。」と
伝えたところ、今回のスーツもかなりフルオーダーに近い部分があり
十分フランコ・プリンツィバリのテイストを実感出来るとのことでした。

どうもブランド名を借りただけの
ライセンススーツはかなり違うようです・・・

出来上がったスーツの話は
その3で・・・





フランコ プリンツィバリ その1

2008-02-24 07:42:52 | スーツ

今回は私の敬愛するフランコ プリンツィバリさんの
お話です。

フランコ プリンツィバリとういう名前は聞いたことはあったのですが
はっきり意識したのは故 落合正勝氏の「落合流、お洒落術。」を
読んでからです。



要約すると、「典型的なミラノスタイルだが
もっともクラシックなスーツ」との紹介です。

サビルローのブリティッシュトラッドこそ
クラシックな本来のスーツと思っていた私は
イタリア系のスーツには否定的でした。
いわいるナンパなソフトスーツ(日本だけの造語らしいです)という
イメージです。

よく行く伊勢丹メンズ館でも扱いがあるので
とりあえず見に行っていました。

既製服を何着が試着してみると、まったく自分が思っていた
スーツのデザインとは異なっており
正にクラシック&エレガンスを体現してるスーツでした。
そして、ちょっとショックだったのは、アームホールの作りが
今までのスーツの異なっており、腕を水平に上げても
身頃がほとんど動かず体にぴったり添っていたことです。

伊勢丹の担当者の方にお話を伺うと
近々オーダー会があるとのこと。
しかもフランコ プリンツィバリ氏自身が来日し
採寸するというではありませんか!
さすが伊勢丹メンズ館!

早速予約をし、オーダー会に参加しました。
2007年4月7日のことです。

当日会場に行くとフランコ プリンツィバリ 春夏ス・ミズーラ会
とあります。
ス・ミズーラ=フルオーダー?と思っていましたが
予約する際に伊勢丹の方にお話を伺った範囲では
確か日本の会社がライセンス生産(ファイブワン)する
パターンオーダーのはずです。

いわいる
イタリア系スーツのオーダー会ならス・ミズーラ会
イギリス系スーツならビスポーク会という
のりかなと思ったのですが
それは少し違っていました・・・・

続きはその2で