いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

Pelikan M400 茶縞

2010-09-11 06:00:03 | 万年筆 ステーショナリー
ペリカンの万年筆 スーベレーンシリーズM400です。
所謂、茶縞といわれるモデルです。

万年筆マニアに大変人気のあるモデルです。
万年筆のリングにはGERMANYとだけありますので
1990年代の物です。

M400にはM400SEといって
この万年筆を復刻したものがありますが
細かいところを見ると色々差異があり
やはり、使うならこのオリジナルモデルが良いと思います。

以前、偶然にもオークションで
出物があり購入しました。

茶縞というように、もっとも特徴的なのが
このボディです。


拡大写真

美しいですね。
M400、他にも黒、緑縞、青縞がありますが
この茶縞のみがプレミアムであり
そして、もっとも美しい万年筆だと思います。

天冠にはペリカンのマーク。


拡大写真

復刻版と違うところは
オリジナルはこのマークが彫り込みになっているところです。

そしてニブと言われるペン先。
14金、サイズはMです。
今、使っているモンテグラッパは
ペン先サイズがFですので
やや太めですね。


拡大写真

ペリカンの当時の物は
ニブの品質にばらつきがあり、入手の際には注意が必要です。

今回の物は運良く
ニブも全く問題ありませんでした。

ニブについては色々な考え方があり
所謂、著名な山本先生や職人の方に
調整してもらった方が良いと考えるか
出来れば調整せずに、そのまま使うとの考え方です。
私はそのまま使う派です。
ペン先を削られたりするのは
何か抵抗があります。

但し山本先生は
(現在は丸善を卒業され、ペリカンジャパンに。
 日本橋三越の店頭に週末出られています)
道具をいっさい使わず、紙だけで調整されるとのことですので
一度、相談してみようと思います。

(M1000とかを買ってしまいそうでコワイですが)

モンテグラッパはボディのイメージと合わせて
ターコイズを使っていますが
M400にはもっともスタンダードな
ロイヤルブルーを使っています。



M400、所謂司法試験にもっとも向く
万年筆と言われるように
長時間使ってもまったく疲れません。

そしてもっとも凄いと思ったのは
やはり精密なドイツ製品だな
ということです。

モンテグラッパは
インクが漏れて、手が汚れるのは日常茶飯事で
万年筆とは手がかかる
「かわいいやつ」と思っていましたが
このM400は、どんな環境で使っても
まったくインクが漏れず
かといってペン先が乾く事もなく
直ぐに書き出せます。

私は以前イタリアのF1でも有名なミッドシップの
スポーツカーに乗っていました。
大変官能的なクルマでしたが
一度も全ての機能が完璧に動く事がなく
常にどこかに不具合がありました。
同種のクルマに乗っている
友人に故障武勇伝を聞くうちに
怖くなり、ドイツのリアエンジンの
スポーツカーに乗り換えたのを
思い出しました。
ドイツ車はスポーツカーでありながら
日常で使うのにまったく不安になる事がない
完璧なクルマでした。

正にモンテグラッパとペリカンで
同じ事が言えますね。
モンテグラッパ、この万年筆は
ボディとニブが大変美しいです。
書き味も独特の官能的な書き味です。

対してペリカンはスラスラ書けて
筆記用具という実用性に
微塵の不安も感じさせません。

しかし、M400
つまらない万年筆かと言うと
そんなことはなく
その美しいボディ
スラスラ書ける滑らかな書き味
安心して使える完璧な実用性
そして派手さはありませんが
クラシックな佇まい。

正に紳士の万年筆だと思います。

仕事にアクセントを与えてくれる
愉しいアイテムですね。